経済学研究科Graduate School of Economics
OTR501C1-1(その他 / Others 500)日本語ⅠAJapanese 1A
清水 由美Yumi SHIMIZU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学研究科Graduate School of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | X3038 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
Course outline
Basic Japanese for academic speaking and writing
Learning Objectives
By the end of the course, students should be able to do the followings:
−A. to express their opinion in discussions
−B. to host a discussion
−C. to write their opinion in an appropriate style of written Japanese
Learning activities outside of classroom
Before each class meeting, students will be expected to have prepared for the coming discussion, and after the discussions, to summarize and write their opinion. Required study time is at least one hour for each class meeting.
Grading Criteria
Grading will be decided based on each reports (40%), in-class contribution(40%), and the term-end report(20%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本語を母語としない留学生が、①フォーマルな場でテーマに沿って意見交換をする。②専門分野の論文を書くために最低限必要な日本語の基礎を固め、まとまった内容の文章を書くことに慣れる。
到達目標Goal
(1)初級レベルの日本語のミスをなくす。
(2)中・上級レベルの文型と語彙を使いこなせるようになる。
(3)賛否の分かれるテーマについて、授業での話し合いにふさわしい日本語で意見交換ができるようになる。また、司会者として、そのような話し合いを運営できるようになる。
(4)事実・他者の意見・自分の意見をきちんと分けて、説得力のある意見文を書けるようになる。
(5)自分の書いた文章の間違いに気づく力を身につけ、よりよい表現を使いこなせるようになる。
(6)日本の新聞の投書欄に、意見文を投稿する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
【授業の形態】
◇資料の配信と課題の提出およびフィードバックは、学習支援システムHoppiiを利用し、オンデマンドで行う。
◇ディスカッションの準備のための情報交換は、学習支援システムHoppiiの授業内掲示板を利用し、同時双方向で行う。
◇ディスカッションは、原則として対面で行う。
※各回の授業形態は、授業前日までに学習支援システムHoppiiで告知する。
【授業の進め方】
1.ディスカッション(=意見交換)
①賛否の分かれそうなテーマ(学期中に3つ扱う予定)について、必要な情報を集める。=予習#1
②クラスでテーマに関するキーワードや概念について、情報を交換し、お互いに理解を確認する。 ※Hoppiiの授業内掲示板を利用し、文字に残す。
③内容を理解したうえで、自分の意見をまとめる。司会を担当する学生は、ディスカッションの流れを予想し、進行の計画を立てる。=予習#2
④司会の進行指示に従って、ディスカッションする。 ※対面もしくはZoomミーティング
⑤ディスカッションの中で見られた口頭表現の問題点や、司会進行について、意見や感想を交換する。=振り返り
2.意見文執筆
⑥ディスカッションの内容に基づいて、自分の意見を500字程度の文章にまとめる。=宿題#1
⑦お互いの意見文を読み合い、質問や助言をし、評価もする。
⑧自分の書いた原稿と、講師による修正案を読みくらべ、日本語の問題点を見つける。=宿題#2
3.意見文投稿
⑨学期末に自分の書いた意見文から最もよいと思うもの1点を選び、実際に日本の新聞の投書欄に投稿する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
・授業の目的と進め方の説明
・自己紹介
・日本語力確認のためのアンケート
・ディスカッションのテーマを考える
第2回[対面/face to face]:ディスカッションをしてみる
・簡単なテーマについてディスカッションをしてみる。
・ディスカッションにおける司会者の役割を知る。
・今後のディスカッションのテーマ①~③を選定する
第3回[オンライン/online]:意見文を書いてみる
・意見文のモデルを読み、構成を分析する。
・第2回授業のディスカッションに基づいて意見文を書いてみる。
第4回[オンライン/online]:テーマ①-1
・テーマ①について情報と知識を共有する。
・ディスカッションの設計と準備=宿題
第5回[対面/face to face]:テーマ①-2
・ディスカッションを行う。
・ディスカッションを終えて変わったこと、変わらなかったことをまとめる=宿題
第6回[オンライン/online]:テーマ①-3
・ディスカッションの日本語について振り返る。
・テーマ①について意見文を書く=宿題
第7回[オンライン/online]:テーマ①-4
・意見文の日本語を振り返る。
・意見文の完成=宿題
第8回[オンライン/online]:テーマ②-1
・テーマ②について情報と知識を共有する。
・ディスカッションの設計と準備=宿題
第9回[対面/face to face]:テーマ②-2
・ディスカッションを行う。
・意見文の執筆=宿題
第10回[オンライン/online]:テーマ②-3
・ディスカッションの日本語と、意見文の日本語について振り返る。
・意見文の完成=宿題
第11回[オンライン/online]:テーマ③-1
・テーマ③について情報と知識を共有する。
・ディスカッションの設計と準備=宿題
第12回[対面/face to face]:テーマ③-2
・ディスカッションを行う。
・意見文の執筆=宿題
第13回[オンライン/online]:テーマ③-3
・ディスカッションの日本語と、意見文の日本語について振り返る。
・意見文の完成=宿題
第14回[オンライン/online]:「ベスト意見文」を選んで投書する
これまでに書いた意見文から自薦・他薦でいちばんよいものを選び、さらに推敲を重ねて完成させ、新聞に投書する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【ディスカッションの前】
①テーマに関連する情報を集め、ほかの人に説明できるように準備する。
②情報交換後に、意見をまとめ、発表できるように準備する。
③司会を担当する回は、具体的な流れを設計し、必要な準備をする。
【ディスカッションの後】
④話し合いの前後で、自分の意見がどう変わったか(変わらなかったか)を言語化する。
⑤意見文を書く。
⑥クラスメートの意見や講師からのフィードバックを受けて、意見文を完成させる。
※必要な学習時間:各回およそ1時間。ただし、③と⑤については2~4時間。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストは使わない。必要に応じて資料を配布(配信)する。
参考書References
『大学・大学院 留学生の日本語4 論文作成編』(アカデミック・ジャパニーズ研究会編著、アルク)
※これは秋学期の日本語ⅡBでテキストとして使うので、今のうちに買っておくことを勧める。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業への参加貢献(ディスカッションなどでの発言・司会)=40%
・課題文(4回)=40%
・最終課題(新聞への投書)=20%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
◇ディスカッションの前に行う情報交換は、「文字に残す」ことが有意義だと確認できたので、コロナ下での実践に引き続き、Hoppiiの授業内掲示板で行うことにします。
◇授業評価アンケートに、「友だちのあいだで使う表現も勉強したい」という意見がありましたが、本講義の設置目的から考え、アカデミックな場面でのフォーマルな日本語表現の学習を優先させます。ただし、ディスカッションやその準備の際にグループワークを取り入れることにより、いわゆる「タメ口」についても、折に触れて取り上げたいと思います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・資料配布、課題提出、情報交換などに、学習支援システムHoppiiを利用する。
・ディスカッションは原則として対面で行うが、その準備や振り返りの回ではZoomミーティングも利用する。その際はパソコンでの参加が望ましい。
その他の重要事項Others
・日本語ⅡA(口頭発表のための基礎演習)も受講すること。また、秋学期には日本語ⅠB(口頭発表の実地演習)とⅡB(レポート執筆の訓練)を受講することが望ましい。
・2023年度に修士論文を提出する予定の学生は、日本語ⅢA・ⅢBを受講すること。
担当教員の専門分野等
<専門領域>日本語、日本語教育
<研究テーマ>母語話者が意識化しにくい文法
<主要研究業績>
・『日本語不思議』(2022年、創意市集、林巍翰・琉璃訳)
・『すばらしき日本語』(2020年、ポプラ新書)
・『日本語びいき』(2018年、中公文庫)
・『辞書のすきま すきまの言葉―あんな言葉やこんな言葉、英語では何と言う?』(2009年、研究社)