文学部Faculty of Letters
PHL200BB(哲学 / Philosophy 200)社会思想2(社会思想史)2History of Social Thought 2
鈴木 由加里Yukari SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2267 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y604 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 哲学科 |
他学科公開科目 | ○ |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
The purpose of this lecture is to consider "feminism" as social thought."Feminism" is a social movement, a social movement that has been a subject of the realization of liberation of women and gender equality.This lecture aims to learn about the historical importance and contemporary value of "feminism", to consider and analyze concrete problems existing in contemporary society.
[Learning Objectives]
At the end of the course, students are expected to be able to gain knowledge about feminism as a social thought and write essays on modern gender issues.
[Learning activities outside of classroom]
Students will be expected to read references and materials to see what knowledge they lack and supplement themselves.
[Grading Criteria /Policies]
Your overall grade in the class will be decided based on the following.
Short reports : 80%、in class contribution: 20%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義の目的は、社会思想としての「フェミニズム」について考察することである。現代の日本社会において、ジェンダー格差が問題にされることは多い。メディアの報道で世界経済フォーラムによるジェンダーギャップ指数のランキングなどを目にすることもある。「フェミニズム」は女性解放とジェンダー平等の実現を課題にしてきた社会運動であり、社会思想の一つである。本講義では、「フェミニズム」の歴史的意義と現代的価値について学び、現代社会に存在する具体的な問題、性暴力、セクシュアル・ハラスメントなどに対する考察と分析、対象方法などを考えることを目的としている。また、ジェンダー概念によって開かれた問題、性的マイノリティの権利問題などについても考察研究する予定である。
到達目標Goal
社会思想に関する基本的な歴史を踏まえつつ、社会思想としての「フェミニズム」について論じられるようになることが本授業の目的である。歴史的な事象や現在世界および日本社会で起こっていることについて的確な情報の把握、学問的分析を行い、感情論ではない自分なりの見解を正しい知識の基づいて文章化できるようになることが目標である。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業は、PowerPointを使った講義と映像資料などを活用し、ディスカッションとレポート(リアクションペーパー)作成によって構成される。レポートは、大学の「課題」提出システムを使ったデジタルでの提出を予定している。リアクションペーパーについては、講義内で講評し特に優れたものについては、授業中に匿名で紹介する予定である。資料などはプリントアウトしたものを教室で配布予定。
また、コロナ禍が収束せず、対面授業が不可能な場合は、以下のような形での講義形式になる。
【遠隔授業の場合】
PowerPointファイルに動画を載せた動画やインターネット上の動画視聴と課題によって、構成される。質問などについては、授業時間中に文字チャットで対応。Googleのシステム、ハングアウトを利用。課題は、Hoppiiのシステムを利用し個別に採点して返却。こちらへの参加は、大学から与えられているメールアドレスでの参加をすること。
「学習支援システムガイド」の「お知らせ」から、授業動画、参照動画へのへのリンク先を指示する。教材のところから、各自レジュメ、資料などをダウンロードして学習に役立てること。
動画の視聴可能期間は、1週間。課題提出も1週間後に設定予定。オンデマンドなので、動画は何度でも視聴可能。質問や文字チャットによる意見交換(自由参加)は、水曜日4限の授業時間中に行う。課題提出をもって、出席とする。
なお、授業計画内容は学生の理解度などによって前後したり別のものに差し替えられる可能性がある。「学習支援システム」のお知らせを毎回確認して欲しい。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:授業説明及び社会思想とフェミニズムの関係について。
課題提出の方法、成績評価の認定、レポートのレベルや採点基準の説明。
簡単に講義全体のテーマについての説明を行う。課題の出題あり。
第2回[対面/face to face]:社会思想とはどのような学問か?(概論)
社会思想史という学問の歴史と対象領域についての基礎的なことについての講義を行う。
第3回[対面/face to face]:フェミニズムの歴史①
フェミニズム前史から第一波フェミニズムの成立まで。フランス革命から婦人参政権運動。
第4回[対面/face to face]:フェミニズムの歴史②
社会運動としての「フェミニズム」から第二波フェミニズム成立について歴史的経緯を学ぶ。
第5回[対面/face to face]:第二波フェミニズムの問題射程と現代社会
婦人参政権獲得後の「フェミニズム」の課題について学ぶ。アメリカとフランスの事例について。
第6回[対面/face to face]:日本におけるフェミニズム
「ウーマンリブ」とは何であったのか?第二波フェミニズムの日本への影響について。
第7回[対面/face to face]:フェミニズムとジェンダー概念
ジェンダー概念の意味と歴史的経緯を学ぶ
第8回[対面/face to face]:ジェンダーに対する社会的理解と誤解
日本の社会において「ジェンダー」という言葉がどのように使われてきたかを学ぶ。
第9回[対面/face to face]:「ジェンダー」概念によって開かれた問題①
ジェンダー・アイデンティティについて学ぶ
第10回[対面/face to face]:「ジェンダー」概念によって開かれた問題②
性的指向について学ぶ。いわゆる「LGBT」問題について考察する。
第11回[対面/face to face]:ジェンダー差別という問題設定
社会的不平等論と現代の日本社会について学ぶ
第12回[対面/face to face]:性暴力について
性暴力被害とはどのような「被害」であるのかを分析する。可能ならば動画の紹介をする。
第13回[対面/face to face]:社会問題としてのセクシュアル・ハラスメント
セクハラ問題の現状と分析
第14回[対面/face to face]:ジェンダー論とフェミニズムについて
フェミニズムは過去の社会思想なのかを問い直す。参考資料としての動画視聴と最終課題の提示。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
参考文献、資料などを読み、どの知識が不足しているのかを確認し、各自補足すること。参考文献、参考資料などを読み込んでおいてほしい。
授業後については、授業時間内では十分な形で各種の資料を紹介出来ない。できる範囲で映像資料を視聴したり、配布された文章資料などの読解をすすめる努力をしてもらいたい。授業内で配布された参考文献リストなどに目を通し、学習を深めておこう。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
担当教員が作成したデータをレジュメの形で、教室内で配布。遠隔授業の場合は学習支援システム「教材」にPDFファイルもしくはjpgファイルの形でアップロードする。
参考書References
『フェミニズム ワードマップ』江原 由美子 (編集), 金井 淑子 (編集) 新曜社 (1997/09)
『フェミニズムの歴史』 ジャン・ラボー著 加藤康子訳新評論 (1987/10)
『現代日本女性史―フェミニズムを軸として』 鹿野政直 有斐閣 (2004/07)
『女性解放思想史 ちくま学芸文庫』 水田珠枝 筑摩書房 (1994/05)
『フェミニズム (思考のフロンティア)』竹村和子 岩波書店(2000/10/20)
その他授業時、レジュメなどで参考文献を紹介すする。
成績評価の方法と基準Grading criteria
「学習支援システム」で出題されるレポート課題すべてを提出すること。
単位取得条件は、課題をすべて提出すること。
成績評価は、課題提出の回数×取得点数/10=総合点数→100点換算して成績評価
レポート・テストは各回10点満点
*課題の回数は対面授業の場合と遠隔授業になった場合では異なるので開講時に具体的な課題の数を提示する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
一部対面授業を行ったが、ハイブリット授業には機材の操作などは補助がついても一人でこなすことは難しい。授業動画配信の場合、各学生が確実に視聴していることを確認するすべがないので、対応策を考えたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
課題の提出に「学習支援システム」を利用するのでレポート提出、文字チャットに耐えうる情報機器及び通信環境が必要。
その他の重要事項Others
この講義では、セクシュアリティについて語ることが多い。特に、第十二講、第十三講では、「性暴力」がテーマになる。PTSD、フラッシュバックなどを引き起こす可能性がある。心身の健康を考えて、受講を検討して欲しい。