法学部Faculty of Law
POL300AC(政治学 / Politics 300)政治学特殊講義Ⅱ(現代の政治理論)Special Topic Lecture in Politics 2
面 一也Kazuya OMOTE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A0555 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市BT‐0904 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | 選択科目(他学科との共通科目除く) |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | 選択科目(政治学科科目のみ) |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
It is said we live in a free society. In fact, in the political systems adopted by many nations, including Japan, freedom of thought, speech, and other freedoms are guaranteed by the Constitution. However, there are many situations in our society that are incompatible with freedom, such as abuse, peer pressure, black labor, etc. These situations are not only contrary to freedom, but are ironic and paradoxical consequences of a free society itself...?
In order to grasp these issues, it is essential to take a theoretical approach rather than merely following events superficially. In this course, we will systematically study each of the political theories that are important for thinking about freedom, and consider questions such as: do we really live in a free society, and if it has problems and limitations, how (or whether) can they be overcome?
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
私たちは自由な社会で生きている、とされる。実際に、日本を含む多くの国家が採用する政治体制では、思想や言論などの諸自由が、憲法によって保障されている。しかし他方で、虐待や同調圧力やブラック労働など、およそ自由と相容れない事態も、私たちの社会に広く見られる。これらの事態は、たんに自由に反するだけでなく、自由な社会それ自体を原因とする、皮肉かつ逆説的な結果ではないのか…?
これらの問題を捉えるには、出来事をただ表面的に追いかけるのではなく、理論的なアプローチが不可欠である。この授業では、自由を考える上で重要な複数の政治理論をそれぞれ体系的に学びながら、私たちは本当に自由な社会で生きているのか、それが問題や限界を抱えているなら、それはどのように(または、そもそも)克服されるのか、といった問いについて考察していく。
到達目標Goal
1. J・ベンサム、M・フーコー、J・ロールズの政治理論を、それぞれ体系的に学習する。
2. 自由をめぐる上記の三人による議論を理解する。
3. 自由な社会の未来のあり方について、理論的に考察する力を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に強く関連。「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式で行なう。リアクションペーパーの提出(2〜3回)を予定している。リアクションペーパー実施後の授業時に、提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクション
授業の概要と進め方、教材などについて。
2[対面/face to face]:ジェレミー・ベンサム 1
功利主義の成立:T・ホッブズ、J・ロック、A・スミスとの関連から
3[対面/face to face]:ベンサム 2
個人の利益と社会の利益の調和…?
4[対面/face to face]:ベンサム 3
人民主権と集権体制
5[対面/face to face]:ベンサム 4
快楽と個性:J・S・ミルによる批判
6[対面/face to face]:ミシェル・フーコー 1
“真理”を語る者は誰か?:近代批判としての系譜学的問い
7[対面/face to face]:フーコー 2
規律=訓練テクノロジー:権力への自発的服従
8[対面/face to face]:フーコー 3
司牧者権力と生政治:知と権力の結託による生の監視
9[対面/face to face]:フーコー 4
近代への抵抗:新しい主体の可能性
10[対面/face to face]:ジョン・ロールズ 1
正義論の構想:ベトナム戦争や人種差別への反対、功利主義の克服
11[対面/face to face]:ロールズ 2
正義の二原理:リベラル・デモクラシーと福祉国家の擁護
12[対面/face to face]:ロールズ 3
正義論をめぐる論争:新自由主義による批判を中心に
13[対面/face to face]:ロールズ 4
正義論の国際社会への適用:永遠平和のための正しい戦争、人道的介入、核武装
14[対面/face to face]:期末筆記試験
まとめと解説
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
復習に力点を置くことを勧める。ノートと引用資料をよく読み返し、自らの考察を簡単に書き留めておくとよい。初回授業時に詳しく説明するが、成績評価に際しても考察を重視する。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
授業時に配布する引用資料を主に用いる。
参考書References
藤原保信、飯島昇藏編著『西洋政治思想史Ⅱ』新評論、1995年。
杉田敦、川崎修編著『西洋政治思想資料集』法政大学出版局、2014年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験(70%)、リアクションペーパー(30%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業外の発展学習をいっそう促す授業内容を心がけたい。