公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
SOC500P2-058(社会学 / Sociology 500)社会調査法5Social Research Method 5
竹元 秀樹Hideki TAKEMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | X9524 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 (修士課程)研究科共通科目 |
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Outline (in English)
The aim of this course is to learn about specific methods of collecting and analyzing qualitative data.
By the end of the course, students should be able to explain specific methods of qualitative research.
Before/after each class meeting, students will be expected to
spend four hours to understand the course content.
Grading will be decided based on term-end report(60%), short
report(20%) and in class contribution(20%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
質的な調査と分析の方法についてより深く学び、基本的な質的調査計画が設計できることを目指す。そのために、さまざまな質的データの収集と分析の具体的方法について理解を深め、実践に役立つ知識を身に付ける。とくにフィールドワークで必要な技法や倫理的な問題についての知識を習得する。
到達目標Goal
1.質的調査におけるデータ収集の基本手法である、聞き取り調査、参与観察、ドキュメント分析について、各手法の利点と問題点を説明できる。
2.質的調査の分析技法である、インタビュー分析、ドキュメント分析、ライフヒストリー分析、内容分析、ビジュアルデータ分析について、各技法の内容を説明できる。
3.質的調査の実施に向け、基本的な調査計画が設計できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP2」「DP4」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP1」は特に強く関連している。ディプロマポリシーのうち、サステイナビリティ学専攻においては「DP2」「DP4」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
1.まず、質的調査の考え方と設計の仕方について解説する。
2.つぎに、フィールドワークの基本的な質的調査手法である、聞き取り調査、参与観察、ドキュメント分析の各項目について、事例を使って具体的な解説を行い、質的データの収集・分析方法について理解を深める。
3.さらに、分析結果の提示(論文・報告書の発表)を念頭におき、被調査者との関係など倫理的な問題についての理解を促す。
授業計画は概ね以下を予定しているが、受講生の人数や問題関心によって若干変更する可能性がある。授業は原則対面で実施する。授業への積極的参加を促すためリアクションペーパーを提出してもらう。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:総論1:社会調査の全体像
・社会調査と質的調査の定義/目的
・質的調査と量的調査の定義/種類/特徴
2[対面/face to face]:総論2:方法論的スタンスの識別
・方法論的スタンス(個人主義/集団主義)の自己把握と客観性問題
3[対面/face to face]:総論3:質的研究の意義と特性
・質的研究の現在的特徴と意義
・帰納的研究および「中範囲の理論」の重要性
4[対面/face to face]:質的調査の設計―調査研究のプロセス
・質的調査のプロセス
・「問い」「仮説」の設定の重要性と問題点
・先行研究との関連性
5[対面/face to face]:フィールドワーク1―社会的生活の記述
・質的調査におけるフィールドワークの流れ
・フィールドワークの論点
6[対面/face to face]:フィールドワーク2―事例の俯瞰的把握
・先行研究事例の構造とプロセス
・事例の評価と限界
7[対面/face to face]:質的データの収集1―聞き取り調査
・聞き取り調査の意義と限界
・インタビューの種類
・聞き取り調査のプロセス
8[対面/face to face]:質的データの収集2―参与観察
・参与観察の利点と問題点
・「問い」の設定時期
9[対面/face to face]:質的データの収集3―ドキュメント分析
・ドキュメント分析の様々な材料
・分析によって明らかにされるもの
10[対面/face to face]:質的調査の分析技法
・カテゴリー分析の特徴と理論的背景
・シークエンス分析の特徴と理論的背景
11[対面/face to face]:質的デ-タの分析1―ライフヒストリー分析
・ライフヒストリー分析の特徴と意義
・先行研究の解読
12[対面/face to face]:質的データの分析2―内容分析、会話分析
・内容分析の特性と具体例
・会話分析の内容と先端的意義
13[対面/face to face]:調査結果のまとめ方と発表での活用
・論文/報告書の作成
・発表での活用事例の検証
14[対面/face to face]:調査倫理―成果の公表とその問題
・調査倫理規定
・プライバシー保護
・被調査者保護をめぐる諸問題
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、授業1回につき4時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
講義の内容が多岐にわたるため、特に指定しない。
なお、授業で分析する文献については、事前に伝える。
参考書References
都度、講義の引用・参考文献を紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点 20 %、リアクションペーパー 20 %、レポート課題 60 %とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学界の現代的潮流のなかでの質的調査の位置づけと重要性について、より理解が深まるように授業を展開していく。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。
その他の重要事項Others
関連資格「社会調査士」「専門社会調査士」
関連科目「社会調査法 1・2・3・6・8」
専門領域
地域社会学、都市社会学、社会調査法
研究テーマ
現代社会および地域社会の社会構造分析
二大価値観(個人/集団)の関係構築問題
主要研究業績
単著『祭りと地方都市―都市コミュニティ論の再興』2014 年,新曜社.
共著『よくわかる都市社会学』2013 年,ミネルヴァ書房.
直近論文「現代社会における集団形成の規範的条件―異質的なコミュニティ・ビロンギングの確立論」『愛知学泉大学紀要』第 3 巻第 2
号,2021 年.