理工学部Faculty of Science and Engineering
BSP100XF(初年次教育、学部導入教育及びリテラシー教育 / Basic study practice 100)企業システムEnterprise Systems
尾畑 裕Hiroshi OBATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学部Faculty of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | H6849 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 小西館‐W306 |
配当年次Grade | 1年 |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工学部>Category |
経営システム工学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
The goals of this course are to learn about what a company is, to deepen our understanding of the Japanese management system, to understand the similarities and differences between Goldratt's TOC (Theory of Constraints), which is said to have been inspired by the Japanese management system, say the Toyota Production System and to learn the basic concept of Amoeba Management, a unique management system that emphasizes philosophies. Before/after each class meeting, students will be expected to have read the relevant chapter(s) from the text, understood the content and completed the required assignments.
Your overall grade in the class will be decided based on the following.
Long report: 22%, Quiz in class:26%, pre-class assignments: 52%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
企業とは何かについて学ぶとともに、日本的な経営システムについて理解を深める。日本的な経営システムから発想されたというゴルトラットのTOC(制約条件理論)の考え方、トヨタ生産方式、両者の共通点と違いを理解する。また、フィロソフィーを重視する独自の経営システムであるアメーバ経営の基本的考え方を理解する。トヨタ生産方式とアメーバ経営の共通点を探り、日本的な経営について考える。
到達目標Goal
ゴルトラットのTOCの基本的概念であるスループットやボトルネックを理解し、工場内での改善効果の測定を適切にできるようになる。TOCの考え方を応用した意思決定の計算問題を解くことができるようになる。またトヨタ生産システムの基本的考え方である平準化、タクトタイムについて学び、平準化やタクトタイムとの同期がどのような効果をもたらすか、混流生産や在庫の削減は経営にどういう効果をもたらすかを理解できるようになる。トヨタ生産システムとともに日本的経営システムといわれるアメーバ経営について、時間当り採算やフィロソフィーについて学び、従業員の自律的な行動を引き出すうえでアメーバ経営がどのように役立つかについて理解できるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・毎回、次週の授業のための予習課題を公表する。
・Hoppiiのテストのところに公開されている「予習課題」に授業日の前々日(火曜日)までに解答する。
・予習課題については授業のなかで解説する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:企業とは何か
この授業全体のオリエンテーションをおこないつつ、企業とは何か、経営者の役割について考える。
2[対面/face to face]:企業の目的と評価尺度
『ザ・ゴール』をもとに企業の目的や評価尺度について考える。(『ザ・ゴール』の1章から10章)
3[対面/face to face]:ボトルネックの意義
『ザ・ゴール』のなかで説明される重要な概念であるボトルネックを理解する。(『ザ・ゴール』の11章から17章)
4[対面/face to face]:ボトルネックの活用
『ザ・ゴール』をもとに、ボトルネックの能力を最大限に活用するにはどうすればよいかを考える。(『ザ・ゴール』の18章から23章)
5[対面/face to face]:非ボトルネックの作業をどのように指示するか
『ザ・ゴール』をもとに非ボトルネックの作業をどのように指示すべきかについて議論する(『ザ・ゴール』の24章から28章)
6[対面/face to face]:カイゼンの結果と会計的評価
『ザ・ゴール』をもとにカイゼン結果の会計的評価について議論する(『ザ・ゴール』の29章から40章)
7[対面/face to face]:トヨタ生産方式の基本的概念
『トヨタ生産方式』をもとに、トヨタ生産方式の基本的考え方について学ぶ。
8[対面/face to face]:タクトタイムと作業の標準化
『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』をもとに、トヨタ生産方式の重要な概念であるタクトタイムと標準作業について学ぶ
9[対面/face to face]:平準化
『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』をもとに、トヨタ生産方式の重要な概念である平準化について学ぶ
10[対面/face to face]:ジャストインタイムとかんばん方式
『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』をもとに、ジャストインタイムとかんばん方式ついて理解する
11[対面/face to face]:リーン生産の重要事項
『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』をもとに、リーン生産の重要事項について理解する。
12[対面/face to face]:アメーバ経営の基礎概念
『アメーバ経営』を読んで、アメーバ経営の成立過程およびその基本的特徴について理解する。
13[対面/face to face]:時間当り採算
『アメーバ経営』を読んで、時間当り採算のしくみとその効果について理解する
14[対面/face to face]:試験・まとめと解説
テストを行い、終了後解説を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・学習時間は、各4時間を標準とする】
毎回、テキストの該当箇所を指定して、やってきてもらう課題を指示するので、その課題はかならずやってきてほしい。
テキスト(教科書)Textbooks
エリヤフ・ゴールドラット著三本木 亮訳『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』ダイヤモンド社,2001年(1,650円)。
フレディ・バレ, マイケル・バレ, 松崎久純, 依田卓巳訳『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』日本能率協会マネジメントセンター, 2018年。(現在、紙の本は中古でしか購入できないので、電子書籍(たとえばKindle版1,604円)を購入することを勧めます。中古で紙の本を購入してもよい。)
稲盛 和夫『稲盛和夫の実学―経営と会計 』日本経済新聞出版社(文庫),2000年(576円)。
参考書References
以下の文献は、この授業の内容をさらに深めるために有効な文献である。
大野 耐一『トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして』 ダイヤモンド社 , 1978年(1,540円)。
成績評価の方法と基準Grading criteria
予習課題 2点×12回=24点
授業中の小テスト 2点×13回=26点
授業中のテスト 50点
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は対面での授業であったが、授業中に、学習支援サイトにアクセスしてもらい授業中に問いかけた質問にたいする回答を書いてもらうのがよく機能したので今年度も継続したい。今年度も対面授業であるが、Zoomでの配信も併用し、授業の動画はYouTubeで視聴できるようにしたい。
その他の重要事項Others
最初に読んでもらうゴルトラットのベストセラービジネス小説「ザ・ゴール」である。謎のコンサルタントの助言に従い、問題だらけの工場を主人公の工場長が立て直すサクセスストーリーである。小説全体が、TOC(制約条件理論)の考え方を理解するためのケースといった性格である。小説としても非常に面白いので、一度読みだせばどんどん読み進め数日で読み終えることができると思うので、まず全体をいっきに読み終えてほしい。その後授業の課題にあわせて再度ゆっくり読み直してほしい。
『ザ・ゴールドマイン 金脈が眠る工場 小説トヨタ生産方式』も長年トヨタ生産方式を指導してきたフランス人コンサルタントによるベストセラー小説で、これもおもしろので、いっきに読める。やはり早めに全体を通読してほしい。