国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
ARSk300GA(地域研究(地域間比較) / Area studies(Interregional comparison) 300)人の移動と国際関係ⅢMigration and international relations III
水谷 明子Akiko MIZUTANI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C1045 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | 人の移動と国際関係Ⅲ(アジア・太平洋) |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S505 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 旧:移民研究Ⅲ(アジア・太平洋)の修得者は履修不可 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | × |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 隔年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course introduces the history of immigration in east Asia and discusses political, economic, social, cultural effects. The goal of this course is to understand and communicate with “others” based on the historical perspective. Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than two hours for a class. Grading will be decided according to the following process short-comment-sheet every after class (30%), group work(30%), and term-end report (40%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
近代以降の国際関係は、地域・国家における政治・経済・社会の変動から、人・モノ・情報の交換範囲を拡大し、国境を超えた移動・相互関係を増大させてきた。植民地支配や労働市場の拡大、戦争などの歴史的経緯や政策によって、個人や集団同士は「他者」への認識および「他者」との関係を構築し、現在にも様々な影響を与えている。本講義では、東アジア国際関係における人々の移動の歴史やそれを引き起こした要因・政策を押さえた上で、現在の日本・アジアの現状を検討する。また、移動の実態に即して考えるために、近現代アジアにおける女性・家族の移動の特徴を考え、グローバル化と同時に進行する多文化化の中で、「他者」の理解や歴史・文化の対話による衝突と交流の可能性の理解を「自らの関わり」として深められるような議論を行いたい。今後、現実に「他者」との摩擦に直面した場合にも、歴史認識に鍛えられた批判精神を保てる能力を養うことを目的とする。
到達目標Goal
1)近現代国際関係におけるヒトの移動の背景・要因についての理論を確認し、2)それらが近現代東アジアにおいてどのような歴史・政策を辿ってきたのか、具体的に検討する。更に、3)実態的な移動がどのように生じ、地域や移動するヒトに具現化しているのか「女性の移動」の特徴を捉え、4)現在そして今後の日本の政策の課題を検討する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・本年度は教室で対面型の授業を行う。
・事前に授業資料を掲示し、授業内で予習・復習の課題を課す。
・資料を読み、特に現代日本の事例について受講生の関心に基づいてグループワーク、ディスカッションを行い、それについて発表の時間を設ける。
・講義の感想や質問事項をコメントシートに記入し、次回にそれについても議論する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:オリエンテーション
国際関係学における人々の移動についての議論を紹介する。
*初回授業は対面授業を実施しない。学習支援システム等で資料を掲示する。
受講者数が定員を超過する場合は初回授業の課題をもとに選抜を行う。
2[対面/face to face]:東アジアにおける近代国際関係と人々の移動(1)
東アジアにおける近代国際関係の歴史を人々の移動から捉え直し、政治・経済・社会の変動と移民、出稼ぎの関係を検討する。近現代東アジア国際関係史を人々の移動から捉える研究史を整理する。
3[対面/face to face]:東アジアにおける近代国際関係と人々の移動(2)
日本近代の経済発展と植民地支配を人々の移動から検討する。
グループワークのテーマを検討する。
4[対面/face to face]:東アジアにおける近代国際関係と人々の移動(3)
第二次世界大戦期の軍事を伴う人々の移動について検討する。
5[対面/face to face]:冷戦期東アジアと人々の移動(1)
太平洋戦争後、および冷戦初期の体制が人々の移動とどのように関わっていたか、朝鮮半島・中国・台湾の戦後を事例として検討する。
6[対面/face to face]:冷戦期東アジアと人々の移動(2)
太平洋戦争後、および冷戦初期の体制が人々の移動とどのように関わっていたか、日本・沖縄の戦後を事例として検討する。
7[対面/face to face]:現代日本における国際関係と人々の移動(1)
経済成長後の日本における人々の移動の経験および「他者」意識について、「難民条約」締結と人権の視点から検討する。
8[対面/face to face]:現代日本における国際関係と人々の移動(2)
バブル崩壊やリーマンショックなど、1990年代以降の日本の断続的な経済不況とその中での労働力不足に伴う外国人労働者導入の議論から、人々の移動を検討する。
9[対面/face to face]:現代日本における国際関係と人々の移動(3)
戦前・戦後における女性の移動および「移動の女性化」と言われる現象について、ジェンダーの視点から考える。
10[対面/face to face]:現代日本における国際関係と人々の移動(4)
移動後の家族、および子どもたち、または家族離散など、家族の視点から人々の移動を考える。
11[対面/face to face]:グループ発表(1)
授業に関するテーマの中から、受講生が関心のあるものを選び、チームで調査・ディスカッションした上でグループワークの発表を行う。
12[対面/face to face]:グループ発表(2)
授業に関するテーマの中から、受講生が関心のあるものを選び、チームで調査・ディスカッションした上でグループワークの発表を行う。
13[対面/face to face]:グループ発表(3)
授業に関するテーマの中から、受講生が関心のあるものを選び、チームで調査・ディスカッションした上でグループワークの発表を行う。
14[対面/face to face]:振り返りとまとめ
振り返りと全体を通してのディスカッションを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・配布資料などを参考に予習・復習し、受講コメントを提出する(30分)。
・授業の展開に応じて、指定された文献や参考書を読み、問題点や疑問点を事前にまとめる。
・予定では第11回目以降、グループごとに報告を行うので、これに向けてグループで資料を検討し、発表用資料の作成・事前練習などに取り組む。
・学期末レポートの準備をする。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しないが、各回に資料を指示する。
参考書References
カースルズ&ミラー『国際移民の時代 第4版』関根政美ほか訳、名古屋大学出版会、2011年。
蘭信三『日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学』不二出版、2008年。
清水睦美ほか『日本社会の移民第二世代』明石書店、2021年。
田中宏『在日外国人――法の壁、心の溝 第三版』岩波新書、2013年。
サスキア・サッセン『グローバル・シティ : ニューヨーク・ロンドン・東京から世界を読む』筑摩書房(ちくま学芸文庫)、2018年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・毎回のコメントシート提出30%。
・グループワーク30%
・学期末レポート40%
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の 60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度が初めての担当なので記載すべき情報がない。