公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
SOC500P2－012（社会学 / Sociology 500）環境社会論DEnvironmental Sociology D
藤田 研二郎Kenjiro FUJITA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X9805 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 （博士後期課程）選択必修科目（専門科目） |
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Outline (in English)
(Course Outline) This class will introduce the theories of environmental sociology and the recent research trends, reviewing the history of environmental problems and policies in Japan. This class will focus on the ways that residents and citizens are engaged in the process of environmental problems and the partnerships among diverse actors, which is important topics in environmental sociology. Students will learn the characteristics of environmental problems and the contemporary ways and the essential issues for solving environmental problems based on the theories of environmental sociology.
(Learning Objectives) Being able to point out the characteristics of environmental problems and to propose actions for solving the problems based on the theories of environmental sociology. Being able to propose the contemporary ways of solving environmental problems and to identify issues for solving problems. Being able to critically review research trends in environmental sociology and propose new theoretical issues.
(Learning Activities Outside of Classroom) Students should pay attention to news about environmental problems and policies and collect information daily. Students should review the previous class based on the resumes and read references. The standard preparation and review time for this class is 2 hours each.
(Grading Criteria/Policy) Regular Work (15%) + Final Report (85%). Regular work will be submitting reaction papers or assignments. The final report will focus on a critical review of research trends in environmental sociology.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本授業では、日本の環境問題・環境政策の歴史を概観しながら、環境社会学の理論を説明するとともに、現代の環境問題を対象とした環境社会学の研究動向を紹介する。現代の環境問題解決では、「地域住民・市民のかかわり」「多様な主体による連携」が、重要な論点となっている。この論点に着目しつつ、本授業では、環境社会学の理論からみた環境問題の特徴と、今日的な環境問題解決のあり方について学ぶ。
到達目標Goal
環境社会学の理論にもとづき、環境問題の特徴、解決のために必要な行動を指摘できるようになる。今日的な環境問題解決のあり方を提案し、問題解決に向けた課題を整理できるようになる。環境社会学の研究動向を批判的にレビューし、新たな論点を提起できるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
各回の授業は、日本の環境問題・環境政策の流れを、主に1980年代までの歴史編と1990年代以降の現代編に区分したうえで、関連する環境社会学の理論を事例とともに紹介していく。授業の終わりにはリアクションペーパーを提出してもらい、次回の授業冒頭でフィードバックを行う。またそのなかで、授業内容にもとづく簡単な課題を出すこともある。
大学の行動方針レベルに変更があった場合、それに応じた授業形態の詳細は学習支援システムで案内する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：オリエンテーション
本授業の概要を示し、環境問題の定義と種類、環境社会学のアプローチ、地域住民・市民のかかわりと多様な主体の連携による環境問題解決について学ぶ。
第2回[対面/face to face]：歴史編①
戦後から1980年代までの産業公害、都市・生活型公害について、問題の特徴と対策の展開を学ぶ。
第3回[対面/face to face]：歴史編②
水俣病問題を事例に、被害・加害構造について学ぶ。
第4回[対面/face to face]：歴史編③
新幹線公害問題を事例に、受益圏・受苦圏について学ぶ。
第5回[対面/face to face]：歴史編④
マスキー法の自動車排ガス規制とエンジン開発を事例に、生産の踏み車とエコロジカル近代化について学ぶ。
第6回[対面/face to face]：歴史編⑤
自然資源管理を事例に、コモンズの悲劇、社会的ジレンマについて学ぶ。
第7回[対面/face to face]：現代編①
1990年代以降の地球環境問題について、問題の特徴と対策の展開を学ぶ。
第8回[対面/face to face]：現代編②
環境NGO・NPO、ボランティアについて、理論と課題を学ぶ。
第9回[対面/face to face]：現代編③
白神山地の保護、森は海の恋人運動を事例に、森林保全について学ぶ。
第10回[対面/face to face]：現代編④
河川法改正を事例に、ローカル知の役割について学ぶ。
第11回[対面/face to face]：現代編⑤
環境保全型農業について、みどりの食料システム戦略までの対策の展開、協同組合の役割を学ぶ。
第12回[対面/face to face]：現代編⑥
獣害問題と対策を事例に、内発的発展、コミュニティ・ビジネスについて学ぶ。
第13回[対面/face to face]：現代編⑦
温暖化対策の展開について、東日本大震災以降の再生可能エネルギーの促進、パリ協定以降の脱炭素の動向を学ぶ。
第14回[対面/face to face]：現代編⑧
日本のエネルギー転換をめぐる課題、環境正義の観点について学ぶ。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習としては、環境問題・環境政策のニュースに関心をもって、日常的に情報収集を行うこと。また復習としては、配布されたレジュメにもとづき前回の内容を整理し、各自の関心に応じて参考文献を読むこと。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は指定せず、毎回PowerPointと配布するレジュメにもとづき授業する。
参考書References
各回の参考文献は、授業のなかで紹介する。なお、環境社会学の入門的なテキストとしては、例えば次のものがある。
鳥越皓之・帯谷博明編，2017，『よくわかる環境社会学 第2版』ミネルヴァ書房．
環境社会学会編，2023，『環境社会学事典』丸善出版．
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点（15%）＋期末レポート（85%）、を想定。
平常点はリアクションペーパー、課題の提出によって評価する。
期末レポートでは、環境社会学の研究動向への批判的なレビューを重視する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度は授業担当者の変更により、フィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために、学習支援システムを利用。
その他の重要事項Others
修士課程「環境社会論」と合同で開講。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
環境社会学、環境ガバナンス、NGO・NPO、農業協同組合、生物多様性
＜研究テーマ＞
環境問題解決に向けた住民・市民の活動と行政との連携
農村の課題解決と地域環境保全の両立を考える
＜主要研究業績＞
藤田研二郎，2019，『環境ガバナンスとNGOの社会学』ナカニシヤ出版．