通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling)
LAW300TB（法学 / law 300）法思想史（夏期スクーリング）History of Legal Ideas
大野 達司
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling) |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | 33006 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 担当教員（自由記述）Instructor name | 大野 達司 |
| 科目種別Class Type | スクーリング |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 夏期 |
| 期間Period | 2群午前 |
| 定員Capacity | |
| 予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
| 受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
(Cource outline) The Aim of this lecture is to understand the backgrounds of modern Japanese legal development in ideas and social or political situations.
(Learning Objectives) Students study about not only the modern legal ideas, but also the influences from Chinese philosophy in pre-modern Ara, and of western (legal) philosophy before and after Meiji Restoration.
(Learning acitivities outside of classroom) Students should read the textbook before lecture.
(Grading Criteria) Examination (100%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本法や法思想は、古くは中国の思想、明治以降は西欧の思想から影響を受けて発展してきた。そこで、自分たちの法思想を考えるために、影響を与えてきた諸思想をそれぞれの歴史的・社会的背景を意識しながら振り返り、法の原理の成立を理解する。さまざまな法分野の考え方の出発点を学ぶきっかけをつくる。
到達目標Goal
西洋法思想史の大枠を概観し、それらがどのように日本近代法思想に影響を与えたかを理解する。それぞれの法思想の背景と比較する。全体の大きな流れと、それぞれの思想の対立、影響関係について学び、土台の異なる社会での思想の受け入れ方の一例を理解する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
本年度は原則対面になります。教科書を中心にして、資料を見ながら概要を説明します。授業の休み時間、リアクションペーパーで質問など受け付けます。フィードバックは授業内で行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：第１章「法と権利」
幕末・明治新期に影響を与えた西洋法思想
日本にはじめて西洋法思想が登場したころの様子をみる。
第2回[対面/face to face]：第２章「自然法の思想」
西洋の伝統的な自然法思想の概観
自然法思想を、所有権と政治権力の関係を中心にとらえ、日本の「国体」論との比較の前提を理解する。
第3回[対面/face to face]：第３章「公と知識人」明治期の「公」公共性の捉え方
明治初期の政府側の「公」論と、社会の知識人公共空間、民権派と保守主義との論争。ルソーとバーク
第4回[対面/face to face]：第４章「憲法と自治」
憲法制定の議論と地方自治論
第５章「初期明治憲法理論」
国会開設を巡る議論と学問のドイツ化への転換、地方自治と民主主義の関係について、政府側と民権派、政府内部での議論、さらに憲法制定前後での日本の憲法学と国体論争
第5回[対面/face to face]：第６章「明治民法学」
明治民法制定と最初期の民法学者について
第７章「刑法理論の対立」
旧派と新派の考え方の違い、それが日本の当時どのように受け入れられたか
民法・刑法の近代化のなかで、すでにあった、ヨーロッパ（主にドイツ）の論争軸がどのように法典化以降、日本に影響したか。
第6回[対面/face to face]：第８章「大正デモクラシー」
この時期の日本の民本主義とドイツの民主主義論の枠組み
吉野作造・ケルゼンとシュミット、さらにアメリカの登場と社会主義・女性解放運動とフェミニズム
第7回[対面/face to face]：第９章「マルクス主義法学」
日本法学へのマルク主義の影響
所有権論・社会法（労働法）と、「反体制」法学への抑圧
第8回[対面/face to face]：第１０章「国際法と国際政治」
国際連盟から大東亜共栄圏にいたる法思想
ケルゼンとシュミットの法思想が与えた影響と、「国際政治」論の台頭
第9回[対面/face to face]：第１１章「国粋主義の法思想」
欧化から国粋化への転換
筧克彦、北一輝、箕田胸喜らによる西洋法思想の咀嚼と反発
第10回[対面/face to face]：第１２章「天皇機関説事件の法思想」
第３回・第２回との関連で、国体論・機関説の法思想をめぐる論争
美濃部達吉の憲法論と政治的批判、国体派の憲法論、とくに里見岸雄
第11回[対面/face to face]：第１３章「総動員体制（新体制）の構築と法思想」
第１４章「戦時体制下の法思想」
第二次大戦を用意し、戦時体制を支持した法思想
第１５章「新憲法体制の法思想」
敗戦後の憲法改正をめぐる論争
黒田覚の憲法論と、大串兎代夫と尾高朝雄の国家緊急権をめぐる論争
美濃部達吉の新憲法論と尾高朝雄と宮沢俊義のノモス主権論争
第12回[対面/face to face]：授業内試験
授業内試験
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
教科書該当箇所に目を通しておき、分からないところをチェックする。前日ではなく、できれば早めに全体を通読する。各回の授業外学習時間は準備・復習時間として各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
大野・森元・吉永『近代法思想史入門』法律文化社、2016年、2800円
参考書References
指定しないが、関心のある分野について、教科書xiページにあがっている法思想史の教科書を参考にしてください。個別には教科書のHPで詳細な文献が上がっています。
成績評価の方法と基準Grading criteria
教科書と講義の内容を理解しているか。リアクションペーパー（学習に関する質問）などの内容は評価対象としない。
評価基準は期末（授業内）試験100％。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
なし
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
なし
その他の重要事項Others
教職課程の選択科目になっています。