理工・生命科学部教養科目KLAC Course
HUM100LC(その他の人文学 / humanities 100)宗教と社会Religion and Society
立田 由紀恵Yukie TATTA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工・生命科学部教養科目KLAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | H3857 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 小西館‐W202 |
配当年次Grade | 1年 |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工・生命科学部教養科目>Category |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Religion is often believed to cause violent conflicts. However, if you look into such "religious wars," you will find out that religious belief rarely causes such conflicts. In addition, religion often plays an important role in an individual's wellbeing as well as in maintaining salience in society. Through this course, students will acquire profound understanding in religion and its roles in society.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
宗教はそれを信仰しない人にとっては得体の知れないものに見えてしまいがちです。特に紛争や戦争に宗教が絡むと、宗教がそれらの対立や暴力の源になっていると考えられることがしばしばあります。しかし宗教は人々や共同体を支える重要な役割を果たしており、そのネガティブな面は宗教に限られた問題ではないことが多いです。この授業では特に宗教紛争、宗教対立と呼ばれる事例を研究して、宗教に対する理解を深めることを目的とします。
到達目標Goal
・「宗教とは何か」という問いに対して自分自身の考えを答えられるようになる
・宗教と紛争に対し、表面的ではない理解を持てるようになる
・世界中の信仰を持つ人々に対する理解を深める
・宗教を他人事ではなく自分たちの社会に存在するものとしてとらえられるようになる
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・講義
・ディスカッション
・リアクションペーパー(教員によるフィードバックをつけて返却)
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクション:宗教と社会、宗教と紛争について
「宗教が紛争を引き起こす」という理解が持つ問題点を考える出発点として、まず「宗教=信仰」という単純な見方を見直し、宗教とは何かという問いに対するより深い答えを探す。
2[対面/face to face]:北アイルランド:ふたつのキリスト教徒の間の対立
北アイルランドでは、カトリックとプロテスタントのふたつのキリスト教の間で数十年にわたる深刻な対立が続いている。先進国の中で起きている紛争と宗教の様子を見る。
3[対面/face to face]:南アフリカ、アメリカ黒人:虐げられた黒人の解放と宗教
人は、何世紀にもわたる人種差別と戦ってきた。その戦いの中で宗教が果たしてきた役割を見る。
4[対面/face to face]:インド、パキスタン、スリランカ:ヒンドゥー教と対立
インドの中心的な宗教であるヒンドゥー教は日本の宗教伝統と似た部分が多い。そのインドと周辺の国における、ヒンドゥー教が関わる紛争を見る。
5[対面/face to face]:シリア、レバノン:アラブ世界のキリスト教とイスラーム
中東の主な宗教はイスラームだが、ヨーロッパよりも古くから続くキリスト教の伝統もある。ここでは中東で特にキリスト教との多いシリアとレバノンにおけるキリスト教徒とムスリムの関係を見る。
6[対面/face to face]:タイ、ミャンマー:仏教と暴力
仏教はよく平和的な宗教と見られるが、その仏教も紛争と無縁ではない。ここではタイやミャンマーという仏教が中心的な国における紛争を見る。
7[対面/face to face]:中間まとめ:リアクションペーパーへの返答
第6回までのリアクションペーパーへの返答を中心として宗教と紛争について学んだことを振り返り、これから学ぶ中で着目する点を確認する。
8[対面/face to face]:ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ:多民族国家ユーゴスラビアの崩壊
20世紀末に崩壊した旧ユーゴスラビアは、多数の民族が平和的に共存する国家として知られていた。さまざまな宗教が平和に共存する社会が深刻な対立を抱えることになった背景を見る。
9[対面/face to face]:イスラエル・パレスチナ:3つの宗教の聖地で起きる対立
70年以上続くイスラエル・パレスチナ問題は、現代の宗教紛争の代表的な例である。ユダヤ教、キリスト教、イスラームの3宗教の聖地が集まるこの地域で、宗教が紛争の中でどのような役割を果たしてきたかを見る。
10[対面/face to face]:アメリカ保守派キリスト教、イスラーム過激派:信仰に基づく暴力
宗教紛争と呼ばれるものの大多数は宗教の教えに基づいてはいないが、宗教の教えや信仰に基づいて暴力的な行動を取る人々もいる。ここではキリスト教とイスラームにおけるそのような例を見る。
11[対面/face to face]:日本:日本の「宗教」と戦争
日本人は宗教を持たないから紛争が起きにくいと考える人もいるが、日本社会には現在も宗教が深く根付いている。日本における宗教の姿を見ながら、宗教が第二次世界大戦前や戦中の日本で果たした役割を見る。
12[対面/face to face]:ウクライナ戦争と宗教
現在、私たちにとっておそらく最も身近な戦争であるウクライナ戦争は宗教紛争とは考えられないが、そこでも宗教が果たしている役割はある。今まで学んだことをベースに、ウクライナ戦争の背景にある宗教を見る。
13[対面/face to face]:宗教と平和:平和構築のために宗教ができること
世界のほとんどの宗教は、その教えの中に平和を求める姿勢を持っている。学期を通して宗教が紛争の中で果たす役割を見てきた今、宗教が平和構築のために果たせる役割を考える。
14[対面/face to face]:まとめ:宗教と紛争について振り返る
1学期間のリアクションペーパーへの返答を中心に学んできたことを振り返り、期末試験の準備をする。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は計4時間を標準とします。
準備:配付資料を読み、予習課題を書く(3時間)
復習:授業の内容をまとめ、期末試験に備える(1時間)
Approximately 4 hours total of work is required before and after each class.
Before class: Read the distributed materials and write the preparation assignment. (3 hours)
After class: Review the class and prepare for the final exam. (1 hour)
テキスト(教科書)Textbooks
なし(必用な資料は授業で配布)
参考書References
なし(授業時に紹介)
成績評価の方法と基準Grading criteria
予習課題:20%
ディスカッション:10%
リアクションペーパー:20%
期末試験:50%
Preparation assignment: 20%
Class discussion: 10%
Reaction paper: 20%
Final exam: 50%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度新規科目につきアンケートを実施していません