キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies
CUM200MA(文化財科学・博物館学 / Cultural assets study and museology 200)ミュージアム経営論Museum Management
杉長 敬治Keiji SUGINAGA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C7322 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | Y705 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(新)Category (2019) |
展開科目 選択必修(領域別) ライフ |
カテゴリー(旧)Category (2017) |
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Outline (in English)
(Course outline)Students will learn basic knowledge about museum management and the current state and issues of museum management in Japan, and aim to acquire skills to solve the management issues of museums.The goal of this subject is to acquire the basic management knowledge that museums need to meet the expectations of society.
(Learning Objectives)The aim of this course is to acquire the basic knowledge necessary for museum management.
(Learning activities outside of classroom)Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
(Grading Criteria /Policies)Grading will be decided based on term-end report (50%)、short reports(50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
学生は、博物館の経営上の課題を解決していくためのスキルを習得することを目的に、博物館経営についての基本知識と日本の博物館の経営の現状と課題について学習します。
到達目標Goal
博物館の根拠法である博物館法が制定された1951年、博物館が急増し始めた1970年代・80年代とグローバル化が進み、社会構造が大きく変化しつつある現在とでは、博物館の経営環境は大きく変化しています。経営環境の変化に伴い、博物館に求められている役割や期待は、大きく変わってきました。受講生は、博物館の経営環境の変化と博物館に期待されている社会的役割について理解を深め、環境の変化に対応し、社会の期待に応える博物館となるために必要な博物館経営(ミュージアム・マネジメント)の考え方を習得します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デイプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
博物館経営に関する基本事項について講義し、受講生には、博物館を視察した成果を踏まえてレポートを提出してもらいます。受講生のリアクションペーパー等でのコメントは、講義内容の理解を深めるために活用します。また、受講生の質問には、授業内又は学習支援システムを活用して回答します。
新型コロナウイルス感染症により授業をオンラインで行うことになった場合には、学習支援システムで伝達します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:授業ガイダンス-博物館経営の基本概念と博物館の業種特性、博物館の経営資源を中心に
博物館の経営(マネジメント)の重要性が強調されるようになった背景、博物館経営の基本概念、博物館の業種特性、博物館の経営資源について学習する。
2[対面/face to face]:博物館の目的・使命(ミッション)・事業計画、評価・改善の取組について
博物館の目的・使命がどのように設定されているかについて学習する。また、目的・使命を達成する上で、事業の計画・実施・評価・改善からなるPDCAサイクルを機能させることの重要性について理解を深める。
3[対面/face to face]:経営資源から見た日本の博物館の現状
博物館の経営資源(ヒト・モノ・カネ・経営力)に着目して、我が国の博物館の現状(経営資源が乏しい館が多いこととその背景)について学習する。
4[対面/face to face]:博物館の課題と国の博物館政策の動向
日本の博物館の抱える課題と国の博物館政策の動向について学習する。
5[対面/face to face]:国立博物館の経営-現状と課題
独立行政法人制度の下で運営されている国立博物館を中心に、国立博物館の現状について学習する。外国の代表的な博物館と日本の国立博物館の経営状況を比較し、国立博物館の経営上の課題について学習する。
6[対面/face to face]:公立博物館の経営-現状と課題
指定管理者制度、地方独立行政法人制度を中心に、公立博物館の現状と課題について学習する。
7[対面/face to face]:私立博物館の経営-現状と課題
私立博物館の成立事情に触れながら、私立博物館の特徴と課題、国の支援策について学習する。
8[対面/face to face]:博物館におけるマーケティングについて
マーケティングは、博物館の経営戦略を構築する上で基本的なツールである。マーケティングの基本概念とマーケティングを活用した博物館経営について学習する。
9[対面/face to face]:博物館の広報活動-現状と課題
博物館の広報活動の現状と求められている広報戦略(ブランド戦略を含む)について学習する。
10[対面/face to face]:博物館の支援組織と他の組織との連携・協力-現状と課題
博物館の支援組織(友の会・後援会)とボランティア)について学習する。経営資源を豊かにするために必要な他の組織との連携・協力の現状と課題について学習する。
11[対面/face to face]:博物館経営におけるイノベーションについて
博物館経営には、イノベーションが求められている。博物館のイノベーションの事例を取り上げ、イノベーションが可能となる条件を探る。
12[対面/face to face]:博物館の利用者サービス施設と施設設備の諸問題について
利用者サービス施設(ミュージアムショップ、レストラン・カフェ)と施設設備に係わる諸問題(老朽化対策、バリアフリー)について学習する。
13[対面/face to face]:博物館の倫理規程・行動規範について
博物館活動において倫理上問題になった事例を取り上げ、博物館の倫理規程・行動規範の意義・内容について学習する。
14[対面/face to face]:博物館における危機管理について・授業のまとめ
博物館が直面する様々な危機と危機への対応の在り方(危機管理)について学習する。最後に、授業のまとめとして、授業と課題を通して受講生が考えたことを共有する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。受講生は、学習支援システムに掲載した資料や教科書の関連部分、参考書に目を通して講義を受講してください。参考書は、他の学芸員資格科目の学習にも役に立つものを選んでいます。受講生は、授業期間中博物館をできるだけ視察し、博物館を見る眼を鍛えてください。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書「転換期における博物館経営」(金山喜昭篇、同成社、2020年4月22日発行、価格2,700円+税)を使用します。教科書で扱っていない内容は、学習支援システムに資料を掲載します。
参考書References
①ミュージアム・マーケティング、F・コトラー、N・コトラー、第一法規、②マネジメント、P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社、③ミュージアムが都市を再生する、上山信一、稻葉郁子、日本経済新聞社、④文部科学省の社会教育調査(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa02/shakai/)、⑤博物館学・美術館学・文化遺産学基礎概念事典、フランソワ・メレス他、東京堂出版、⑥ザ・ミュージアム;世界の知と美の殿堂、O・ホプキンズ、河出書房新社、⑦その他(授業内で適宜紹介します。)
成績評価の方法と基準Grading criteria
博物館経営についての理解の度合いを判定するため、レポートにより評価します。配点は、①授業期間中に提出す課題レポート(授業時に示す課題から受講生が5題を選択して提出)が50%、②学期末(第14回授業時)に提出するレポートが50%です。②のレポートは、ⅰ受講生が博物館を調査(実地調査を含む)し、経営分析を行うもの、ⅱ教科書と講義内容を踏まえて日本の博物館について考察するものから選択してもらいます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
講義内容に関する質問には、授業時又は学習支援システムを使って回答します。受講生が、授業環境に問題があると感じた場合には、その都度指摘してください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業に関する諸連絡は、学習支援システムで行います。各回の授業の前後に必ず学習支援システムにアクセスしてください。
その他の重要事項Others
この科目は、学芸員資格を取得する上で必要な科目のひとつです。学芸員資格の取得は目指さないが、博物館の経営に関心のある方の受講も念頭に置きながら、授業を進行していきます。①質問やご意見は、授業への参画のための重要なツールで、授業より興味深いものにする上で重要な役割を果たします。②博物館を理解する上では、“歩く・見る・聞く” そして“考える” がセットになった行動が必要不可欠です。皆さんの博物館体験を深化させてください。講義は、博物館現場や生涯学習・文化行政での実務経験を踏まえて、博物館や国の博物館政策・文化政策の状況を伝えていきたいと思います。