市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT300LA(文学 / Literature 300)教養ゼミⅡLiberal Arts Seminar II
女性の視点からみる近現代日本文学
矢澤 美佐紀Misaki YAZAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | Q6142 |
旧授業コードPrevious Class code | - |
旧科目名Previous Class title | - |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市BT‐1007 |
配当年次Grade | 法文営国2~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 定員制(20名) |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | 法・文・営・国生は300番台総合科目として履修すること |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 300番台 総合科目 教養ゼミ |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
Course outline: Considering modern Japanese sexual issues through women's literature.
Learning Objectives: Learn about sexual problems from the Meiji era to the present day from the perspective of women.
Learning activities outside of classroom: Take two hours for review and preparation.
Grading Criteria /Policy: Normal score is 50%, term-end report is 50%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業の目的は、近現代の女性作家が、愛や性といった<家族>にまつわるジェンダーの問題や労働のあり方をどのように描いてきたのか、その女性表現の内実を考察することにあります。それは、明治から150年以上を経た現在において、日本の近代をあらためて問い直す作業であり、ジェンダー規範の生成を検証することでもあります。
歴史の中で、体制によって常に抑圧されてきた女性の視点から書かれた「女性文学」を視座に、日本の近代国家としての歩みを辿りつつ、現代に通じる近代文学の生成と変容、文芸と社会の関係について学びます。
各自が意見を発表することで自分自身の読みを深化させ、既成の文学概念から自由に跳躍することがテーマです。
到達目標Goal
ジェンダーにまつわる様々な問題を、明治20年代から現代に至る多様な女性表現から読み解くことで、近代から現代に至る性差のあり方や問題について考えます。作品の生まれた背景(作家個人・社会全体)を参考にした上で、その作品のモチーフと中心的なテーマ、作品構造、文体の特徴がいかに時代と結びついているのかを学びます。
現在の豊かな「女性文学」を生み出すに至った経緯を女性史や文学史の内側を参照しながら追求し、女性や抑圧される側にとっての「書くこと」の意味を考えます。
適宜、世界文学も参照します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は演習方式です。担当者は、あらかじめ対象作家・作品に関する考察をまとめた簡単なレジュメを作成して報告をしてください。それに基づいて、皆で討議をします。積極的に参加してください。また、適宜リアクションペーパーを使って、教員と学生、学生同士のコミュケーションをはかるなどし、学生のリアクションに関してはできるだけ具体的に対応するよう努めます。
*校外学習の日程に関しては、学生の予定等を配慮して前後することがあります。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
対面授業[対面/face to face]:ガイダンス
授業方法、成績のつけ方について/春学の振り返り/発表の分担を決める
戦時下の女性の生活や軍事協力に関する映像を見る
対面授業[対面/face to face]:佐多稲子『くれない』
戦争の時代における女性の「二重労働」を考える
意見交換
対面授業[対面/face to face]:吉本ばなな『キッチン』①
新たな家族像について考える
意見交換
映像作品を見る
対面授業[対面/face to face]:吉本ばなな『キッチン』②
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:江國香織『きらきらひかる』①
性概念の再構築について考える
映像作品を見る
対面授業[対面/face to face]:江國香織『きらきらひかる』②
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:小山田浩子『穴』
現代の<家>と女性について考える
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:村田沙耶香『信仰』
現代における「信仰」の意味を考える①
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:村田沙耶香「無」(『絶縁』)
現代における「信仰」の意味を考える②
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:宇佐見りん『推し燃ゆ』
「推し」の内実について考える
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:川上未映子「青かける青」(『春のこわいもの』)
閉塞感と文学について考える
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』
「職場」と文学について考える
報告者による報告と討議
対面授業[対面/face to face]:羽仁もと子が創立した自由学園を見学する
近代日本における「教育」を考える
対面授業[対面/face to face]:授業のまとめ
質問への対応
春秋学期を通じた振り返り
期末レポートの準備
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
【予習】報告者は、担当した作家と作品について調査と考察を行い、レジュメを作成してください。他の受講生は、対象作品をじっくり読み、資料を確認するなどして考えをまとめておきましょう。【復習】教員のコメントや担当者の発表をふまえて、自分の考察を深化させましょう。
テキスト(教科書)Textbooks
どれも入手しやすい作品なので、各自図書館で借りるなどして準備してほしいと思います。ただし、入手しにくいものはこちらで用意し、関連資料は随時配布します。詳しいことは授業内で指示します。
参考書References
矢澤美佐紀『女性文学の現在ー貧困・労働・格差』(2016・4、菁柿堂)、『[新編]日本女性文学全集』全12巻(矢澤・12巻責任編集、2020・3、六花出版)、岩淵宏子・長谷川啓編『ジェンダーで読む 愛・性・家族』(2006・10,東京堂出版)、岩淵宏子・北田幸恵編『はじめて学ぶ日本女性文学史 現代編』(2005・5、ミネルヴァ書房)、脇田晴子他編『女性文学史』(1987・8,吉川弘文館)その他、授業内で適宜指示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業参加度とグループ発表の平常点が50%、期末レポートが50%とします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業資料は事前にできるだけ早く配布します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムにて適宜資料を配布します。自宅でサイトが見られるようにしておいてください。
その他の重要事項Others
オフィスアワーは授業の前後とし、相談その他に応じます。