連帯社会インスティテュートInstitute for Solidarity-based Society
POL500Q1-324(政治学 / Politics 500)サードセクター協働論Study on Third Sector Collaboration
柏木 宏Hiroshi KASHIWAGI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 連帯社会インスティテュートInstitute for Solidarity-based Society |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | X9955 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 選択科目 |
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Outline (in English)
Collaboration is a popular topic in the academic world. Bu the parties involved in the collaborations are mainly between NPOs and companies or between NPOs and governments. This class focuses on collaborative activities in third-sector organizations such as NPOs, cooperatives, and labor unions in the US and Japan. By taking this class, students understand the realities, significance, social role, and effects of the third-sector collaboration.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
ここでいうサードセクターとは、連帯社会インスティテュートの3つのプログラムにおける研究対象である、NPO、協同組合、労働組合を中心にしつつも、民間非営利セクター全体をさす。協働論が盛んだが、協働の関係性は主として、NPOと企業、NPOと行政の2者になっている。これに対して、本授業では、従来のNPOと企業や行政との協働を踏まえたうえで、日米におけるNPO間及びNPOと協同組合、労働組合の3者間における協働などの理論的枠組みを提示したうえで、具体的な事例(海外事例を含む)を中心に紹介し、その意義や社会的役割、協働による効果などの理解を深めることを目的にしている。
到達目標Goal
院生は、サードセクターの社会的な役割や意義を検討したうえで、サードセクター間の協働がなぜ必要なのか、そしてどのように行われているのかについて理解することで、サードセクターの協働を進めるための知識と能力を獲得することを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連、特に「DP3」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・教員による講義
各回の講義の資料は、事前に学習支援システムにアップしておく。これを読み、講義内容のイメージをえるとともに、質問、意見などを考えておく。この予習を行っていることを前提として、授業を進めていく。毎回の講義は、原則として3分の2程度を教員からのプレゼンテーションとする。残りの時間で質疑応答を含めた議論を行い、最後にまとめをする。
・学生の発表
講義への理解度を確認するとともに、不明瞭な点を明確にするため、期間中に講義のまとめ(ふりかえり)のセッションを実施する。また、授業に関連したテーマのレポートの作成を行う。作成に先立ち、アウトラインを作成、授業で発表する。レポートは、レジュメに基づいて発表を行う。ふりかえり、アウトライン、レポートの発表の際には、教員・受講生からフィードバックを受ける。
・オフィス・アワー
講義の疑問点やふりかえり、レポートの作成に関する指導を受ける。
・授業の形式
授業は、対面形式で行う予定。ただし、院生の希望や新型コロナウイルスの感染状況によっては、オンラインで実施する可能性がある。その場合、ZoomのID・パスコード等については、学習支援システムにアップする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
本授業の進め方や評価方法などについて説明するとともに、院生のサードセクター間の協働についての知識や関心を聞き、今後の授業に反映させる。
第2回[対面/face to face]:サードセクターと協働の概念整理
サードセクターの概念と現状を紹介したうえで、協働の概念について検討する。その際、NPOと行政の協働、NPOと企業の関係性なども把握する。さらに、協働の定義や理論を概観する。
第3回[対面/face to face]:NPOの財政状況と資金調達の仕組み
日米のNPOの財源を含めた、財政状況を確認したうえで、助成財団や市民ファンドなど、NPOセクター内における、NPOへの活動資金の提供について検討する。
第4回[対面/face to face]:資金面におけるサードセクターの協働
日米の協同組合や労働組合によるNPOへの資金提供の方法やコロナ禍を含めた現状などについて理解することで、資金面におけるサードセクター内の協働の現状と課題について考える。
第5回[対面/face to face]:サードセクターの事業協働の事例研究:フードバンク
フードバンクとその事業について検討したうえで、日米のフードバンク事業におけるNPOと協同組合、労働組合の協働について日米比較の観点も含め、事例を通じて考える。
第6回[対面/face to face]:サードセクターの事業協働の事例研究:コロナ禍における協働事例
コロナ禍において、日米のNPOが直面した課題に対応するため、どのような協働をNPO間、あるいはNPOと労働組合・協同組合と取り組んだのかについて事例を通じて考える。
第7回[対面/face to face]:授業のふりかえり
第2回から6回までの授業で興味を持った点と分かりにくかった点を事前に提出させ、それらの内容を議論、検討し、授業内容の深化をはかる。
第8回[対面/face to face]:レポートのアウトラインの発表
最終回に発表を行うレポートのアウトラインを示し、フィードバックを受ける。
第9回[対面/face to face]:政策関連活動におけるサードセクター協働:日本の事例研究
日本におけるサードセクターの政策関連活動の現状と課題を踏まえたうえで、この分野における複数の協働の事例をコロナ禍のものも含め、取り上げ、考える。
第10回[対面/face to face]:政策関連活動におけるサードセクター協働:アメリカの事例研究
アメリカにおける政策関連活動とNPOについて整理したうえで、協働組合、労働組合との協働のあり方や課題ついて事例を通じて考える。
第11回[対面/face to face]:地縁組織や大学とNPOの協働の事例研究
地縁組織や大学とNPOの協働が実際にどのように行われ、どのような成果や課題があるのかについて、事例を通じて検討する。大学とNPOについては、アメリカの事例も含める。
第12回[対面/face to face]:宗教団体とNPO協働の事例研究
宗教団体とNPOの協働が実際にどのように行われ、どのような成果や課題があるのかについて、日米の事例を通じて検討する。
第13回[対面/face to face]:授業のふりかえり
第9回から12回までの授業で興味を持った点と分かりにくかった点を事前に提出させ、それらの内容を議論、検討し、授業内容の深化をはかる。
第14回[オンライン/online]:レポートの発表
授業に関連したテーマで作成したレポートを発表し、教員と院生からのフィードバックを受けるとともに、サードセクター協働をどのように進めていくべきか、議論する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特定のテキストは定めない。授業中に配布する資料を用いて、授業を行う。
参考書References
柏木宏共編著『コロナ禍における日米のNPO』明石書店、2020年及び受講生の希望と必要に応じて、随時、紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
配分:平常点(授業中の議論への参加度など)50%、「ふりかえり」とレポート50%。
レポートの評価基準:授業内容との関連性、学術性、創意工夫、表記、論旨。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン授業になった場合には、PCやWi-Fi設備などを用意したうえで、学習支援視システム利用できる環境の準備が必要。
その他の重要事項Others
特になし。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
NPO論、NPOマネジメント
<研究テーマ>
日米のNPO、社会運動
<主要研究業績>
・『アメリカの外国人労働者』(明石書店、1991年)
・『企業経営と人権:アメリカに学ぶ社会貢献とNPO』(解放出版社、1993年)
・『アメリカのなかの日本企業:グラスルーツとジャパンバッシング』(日本評論社、1994年)
・『災害ボランティアとNPO』(共編著、朝日新聞社、1995年)
・『ボランティア活動を考える:アメリカの事例から』(岩波書店、1996年)
・『NPOインターンシップの魅力』(共編著、アルク、1998年)
・『アメリカの労働運動の挑戦』(労働大学、1999年)
・『NPOマネジメントハンドブック』(明石書店、2004年)
・『指定管理者制度とNPO』(明石書店、2007年)
・『NPOと政治』(明石書店、2008年)
・『創造都市経済と都市地域再生』(共著、大阪公立大学共同出版会、2011年)
・『みんなで考える広域複合災害』(共著、大阪公立大学共同出版会、2013年)
・『高齢者が動けば社会が変わる』(共著、ミネルヴァ書房、2017年)
・『未来を切り拓く女性たちのNPO活動』(共著、明石書店、2019年)
・『コロナ禍における日米のNPO』編著、明石書店、2020年