デザイン工学研究科Graduate School of Engineering and Design
アフェクティブデザイン論Affective design
SEONG YOUNG AHYoung ah SEONG
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学研究科Graduate School of Engineering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | U3304 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3,金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
入学年度Admission year | |
カテゴリーCategory |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
In this course, students learn practically the latest technologies and multifaceted research methods to design interfaces and services that affect human emotions. In order to understand complex human emotions, examples of multifaceted research methods such as principles from sensory characteristics to higher cognition, the latest technology for measuring emotions, workshop design, etc. Furthermore, by conducting workshops and practical training every time, students will have a new perspective on human emotions and will be able to actually design interfaces and services that affect human emotions.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
人間の意思決定や行動は感情によるものが多い。アフェクティブデザイン(Affective Design)とは、人の心を動かす体験や価値をデザインすることである。人間の感情・感性に働きかけるインタフェー
スおよびサービスをデザインするために、最新テクノロジーと多面的研究方法について実践的に学ぶ講義である。複雑な人間の感情を理解するために、感覚的特性から高次認知までの原理、感情を測るための新たな物差しとしての最新テクノロジー、ワークショップ設計など、事例を加えて紹介する。毎回ワークショップおよび実習を合わせて進める事で、学生自ら人間感性に対する新たな視点を持ち、実際にインタフェースやサービスを設計・考究できるようになることを目指す。
到達目標Goal
- 人間の基礎的な感覚・感情・認知について理解し、その特性を用いた新たな仮説を自ら立て、検証できること。
- 感情を測るためのテクノロジー全般を把握し、簡単な形でも必要に応じて自ら提案するシステムに取り組める技能を身につけること。
- ワークショップなどで実践的に手を動かしながら自ら新たな発見と理論を導くこと。
- 人間の感情に働きかける新たなインタフェースやサービスを提案・設計できること。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本講義は、2 限連続で200 分間、計7 回行われる。毎回講義とワークショップ(または実習)の組み合わせで進めていく。対面授業を基本とするが、新型コロナウィルス状況に応じてオンラインに変更する可能性があり、その場合は学習支援システムで事前に告知する。講義では、感情の原理と特性、最新テクノロジー、インタフェースやサービスの事例、などを含めて幅広く紹介していく。ワークショップでは、講義で紹介したテクノロジーを実際自ら扱えるように実習を行ったり、グループを分けて該当するテーマについてディスカッションを行ったり、モノつくりをしながら発見した内容をまとめるなど、多様な手法を用いて実践的に行っていく。最終課題発表のうち優秀作品は外部のアワードに挑戦する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクション(前半)
Affective Computing / Affective Mediaの事例紹介、人間の感情を理解するための基礎知識(Human Perception/Emotion/Cognitionのメカニズム、認知科学、心理学)について説明する。
2[対面/face to face]:感情認識(後半)
人間の感情を分類する基準、感情を認識するための手法、感情認識を利用したサービスを紹介し、顔認識、テキスト分析、心拍測定など、事前に用意された感情認識ツールの中から1つ選び、感情認識を使った作品を提案する。(必要に応じて簡単なプログラミングを行う)
3[対面/face to face]:身体と心のデザイン(前半)
マルチモーダル、クロスモーダルのような感覚刺激制御を使った体験のデザインの紹介、身体変容による心の変化について学ぶ。
4[対面/face to face]:身体と心のデザイン(後半)
自分の身体を他のものに置き換えてみるWSを通じて身体変容が体験や身体の認識をどのように変化させるかについて議論する。(必要に応じて簡単なプログラミングを行う)
5[対面/face to face]:文脈と個人(前半)
感情や体験を作る大きな要因である文脈や個人の主観について考慮したデザインについて学ぶ。(コンテキストデザイン、内的価値・外的価値など)
6[対面/face to face]:愛着のデザイン(後半)
「なぜか好き」な物を持参し、内的価値を調査・定義する愛着分析WS、所有物の内的価値を向上させる愛着育成WSを行う。
7[対面/face to face]:人間らしさのデザイン(前半)
擬人化、アニマシー、不気味の谷、ソーシャルロボットのように人間らしさを表現するデザインの可能性と限界について議論する。
8[対面/face to face]:「心を通わす」とは?(後半)
SNS、AIアシスタント、ソーシャルロボットなどの事例を通して、「心を通わす」事の本質を議論し、自ら新しいソーシャルメディアを提案するWSを行う。
9[対面/face to face]:AIと社会(前半)
AIによる創作物(テキスト、イメージ、音楽など)を実際制作してみて、創造とは何かを議論し、デザイナーとしてAIとの関わり方を考える。
10[対面/face to face]:AIと社会(後半)
AIによる「心の自動化・意思決定・評価」における倫理に関する現状と問題となっている事例を学び、いくつかのテーマについて議論する。
11[対面/face to face]:他者との共存(前半)
ウェルビーイングやwe-modeに関する概念を学びつつ、異なる他者と共存するための社会のデザインについて議論する。
12[対面/face to face]:他者との共存(後半)
自然界の生物の認知特性から学び、生き物全体へと思想を広げるMore Than Humanの概念を紹介し、「中動態」としてサステイナブルかつインクルーシブなデザインの在り方について議論する。
13[対面/face to face]:ワークショップデザイン(前半)
共創を導くための重要なスキルとして、みんなの体験や意見を上手に引き出せるワークショップをデザインする方法を学び、自らワークショップをデザインしてみる。
14[対面/face to face]:講評会(後半)
(学生が)全講義を通して、自ら構想したインタフェース・プロダクト・サービスの中から最も発展させたいものについて実現可能なレベルでプレゼンテーションする。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
- Hoppii からの知らせを確認する(次週の準備物や課題の案内が出る)。
- 事例の調査、アイデア提案、ワークショップの結果をまとめたレポートなど、毎回課題が出る。
- 最後の授業で自ら提案する感情を扱うプロダクトやサービスのコンセプトについて発表を行う。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない。
参考書References
講義で紹介した研究及びサービスのレファレンスを毎回学生に共有する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席は確認するが、単位取得の前提条件とする。
成績は、授業中の課題遂行力(30%)、授業後の提出課題内容(40%)、14回目の最終プレゼンテーション(30%)をもとに、総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
最初のイントロダクションで意見を伺い、希望に応じて、今後授業で紹介する内容を少しずつ調整する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義内容によっては、ノートパソコンが必要であり、その場合は学習試演システムで告知する。
その他の重要事項Others
- 心を扱うデザインの授業なので、自らの気付きを恐れずに話していくことが大事な講義である。
- 受講者人数や進捗によって講義内容の調整が行われる可能性がある。