文学部Faculty of Letters
LIT300BD(文学 / Literature 300)英米文学演習(5)BSeminar in English and American Literature (5) B
小島 尚人Naoto KOJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2952 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市BT‐0804 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 英文学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course is a seminar on American literature. Through the close reading of The Haunting of Hill House as well as its film adaptation, students will develop their skills to analyze literary and visual texts in a critical way.
Most classes consist of presentations by students, class discussions, and lectures. In particular, students participate in many group discussions on the topics introduced in the lectures.
Grades will be determined based on the following:
1) Participation and discussion (30%)
2) Presentations (30%)
2) Final paper (40%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
アメリカの作家の長篇をくわしく読解することを通じて、小説のおもしろさ、解釈をおこなうことのおもしろさを知るとともに、米文学・文化への理解および文学研究の方法論への理解を深めることを目的とする。秋学期は、第二次大戦後の現代ゴシック作家Shirley Jacksonの代表作で、Stephen Kingが「過去百年の怪奇小説の中で最もすばらしい」と絶賛した古典的名作The Haunting of Hill House(1959)を一学期かけて読破する。そのうえで映画版も視聴し、比較して分析する。
到達目標Goal
・作品の細部に目を配り、正確に意味をとって読解しようとする習慣をつける。
・他者の考えに耳を傾けて理解し、建設的なやり方で応答することができる。
・自分の考えを分かりやすく効果的に伝えることができる。
・自分の解釈を論理的に記述することができる。
・多様な批評の方法についての知識を得て、関心を持つ。
・『丘の屋敷』について、テクストの具体的なキャラクターや細部に触れながら自分なりに語れるようになる。
・シャーリイ・ジャクスンの生涯と作品、時代背景、アメリカにおけるゴシック小説の系譜の概略を学ぶことを通じ、米国の文化と社会についての知識を深める。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
受講者は毎週予習として作品を読み、感想・疑問や気になったことをまとめて授業に臨む。予習の段階では適宜翻訳を参照して構わないが、授業内での発表やディスカッションにおいては基本的に英語原書を用いる。授業は演習形式で進め、毎回発表担当者がハンドアウトを作成のうえでプレゼンテーションをおこない、担当コメンテーターによるコメント・質問、そして受講者全員参加によるディスカッションをする。適宜教員による補足説明がおこなわれる。発表担当者は、担当箇所の物語内容を要約したうえで、本文から気になった箇所をいくつか引用して分析し、ディスカッションのためのトピックを提示する。
発表に対しては授業内で口頭によるレスポンスがなされ、レポートに対してはフィードバックのコメントをつけたファイルが返却される。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス/卒業論文中間発表会
授業内容の確認と発表分担者の決定決定ののち、4年生による卒論テーマ、章立て、概要についてのプレゼンテーション
第2回[対面/face to face]:アメリカ小説ブックトーク/作者と作品の紹介
3年生によるブックトーク(夏休みに読んだおススメ作品の紹介)ののち、シャーリイ・ジャクスンとその作品について学ぶ
第3回[対面/face to face]:「アメリカ文学とゴシック」概説講義
アメリカにおけるゴシック文学の系譜の概略を学び、代表的作家を知るとともに、ジャクスンの作品読解に役立てる
第4回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解①――書き出しの分析、語り手と文体
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第5回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解②――エレーナの孤独
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第6回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解③――母と娘
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第7回[対面/face to face]:映画と小説の比較分析①
映画『たたり』(1963年)の前半部を視聴してディスカッション
第8回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解④――ドッペルゲンガー
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第9回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解⑤――屋敷と人間の精神
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第10回[対面/face to face]:The Haunting of Hill House読解⑥――結末の解釈
受講者による発表とコメント、全員参加のディスカッション、教員による補足解説
第11回[対面/face to face]:映画と小説の比較分析②
映画『たたり』(1963年)の後半部を視聴してディスカッション
第12回[対面/face to face]:関連作品の読解
Henry James, "The Turn of the Screw"を読んでディスカッション
第13回[対面/face to face]:批評文献の読解
The Haunting of Hill Houseについて書かれた論文を読み、小説を論じる方法について考える
第14回[対面/face to face]:まとめのワークショップ
受講者が各自のレポートの計画について発表し、それについて討議することを通じて、今学期のまとめをおこなう
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
発表担当者になっているときはもちろん、そうでないときも、毎回事前に作品を読んで、ディスカッションに積極的に参加できるように準備しておくことが最も重要。読みながら面白かった点、気になった点、質問したい点などについてメモをとっておく(予習4時間以上)。
授業でのディスカッションを通じて自分の興味・関心のありかを見定め、それに関する研究書、論文、関連資料などを自ら調査・収集して読むことも重要。
テキスト(教科書)Textbooks
Shirley Jackson, The Haunting of Hill House. Penguin Classics, 2009. ISBN: 978-0141191447.
参考書References
【作者と作品の紹介】
諏訪部浩一『薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪』(講談社、2022年)
Ruth Franklin, Shirley Jackson: A Rather Haunted Life (Norton, 2016)
【ゴシック小説史、ジャンル論(米国のものを中心に)】
八木敏雄『アメリカン・ゴシックの水脈』(研究社出版、1992年)
ドナルド・A・リンジ『アメリカ・ゴシック小説―19世紀小説における想像力と理性』古宮照雄・小澤健志・谷岡朗・小泉和弘訳(松柏社、2005年)
唐戸信嘉『ゴシックの解剖 暗黒の美学』(青土社、2020年)
ロジャー・ラックハースト『[ヴィジュアル版]ゴシック全書』巽孝之監修、大槻敦子訳(原書房、2022年)
【アメリカ文学・文化研究の手引き】
諏訪部浩一(編)『アメリカ文学入門』(三修社、2013年)
杉野健太郎(編)『アメリカ文化入門』(三修社、2010年)
竹内里矢・山本洋平(編)『深まりゆくアメリカ文学――源流と展開』(ミネルヴァ書房、2021年)
巽孝之・宇沢美子(編)『よくわかるアメリカ文化史』(ミネルヴァ書房、2020年)
ほか適宜授業で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業への貢献度(ちゃんと予習ができているか、討議に積極的に参加しているか):30%
・プレゼンテーション(担当箇所の内容が正確に把握できているか、引用箇所の分析がよくできているか、討議のための主題を提示できているか):30%
・4000字程度の期末レポート(自分の解釈を提示し、リサーチにもとづいて、適切な箇所を引用しながらその解釈の妥当性を論証する):40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の皆さんが発言しやすい環境がつくれるようつとめます。また、クラス全体のディスカッションと教員による補足解説との配分をバランスよくしたいと思います。
その他の重要事項Others
春学期に英米文学演習(5) Aを履修しておくことが望ましい。