キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies
SOC100MA(社会学 / Sociology 100)異文化適応論Intercultural Adaptations
浅川 希洋志Kiyoshi ASAKAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C7750 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S405 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(新)Category (2019) | 関連科目 |
カテゴリー(旧)Category (2017) |
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Outline (in English)
(1) Course Outline
This is an introductory course in cultural psychology. By being introduced to the theories and empirical findings in the field, students learn how culture shapes psychological processes of people.
(2) Learning Objectives
By the end of the course, students are expected to understand (a) how cultural settings shape people’s emotion, cognition, motivation, and relationships, and (b) what adjustment and psychological well-being mean to people who reside in culturally different societies from their own as well as in multicultural societies.
(3) Learning Activities Outside of Classroom
Students will be expected to spend 4 hours to understand the course content (2 hours each for before/after class meeting). Besides, students will be expected to spend their daily lives having course topics in the back of their mind.
(4) Grading Criteria/Policy
Final grade will be decided based on the term-end examination (100%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
国際社会で生きるとき、われわれは様々な文化的背景を持つ人々との相互理解を通して責任のある判断と行動を期待される。ところが、異文化間理解ということを考えるとき、われわれは異文化に見られる行動様式や思想を理解することが国際社会における他者理解のすべてであると考える傾向にあるように思われる。では、心の働きは文化と関係のない普遍的なものなのだろうか。本講義では、文化心理学における比較文化的実証研究を取り上げながら、心の働きと文化の関連性について学んでいくとともに、世界という視点で捉えたとき、われわれが普段普遍的と考えている人間観、発達観、家族観、そしてそれらと深い関わりを持つ心理的機能がいかに特殊な文化に根ざしたものであるかを学んでいく。また、講義で扱う様々なトピックを通して、異文化社会における適応とはどういうことなのかを併せて考えていく。
到達目標Goal
しつけや教育の仕方、あるいは教育システムといったものが、いかにその社会で適応的に生きる人々、つまりその社会にあった行動パターンや感情の働き方を身につけた人々を育てるために作り上げられてきたものであるかを、授業で扱う様々なテーマを通して理解する。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は「対面形式」で実施する予定であるが、状況に応じてZoom等によるリアルタイム・オンライン授業を実施する可能性もある。
授業は講義を中心に行う。また、心と文化の関係を描き出すようなビデオ、DVD等があれば適宜紹介する。
第1回の授業は、2023年度国際文化学部授業方針により、リアルタイム・オンライン(Zoom)で実施する。ZoomURLは事前に学習支援システムで周知する。すでに大教室(400人収容可)が確保できているので、受講者の選抜試験は実施しない。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:イントロダクション
講義の概要を説明する。
第2回[対面/face to face]:文化心理学とは何か
文化心理学という分野がどのような理由から展開されるに至ったのかを、研究者の文化的盲点という観点から解説していく。
第3回[対面/face to face]:文化による自己認識の違い
文化による自己の捉え方の違いが、人々の認知や思考、行動にどのような影響をもたらすかを解説していく。
第4回[対面/face to face]:意欲構造の文化的差異
意欲の構造が文化によってどのように異なるかを、日米の実証的研究を紹介しながら解説していく。
第5回[対面/face to face]:日本人の努力帰属傾向
日本人が努力に価値をおく傾向が強いことを、日米の実証研究を概観しながら解説していく。また、その理由を考察する。
第6回[対面/face to face]:いい子アイデンティティの早期形成と自己規制のメカニズム
日本人の子どもが早期にいい子アイデンティティを形成し、それによって、いかに社会生活で自己規制を働かせるのかを解説していく。
第7回[対面/face to face]:日本のいい子、米国のいい子
日米のいい子像はそれぞれの社会で求められる人間像を反映するものであり、学校教育がいかにそれらを促進していくかを、解説していく。
第8回[対面/face to face]:日本人の気持ち主義
日本人がいかに人の気持ちを重視し、気持ちを知ろう、読もうとする傾向が強いか、またなぜ日本人がそういった傾向を身につけてきたのかを、解説していく。
第9回[対面/face to face]:気持ち志向のしつけ
気持ち志向を促進する日本のしつけの方法を、欧米のしつけの方法と比較しながら、解説していく。
第10回[対面/face to face]:日本人の道徳意識と道徳的判断
日本人の道徳意識と道徳判断が、欧米人のそれに比べ、人間関係的、感情的なところに強く影響されることを、実証研究をもとに解説していく。
第11回[対面/face to face]:道徳判断に必要とされる情報の日米比較
道徳判断において、日本人は人間関係的、感情的情報を求め、米国人に比べ、善悪の判断が厳しくない傾向にあるが、その理由について、実証研究を交えながら考察していく。
第12回[対面/face to face]:大きなピクチャーを捉えるために
さまざまな事件の原因推測に関する実証研究を紹介しながら、そこに、文化による自己観の違いが、いかに鮮明に反映されているかを確認していく。
第13回[対面/face to face]:生態環境から認知にいたる流れ
人々の生きる環境が、人々の行動や思考のパターン、そして認知のプロセスにどのように影響してきたのかを、歴史という大きな流れの中で捉え、ひとつのモデルとしてそれを解説していく。
第14回[対面/face to face]:授業の総括
授業のまとめ、期末試験の解説を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業で扱うテーマを常に頭の片隅におきながら日常生活を送ること。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストは特に指定しない。適宜プリントを配付する。授業で配布するプリントはすべて学習支援システムにアップする。
参考書References
東洋著『日本人のしつけと教育:発達の日米比較にもとづいて』(東京大学出版会、1994年)、北山忍著『自己と感情:文化心理学による問いかけ』(共立出版、1998年)、恒吉僚子著『人間形成の日米比較:かくれたカリキュラム』(中公新書、1992年)、箕浦康子著『文化のなかの子ども』(東京大学出版会、1990年)、リチャード・E・ニスベット著『木を見る西洋人森を見る東洋人:思考の違いはいかにして生まれるか』(ダイヤモンド社、2004年)等。また、必要に応じて適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験により評価する。したがって、成績評価の「配分(%)」は期末試験100%となる。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
できるだけ身近で、具体的な例を用いて授業を展開していく。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業で使うプリントは授業中に配布するが、授業支援システムにもアップする。配布するプリントに沿って授業を進めるので、欠席などによりプリントが手元にない場合は、必ず学習支援システムからダウンロードして授業に臨むこと。