文学部Faculty of Letters
LIT200BC（文学 / Literature 200）日本文芸史ⅡAHistory of Japanese Literary Arts II A
矢澤 美佐紀Misaki YAZAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | A2430 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市Ｙ‐Ｙ７０５ |
| 配当年次Grade | 2～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリーCategory | 日本文学科 |
| 他学科公開科目 | |
| クラスGroup | |
| 昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
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Outline (in English)
Course Outline: Through a historical study the Japanese literature of the Meiji era, students will learn about the generation of modern Japanese literature, the relationship between literature and society, and literary consciousness and theory. The point of the course is not just to have students memorize historical facts mechanically, but to understand the historical significance of literature and relationship with modern society by referring to specific works. The course also attempts to relativize existing literary history from the perspective of women’s literature.
Learning Objectives: The goal is not only to provide students with an overview of the modern history of Japanese literature, but also to enable them to think about the historical position and significance of individual writers and works in their own way. Rather than merely passively listening to lectures, students will be exposed to a great number of works, acquire the basic skills to interpret them, and develop the ability to perceive things from a variety of perspectives.
Learning Activities Outside of the Classroom: Before class, students should read through the appropriate sections of the designated books on literary history according to the contents of each session of the syllabus. Students should have an approximate grasp of the flow of the course. Prepare for two hours each time. Review the knowledge you have acquired in the lectures and improve your reading comprehension by reading as many of the works introduced or assigned to read in class as possible. Allow two hours for review of each lecture.
Grading Criteria/Policy: The grade will be determined based on an examination (70%) and an in-class mid-term test (30%), supplemented with appraisal of overall attitude toward the class.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本文芸の歴史を通して、現代につながる日本の近代文学の生成と変化、文芸と社会との関わり、文学意識や理論などを学びます。
文学史的事実をただ機械的に覚えてもらうのではなく、主要箇所については具体的な作品に即しながら、その歴史的意義や現代社会との関わりなどについて理解することがテーマとなります。
また、女性の文芸や視点から既成の文芸史を相対化させることを試みます。
到達目標Goal
日本近現代文芸史に対する概括的な知識を得るのみならず、個々の作家や作品が歴史においてもつ位置づけや意義を、受講者が自分なりに考えられるようになるのが目標です。たんに受動的に講義を聞いていくのではなく、受講生各自がより多くの作品に触れ、解釈するための基本的な力を身につけ、多様で立体的な視点からものごとをとらえる能力の育成を目指します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
春学期では、日本が近代国家として歩み始めた明治期における文芸史の流れをたどります。上記の様々な問題について、できるだけ具体的に作品に即しながら考察します。授業時間内で多くの作品を読むことは不可能ですから、各テーマごとに読んでほしい文献を案内しますので、受講者はそれを積極的に読み進めてください。
授業は講義が中心となりますが、場合によっては意見を求めたり、指定した作品についての感想などを書いてもらう場合もあります。途中、中間テストを実施します。また、作品への理解を補うために、適宜、関連する映像作品を鑑賞します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：授業ガイダンス
日本近代文学の成立について①
文明開化と啓蒙主義ー
福沢諭吉を中心に
第2回[対面/face to face]：日本近代文学の成立について②
文明開化と戯作文学ー
三遊亭円朝を参考に
第3回[対面/face to face]：日本近代文学の成立について③
国家政策と「国語」「標準語」の成り立ち
第4回[対面/face to face]：坪内逍遥と二葉亭四迷の言文一致運動
「小説神髄」「当世書生気質」「浮雲」を読む
第5回[対面/face to face]：坪内逍遥の挑戦と限界
「細君」を読む
第6回[対面/face to face]：中間テスト
樋口一葉の文学①
5回までの講義内容から出題
「十三夜」を読む
第7回[対面/face to face]：樋口一葉の文学②
「わかれ道」を読む
第8回[対面/face to face]：森鴎外の文学①
「舞姫」・続編「普請中」を読む
第9回[対面/face to face]：森鴎外の文学②
ー森しげを参考に
「半日」「波瀾」を読む
第10回[対面/face to face]：島崎藤村と清水紫琴の文学
「こわれ指環」「移民学園」を読む
第11回[対面/face to face]：山田美妙と田澤稲舟の文学の文学
「胡蝶」「しろばら」を読む
第12回[対面/face to face]：夏目漱石の文学①
「こころ」を読む
第13回[対面/face to face]：夏目漱石の文学②
「明暗」を読む
第14回[対面/face to face]：試験・まとめと解説
授業のまとめと試験
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業前にシラバスの各回の内容に沿って、指定した文学史の書物の該当部分に眼を通してください。おおよその流れを把握しておきましょう。毎回二時間を目安に予習するよう心がけてください。
また、講義で身につけた知識を復習し、授業内で紹介したり読むことを指示した作品などをできるだけ多く読んで、自分の読解能力を向上させましょう。復習も毎回二時間を目安にしてください。
テキスト（教科書）Textbooks
安藤宏『日本近代小説史 新装版』（中公選書、2015）をテキストに指定します。必ず購入してください。
適宜、補足資料のプリントを配布します。読むべき作品などについても案内します。
参考書References
文献は授業の初回と各回ごとに紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
試験の成績70％、授業内の中間テスト30％、それに受講態度などを総合的に加味して判断します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特に重要な点や理解しにくい点については、繰り返し説明します。また、ポイントを復習したりするなど十全な理解ができるよう工夫します。
その他の重要事項Others
文芸史の学習は、作家や作品の羅列的な暗記や知識の単純な吸収などに陥りがちな印象があるかもしれません。もちろん、基礎知識を身につける学習は必須ですが、学んだことを自分の興味や関心に引きつけて生きた文学史的知識とするためには、できるだけ多くの作品にふれる必要があります。上にも記したとおり、授業内で読める作品は非常に限られますので、自ら進んで多くの作家に興味を持ち、多様な作品を読み進めていってほしいと思います。