国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
LIN300GA(言語学 / Linguistics 300)世界の言語ⅠLanguage in the World I
輿石 哲哉Tetsuya KOSHIISHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C0300 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y702 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 隔年開講 |
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Outline (in English)
【Course Outline)】【Learning Objectives】
The objective of this course is to get a general idea of Indo-European languages.Specifically, by the end of the course, you should:
- become acquainted with the European languages in general,
- have enough knowledge about the their historical background,
- become acquainted with the basic knowledge about Indo-European studies and the backdrops of its development.
- have general knowledge about the relationship between Indo-European languages and other language families.
- begin to develop a general knowledge of linguistic history and structure.
【Learning Activities Outside of Classroom】
Each class session starts by reviewing the previous class session before new contents are introduced. Try to understand the basic facts and concepts before coming Tao the the class session.
【Grading Criteria /Policy】
Grades are given according to the result of the one big final exam.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
世界の数多くの言語のうち,この授業では,インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)の言語について考察していきます.この語族の言語は世界中に広がっていて,今では全ての大陸で話されています.この語族がどのようにしてできたのか,どのようにこの語族の言語が変化してきたのか,特徴はどのようなものか,世界の言語の中でどのような位置にあるのかについて知ることが,本科目のテーマです.
到達目標Goal
具体的には,以下の5つです.
1)インド・ヨーロッパ語族の言語について,その全体像を把握すること.
2)インド・ヨーロッパ語族について,その歴史を知ること.
3)インド・ヨーロッパ語族の言語の研究の方法や背景について知ること.
4)他の語族とインド・ヨーロッパ語族の関係について知ること.
5)一般的に,言語の歴史・構造について,知識を得ること.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・授業は,基本的にシラバスに基づき,リアルタイム・オンラインの講義形式で進めていきます.履修者数,履修者の知識等により,内容には修正を加えることがあることを予めご了解ください.
・授業は全て事前に用意したスライドを用いたプレゼン形式で行います.同スライドは予めダウンロード可能です.さらに,背景が白いものを事前に用意しそれを事前にプリントアウトした上で授業に持参して書き込みを作れば,自分だけのノートとしての機能をもたせることも可能です.
・「学習支援システム」を多用し,事前,事後の学習も可能な限り支援していきます.
・課題等に対するフィードバックは,基本的に「学習支援システム」を用いますが,状況に応じて,個人メール等で行うこともあります.
・各回に可能な限り前回のフィードバックを行い,さらに最終回では,それまでの授業のまとめ,復習を行います.
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:・はじめに
・ヨーロッパとは?
・最近のヨーロッパの傾向
・比較の視点
授業のやり方について,概略を説明し,ヨーロッパについて学び,比較することの意味について学びます.
2[オンライン/online]:・地球単位で言語を考える
・英語で-aで終わる語
・ある童話から
・欧米と日本
地球単位で言語を考えることを実際の例をいくつか見ながら考えます.
3[オンライン/online]:・Parallel textの意味
言語を比較する際の材料として,parallel textと呼ばれるものを使用することがあります.様々な例を使い,実際に言語の比較を行っていきます.
4[オンライン/online]:・印欧学の発達
・印欧祖語
・歴史的な背景
印欧学という学問がどのように発達してきたか,歴史的な背景を見ながら考えていきます.
5[オンライン/online]:・言語間の類似
・音対応
・貨幣と切手
・個々の語派
言語観の類似をどのように説明するか考えていきます.印欧語族の語派について見ていきます.初回は,Indo-Iranian, Armenian, Albanianについてお話します.
6[オンライン/online]:・個々の語派(続き)
印欧語族の個々の語派について,引き続き見ていきます.今回は,Baltic, Slavic, Hittite, Tocharian, Hellenic, Italicの各語派についてお話します.
7[オンライン/online]:・英語へのラテン語の影響
・個々の語派(続き)
・非印欧諸語
・Grimm’s Law
最初,英語へのラテン語の影響を見た後,語派の話を続けます.今回はCeltic, Germanicについて見ます.さらに,印欧語族でない言語についても学びます.その後,Grimm's Lawについて話し始めます.
8[オンライン/online]:・Grimm’s Law (続き)
・Verner’s Law
・Centum vs. Satem
・音対応と言語再建
Grimm's LawとVerner's Lawについて学び,さらに印欧語族を2分すると言われるCentum-Satem Splitについてお話します.それから音対応と言語再建について学びます.
9[オンライン/online]:・言語の語彙
・歯擦音化
・The letter C in English
言語の語彙の成り立ちについて見た後,自然な音変化の例として歯擦音化について考察します.英語のCという文字の歴史を例に取り,歯擦音化を例証します.
10[オンライン/online]:・ヨーロッパの地勢
・印欧祖語はいつ話されていたか?
印欧語族の発達に,ヨーロッパの地勢が及ぼした影響について考察し,その後,印欧祖語の「いつ」問題について考察します.
11[オンライン/online]:・印欧祖語はどこで話されていたか?
印欧祖語の「どこ」問題について,最近の印欧学の成果を解説しながら考察します.
12[オンライン/online]:・印欧祖語はどこで話されていたか?(続き)
・印欧祖語の史的発達
前回に引き続き,印欧祖語の「どこ」問題について,最近の印欧学の成果を解説しながら考察しますその後,印欧祖語の発達の経緯を見ていきます.
13[オンライン/online]:・印欧祖語の史的発達 (続き)
ヨーロッパ早わかり
現在の欧州言語事情
印欧祖語がどのように発達を遂げたか,引き続きお話します.ヨーロッパの言語文化事情をまとめ,最後に現在の欧州言語事情に触れます.
14[オンライン/online]:・まとめ
これまでの授業を総括します.
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回,前回の内容を復習しながら,新しい内容に進みます.基本的な用語を習得し,方法論を理解しながら,参考文献等を読んで授業に臨んでください.本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特定のものを考えてはいません.適宜,プリントなどを配布,提供いたします.
参考書References
授業中,随時指定いたしますが,とりあえず以下のものを挙げておきます.
泉井久之助 (1968). 『ヨーロッパの言語』.東京:岩波書店.[古いですがよい本です.基本的にこの本の内容は,かなり本科目の内容と重なります.]
風間喜代三 (1978). 『言語学の誕生』.東京:岩波書店.
マルティネ,アンドレ,神山孝夫訳 (2003). 『「印欧人」のことば誌—比較言語学概説—』.東京:ひつじ書房.
Chapters 1 & 2 from Denning, K, B. Kessler, and William R. Leben (2007). English Vocabulary Elements. Oxford: Oxford University Press.
Chapters 2 & 3 from Stockwell, Robert & Donka Minkova (2001). English Words: History and Structure. Cambridge: Cambridge University Press.
Diamond, Jared (1997). Guns, Germs and Steel. London: Caggo & Windus.
成績評価の方法と基準Grading criteria
試験の結果(100%)に基づき成績を出します.人数が多すぎる場合,授業への参加度をみることは現実的ではないため,現段階では平常点は設定していませんが,人数を見て場合によっては平常点を加味します.この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とします.
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
隔年開講のため,特にありません.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン,スクリーン等を用います.
その他の重要事項Others
高校の時に用いた,いわゆる学習者用英和辞書ではなく,語源欄が充実している英語の辞書を用意して,関連の語などについて調べるようにしてください.授業でもお話ししますが,英語は西欧の諸言語を知る上で,非常に重要な言語ですので,何かと授業でも話す機会が多くなります.
●授業形態については,「オンライン」となっていますが,可能であれば周知の上,「対面」も採り入れていきたいと思います.したがって,その点を考慮の上,履修をお願いします.
カリキュラム上の位置づけ
本科目は,学部専門教育科目の(4)言語科目に属し,ことばを成り立たせているさまざまな要素について学ぶものです.「世界の言語II」と交替で隔年開講され,2年生以上が履修できます.