経営学研究科Graduate School of Business Administration
MAN500F1-0083(経営学 / Management 500)製品開発論Product Development
田路 則子Noriko TAJI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | X7133 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火 6/ Tue.6,火 7/ Tue.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
修士課程(夜間)授業科目 マーケティングコース |
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Outline (in English)
[Learning Objectives]Students learn how to integrate technological knowledge and manage the process of product development. Product development is to commercialize science/technology in order to increase customer satisfaction. Research & development is a task of engineering people. On the other hand, making a strategy and designing and operating organization is a task of people related to social science. This class has an objective of deep understanding management in high-tech industries.
[Learning activities outside of classroom] Beforehand, students have to read business cases and make memos as assignments. Preparatory study and review time for this class are 2 hours each.
[Grading Criteria/policy] Attendance (1/3), assignment (1/3), discussion (1/3)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
ハイテク産業における製品開発のケース・スタディを通じて、戦略的意思決定とビジネスモデル構築の能力を磨く。
顧客の満足を高めるために、サイエンスを製品化することが製品開発である。サイエンスそのものを追求して研究することは理工系人材の仕事であるが、戦略上の位置づけを考えること、組織の設計や運営は、社会科学系人材の役割である。ハイテク産業のマネジメントについて理解を深めることが目標である
到達目標Goal
具体的な目標は次のとおりである。
①イノベーション概念の理解
②イノベーションに成功するマネジメントの考察
③ビジネスプラットフォーム構築の理解
④産業別の製品開発プロセスの理解
⑤スタートアップと大企業のアライアンス
⑥ハイテク・スタートアップの起業プロセス
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
コロナの状況を見ながらではあるが、対面が難しい場合はオンラインとなる。
ケース・スタディでは、事業ドメインの設定、研究開発や製品企画、顧客獲得、上市、事業拡大というビジネスの流れを追いながら、どのように競合と差別化して顧客ターゲットを設定し、内部の組織編成や外部との連携(サプライヤーやディストリビューター)を行ったかを明らかにする。
ハイテク産業では、技術よりもむしろ、戦略およびマーケティングが競争優位性を決定していることがケース・スタディによって確認できるだろう。
ケースは、カメラ、時計のような古典的な事例と、スマートフォン、空調機、医療機器等の今日的事例まで、時代と業界を横断して用意している。製品や業界の理解を深めるために、視覚教材を極力使用する。
事前にケースを配布するので、質問に対する自分なりの考察を用意してメモを作成しておく。講義では、詳しい事例の説明とVTRによって理解を深めてから、グループで議論を行ってまとめを発表する。さらに、全員で議論を深めてから、最後に講師が総括する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:ラディカル・イノベーションと 破壊的イノベーション
Kodak(カメラ)
2[対面/face to face]:コモディティ化
セイコー(時計)
3[対面/face to face]:非コモディティ化(ブランドの構築)
カシオ(時計)
4[対面/face to face]:技術蓄積
NKK(スイッチ)
5[対面/face to face]:組織変革と事業開発
テルモ(医療機器)
6[対面/face to face]:素材産業における事業ドメインの設定
東レ(炭素繊維)
7[対面/face to face]:ビジネス・プラットフォームの構築1
シャープ (液晶)、ソニー (撮像素子)
8[対面/face to face]:ビジネス・プラットフォームの構築2
Apple(携帯電話)他
9[対面/face to face]:グローバル化-電子機器
ダイキン工業(空調機)
10[対面/face to face]:グローバル化-素材産業
積水化学工業(フロントガラス用中間膜)
11[対面/face to face]:製品アーキテクチャー
ASML/ニコン(半導体露光機)
パナソニック(半導体デバイス)
12[対面/face to face]:オープン・イノベーションとスタートアップ
米国、スウェーデン、日本の取り組み
13[対面/face to face]:日米のハイテク・スタートアップ1
グラモ(IOT)
Bizter Mobile(セキュリティシステム)
14[対面/face to face]:日米のハイテク・スタートアップ2
アンジェスMG(創薬)
Tercica (創薬)
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
事前にケースを読み、課題を期限までに提出する。予習と復習に最大各2時間を要する。
テキスト(教科書)Textbooks
特になし
参考書References
①『起業プロセスと不確実性のマネジメント』田路則子 白桃書房 2020年
②『オープン&クローズ戦略』小川紘一,翔泳社,2014年
③『ハイテク・スタートアップの経営戦略―オープン・イノベーションの源泉』田路則子・露木恵美子,東洋経済新報社,2010年
④『アーキテクチュラル・イノベーション』田路則子,白桃書房,2005年
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席率、議論への参加、毎回の小課題を3分の1ずつで評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
概念の理解の時間、グループ討議の時間、概念を使った事例の掘り下げの時間のメリハリをつける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
PC
専門領域
経営戦略、技術経営
研究テーマ
イノベーション・マネジメントにおける戦略と組織行動」
「ハイテク・スタートアップの起業プロセス」
「ハイテク産業集積のエコシステム」
主要業績
①「大学生の起業意思形成モデルの検証」田路則子・藤村まこと・玉井由樹『組織科学』56巻3号, 2023年
②「新興国スタートアップの資金調達と新興企業向けの株式市場の役割-バルト三国のケース・スタディから」簗田優・田路則子 『ベンチャーズレビュー』日本ベンチャー学会, 第37巻, pp.73-77,2021.
③『起業プロセスと不確実性のマネジメント』田路則子 白桃書房 2020年
④「アーキテクチャ進化における製品開発マネジメント・半導体露光機産業の事例から」榎波龍雄・田路則子『一橋ビジネスレビュー』第65巻号,pp172-184,2017年.
⑤「ITビジネスの興隆を支える移民のシリアル・アントレプレナー」田路則子・新谷優『研究技術計画』30巻,pp.312-325,2016年
⑥“Resource Acquisition in High-Tech Startup Global Strategies,” Noriko Taji, Technology, Innovation, Entrepreneurship and Competitive Strategy, Emerald Publishing Group,Vol. 14,pp.263-287,2014
⑦『ハイテク産業における研究開発者のキャリア」田路則子『日本のキャリア論ー専門職編』金井壽宏・鈴木竜太編著 白桃書房,pp.133〜159,2013年.
⑧「WEBビジネスの起業家像ーシリコンバレーのモバイル&ソーシャルメディア・ビジネス」田路則子『赤門マネジメントレビュー』第10巻10号, pp.753-774.2011年
⑨『ハイテク・スタートアップの経営戦略―オープン・イノベーションの源泉』田路則子・露木恵美子,東洋経済新報社,2010年
⑩「半導体商社の事業ドメイン拡大のメカニズム」田路則子・甲斐敦也,『赤門マネジメント・レビュー』東京大学,第8巻,5号,pp211-231,2009年
『アーキテクチュラル・イノベーション』田路則子,白桃書房,2005年