国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
LIT300GA(文学 / Literature 300)英語圏の文化Ⅳ(文学と社会A)Cultures of the English-Speaking Community IV
須藤 祐二Yuji SUTOH
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C0963 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市G‐G401 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | ○ |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 教室定員数を超える受講希望者がいる場合には抽選を行う。 |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course is designed for students to learn a brief history of American literature and, through it, to gain insight into various aspects of American culture and society. Not only will students be able to probe into the authors' critical minds evidently articulated in their works, but also into the characteristics of American society during particular periods which are illustrated in the minor themes of their writings. It is expected that students' interest in American literature will grow by learning the impact that American literary works have had on pictures, films, and music of different periods.
At the end of this course, students should be able to explain some characteristics of American literature and culture.
Before/after each class meeting, students will be expected to spend 2 hours to understand the course content.
Your overall grade in the class will be decided based on the following:
The 1st report (30%) and the 2nd report (70%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
アメリカ文学をアメリカの社会や文化のさまざまな諸相と関連づけて考察する。各時代の文学作品に明示的に示されている問題意識を考察するだけでなく、なにげない描写から読み取れるアメリカの社会や時代の特異性を検討する。また、文学作品が、時には時代を超えながら、絵画、映画、音楽などとどのような影響を相互に及ぼしているのかを考えることで、アメリカ文学だけでなくアメリカ文化の奥深さを味わってもらいたい。
到達目標Goal
受講生は、アメリカ文学についての基礎的な知識を身につける。また、代表的な作品の内容を知るとともに、そこで描かれているアメリカの社会、文化、宗教、エスニシティ等の諸相を歴史的な視座から考察するための素地を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式で行う。
第1回授業で、いくつかのテーマを提示する。そして、そのテーマごとの説明に後続の授業を数回ずつ割り当て、そのテーマから、アメリカの文学が文化や社会環境とどのように関連づけられるのかを解説する。そのため、ある時代を切り取ってそれを考察するというプロセスが繰り返されるだろう。時間的な制約から、時系列に沿ったアメリカ史全体の説明はできない。受講生はアメリカの歴史について基礎的な知識を身につけておくと、より深く、そして、より容易に理解できるかもしれない。
最終授業でそれまでの講義内容のまとめや復習だけでなく、それまでに回答した質問等についてももう一度解説をする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:テーマの設定
全体のテーマを設定する。
第2回[対面/face to face]:アメリカの神話創造
植民地建設時や独立戦争時の理念がアメリカ社会を支える神話としてどのように受け継がれているかを考える。
第3回[対面/face to face]:怖いものはなにか
アメリカのゴシック小説の特徴をヨーロッパのゴシック小説と比較して、前者における恐怖の描き方から「アメリカ的な素材」をめぐるアメリカ人作家のジレンマを検討する。
第4回[対面/face to face]:ウィルダネス
ウィルダネス(荒野)を舞台にした小説を紹介したうえで、この「アメリカ的な風景」がその後の絵画や映画などでどのように利用されてきたかを歴史的に考察する。
第5回[対面/face to face]:東や西へ
アメリカがフロンティア消滅以後の東部と西部にどのような価値が与え、19世紀から20世紀の文学がその価値をどのように活用してきたかを考察する。
第6回[対面/face to face]:海とアメリカ文学
アメリカを超えて海を舞台にしたアメリカ文学作品を紹介する。これらの作品が当時のアメリカの拡大志向やエスニシティへの意識をどのように反映しているのかを考察する。
第7回[対面/face to face]:時間、都市、産業化
19世紀後半以降のアメリカの都市化や産業化の進展、そして、社会における時間表象や都市表象がどのように変化したのかを紹介し、それらがモダニズムの文学作品にどのように反映されているのかを考察する。
第8回[対面/face to face]:「白人」と「アメリカ人」という概念
多様な移民が混在するアメリカにおいて、「白人」という概念がどのように変容してきたのかを確認し、アメリカ文学でこの「白さ」がどのように表象されているのかを考察する。
第9回[対面/face to face]:「黒人」というステレオタイプ
白人作家によるアフリカ系アメリカ人の表象を論じ、それらのステレオタイプ化されたイメージに白人側のどのような願望が透けて見えるのかを考える。また、映画においてそうしたイメージがどの程度踏襲されているのか、また反対にどのように変容しているのかを、文学作品との比較から考える。
第10回[対面/face to face]:観念としての「黒人」は誰のものか
20世紀前半のハーレム・ルネッサンスやそれ以降のアフリカ系アメリカ人の文学作品が自分たちの文化をどのように位置づけようと苦闘してきたかを考察する。時代背景の理解のため、ジャズがたどった受容の歴史の解説を加える。
第11回[対面/face to face]:メディアと消費文化の拡張
アメリカ文学が消費文化をどのように表現してきたかを紹介する。時代背景の理解のため、消費文化とメディアの関係の変容についての説明を加える。
第12回[対面/face to face]:アフリカ系アメリカ人の文学と音楽、スペクタクル
第11回で考察した消費文化の考察をアフリカ系アメリカ人に絞る。音楽を中心に「黒人」文化と消費文化の関係を考察し、その後、消費文化における「黒人」イメージから取り残された現実を、現代の黒人作家がどのように描いているかを検討する。
第13回[対面/face to face]:ジェンダー観の変容
アメリカにおける女性の権利拡大運動の推移を解説する。ジェンダー観の変化のなかで、20世紀の女性作家が何を描き、何を描けなかったのかを考察する、併せて、彼女たちの作品と20世紀以降の映画などにおける女性表象を比較検討する。
第14回[対面/face to face]:まとめ
講義内容のまとめ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の授業で資料(英文)を配布するので、その資料を読み込むこと。
また、アメリカの歴史について基礎的な知識を得ておくこと。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。復習が重要である。
テキスト(教科書)Textbooks
使用しない。各回で必要になる資料は配布する。
参考書References
有賀夏紀 (編) 油井大三郎 (編)『アメリカの歴史――テーマで読む多文化社会の夢と現実』 有斐閣アルマ, 2003年
亀井俊介 (編)『アメリカ文化史入門――植民地時代から現代まで』昭和堂, 2006年
板橋好枝、高田賢一 『はじめて学ぶアメリカ文学史』ミネルヴァ書房, 1991年
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末レポートを70%、中間レポートを30%とする。
両方のレポートを提出してはじめて成績評価対象となる。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
講義内容を補足するうえで映像資料が役立ったという意見が多かったので、今年度も同様に用いる。
例年、「静かに受講できた」という感想が聞かれるので、同様の授業になるように工夫をするつもりでいる。学生にもそのつもりで受講してもらいたい。
その他の重要事項Others
受講希望者は必ず第1回目の授業に出席すること。教室定員を超える受講希望者がいる場合には抽選を行う。
基本的に、授業は対面で行う。しかし、感染症対策として、授業をZoomを使ったリアルタイム・オンラインに切り替えることがある。連絡は授業支援システム(Hoppii)の「お知らせ」で行う。授業実施方法に変更がないかを毎週授業前に必ず確認すること。なお、Zoomに切り替えても問題なく受講できるように、あらかじめ各自で通信環境を整えてください。