社会学部Faculty of Social Sciences
SOC100EB（社会学 / Sociology 100）グローバル市民社会論ＡGlobalization and Civil Society A
岡野内 正
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学部Faculty of Social Sciences |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | LA300 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | 【2017年度以前入学者向け科目名称】コミュニティ・デザイン論Ａ |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 多摩 |
| 教室名称Classroom name | 社３０１ |
| 配当年次Grade | 1～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
| SDGsCPSDGs CP | ○ |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 入学年度Admission year | |
| カテゴリーCategory | |
| カテゴリー（2022年度以降入学者）Category (2022～) | 講義・実習科目 |
| カテゴリー（2018～2021年度入学者）Category (2018～2021) | 講義・実習科目 |
| カテゴリー（2017年度以前入学者）Category (～2017) | 講義・実習科目 |
| コース・プログラム名Course/Program name |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
A kind of seminar class on the issues of Global Civil Society. Participants are required to read the textbook on the issues. Presentation of the outline and some points to discuss on each chapter followed by discussion with the lecturer in the class will be a good occasion to understand the main issues on the subjects from the sociological perspective.
[Learning Objectives] At the end of the course, students are expected to think about academic issues critically and enjoy discussing on them.
[Learning activities outside of classroom] Students will be expected to have completed the required assignments before and after each class meeting. Your study time will be more than four hours for a class.
[Grading Criteria /Policies] Your overall grade in the class will be decided based on the following: Before-class reports in HOPPI: 40%、After-class reports in HOPPI: 30%、in class contribution: 30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
男女ペアの近代家族に基づく国民経済の自立と国民国家の独立に基づいた諸国家（ネイション）の連合体が、近代化を達成して人類を幸せに導くというのが、20世紀の人類の夢であった。その夢はかなわず、21世紀の人類の大多数は、テロリストを次々に生み出す人格形成の危機、女性への構造的暴力、激しい民族対立、地球規模の環境破壊で苦しんでいる。この人類社会の危機を乗り越える新しい夢として、グローバル市民社会という考え方が提唱されてきた。この授業の目的は、この考え方の概略をつかむことだ。
到達目標Goal
人類社会を常に男女ペアの近代家族に基づく国民国家の枠組みから捉えようとするやり方を、近代家族イデオロギーに基づく方法論的ナショナリズム、という。一人当たりの生産物の量が絶えず増加することで人類社会が幸福になれるという考え方を、近代化論という。20世紀に支配的だったこの二つの考え方の意義と限界を明確につかむこと。そのうえで、グローバル市民社会論の意義と限界について議論できるようになることが、この授業の目標だ。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
社会学部のディプロマポリシーのうち，DP1・DP3・DP6・DP7に関連。 DPについてはこちら https://www.hosei.ac.jp/shakai/info/article-20200325181407/
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
グローバル市民社会に関する学術書を精読しつつ、今日の学問状況を批判的に検討する。受講生は、毎回の授業までに全員がテキストの該当部文について、次の4点を含む「授業ノート」を作成し、授業支援システムの掲示板に書き込む。①わかったこと、②わからなかったこと、③調べてみたこと、④みんなで話し合ってみたいこと。
毎回の授業の前半部分では、少人数で全員がそれを共有しつつ報告・議論し、その少人数分科会の座長になった人が、授業後半部分で、自分の分科会の状況を報告し、それをもとに、講師を含む全員で問題を共有して、議論をしながら、わからなかったことを解決して知識を増やすとともに、挙げられてきたさまざまな論点について、より深い問いを共有していく。
フィードバックは、授業時間中および前後での質問時間で、さらにHoppiの掲示板を用いたやりとり、そして、オフィスアワーやメールでの直接連絡を通じて密接に行っていく。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：イントロダクション
近代家族イデオロギー、方法論的ナショナリズム、近代化論、グローバル市民社会論の概略。授業の進め方についての説明。
2[対面/face to face]：グローバル化とプレカリアート
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
3[対面/face to face]：プレカリアートが増える理由
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
4[対面/face to face]：プレカリアートになるのは誰か
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
5[対面/face to face]：移民論
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
6[対面/face to face]：労働、仕事、時間圧縮
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
7[対面/face to face]：プレカリアート増加の政治的帰結
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
8[対面/face to face]：ガイ・スタンディングが提起する政策的展望
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論
9[対面/face to face]：グローバル市民社会とベーシック・インカム（序論）
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論。
10[対面/face to face]：ベーシックインカムのナミビア実験の概要と結果
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論。
11[対面/face to face]：ナミビア実験後の展望と現状
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論。
12[対面/face to face]：ブラジルとインドでのベーシックインカム実験について
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論。
13[対面/face to face]：アラスカとイランについて
分科会と全体討論による、受講生の報告と教員を交えた議論。
14[対面/face to face]：コロナ・パンデミックとグローバル市民社会
分科会と全体討論による、受講生と教員を交えた議論。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
テキストを読み、毎回の授業について「授業ノート」を書き、掲示板に書き込む。授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
ガイ・スタンディング著、岡野内正監訳『プレカリアート』法律文化社、2016年、3000円＋税。
岡野内正他著訳『グローバル・ベーシック・インカム入門』明石書店、2016年、2000円＋税。
参考書References
岡野内正『グローバル・ベーシック・インカム構想の射程』法律文化社、2021年、3300円+税。
岡野内正研究室のサイト（https://takunseminar.ws.hosei.ac.jp/wp/）にある諸論文。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の授業参加を前提とする14回分の授業ノートの内容によって100%評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
一回限りの試験ではなく、毎回の授業の積み重ねを評価してほしいという要望に応えて、「授業ノート」での評価を導入してみました。
その他の重要事項Others
「実務経験のある教員による授業」に該当。国際開発・人権NGOでの長年の活動経験と観察を踏まえて、授業での討論を展開します。