デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design
ADE200NB(建築学 / Architecture and building engineering 200)建築の空間と形態Space and Form in Architecture
安藤 直見Ando NAOMI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | B3447 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 月3/Mon.3,月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes |
建築:建築士 都市:建築士 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | ○ |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2023年度~)Category (2023~) |
建築学科 専門科目 基礎科目 |
カテゴリー(2019~2022年度)Category (2019~2022) |
建築学科 専門科目 基礎科目 |
カテゴリー(招聘学科)Category | 建築 |
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Outline (in English)
[Course outline]
Within the vast locations and long history, architecture and cities are spanned in a variety of architectural forms. And those forms express spatial images of architecture and cities. This course will explore the characteristics of architectural forms and spaces. In addition to drawings and photos, expressions of architectural forms and spaces in movies are observed to survey the spatial characteristics of architecture and cities.
[Learning objectives]
This course aims to study the spatial characteristics of architecture and cities.
[Learning activities outside of classroom]
Work on assignments
[Grading criteria/policy]
Grading is based on the evaluation of assignments (100%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
広大な場所性と長大な歴史性の中に存在する建築や都市は,多様な形態をもっています。そして,その多様な形態が,建築や都市の空間(イメージ)を現象させています。この授業では,その形態と空間の特質について論じます。授業においては,図や写真の他,映画等によって表現された建築や都市を提示し,形態の特徴について解説します。
到達目標Goal
建築の形態と空間の関係とその表現についての考え方を習得すること到達目標とします。
【修得できる能力】*【修得できる能力】*
- 総合デザイン力:
- 文化性:○
- 倫理観:
- 建築の公理:◎
- 芸術性:
- 教養力:
- 表現力:○
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部建築学科ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
建築の空間と形態に関する文献と資料に加えて,映画に表現された建築空間・都市空間の分析を通じて,建築空間・都市空間の特質を探ります。映画と建築・都市には「空間を描く」という共通点があります。一般的には,建築・都市がつくる空間は生活のための実体のある空間で,映画がつくる空間は仮想空間です。映画はフィクションですから,空間の意味を誇張し,歪曲し,再構築します。でも,だからこそ映画が建築・都市の空間の本質を表すことがあると思います。時代劇は空間を〈再現〉し,現代劇は空間を〈引用・誇張〉し,未来劇などは空間を〈変形・歪曲・再構築〉します。何がどのように〈再現〉され,またなにがどのように〈誇張〉され〈歪曲〉されるかは解釈に基づくことが多いのですが,本論では,客観的な分析手法を交え,可能な限り,建築・都市の空間と映画表現としての空間との関係を一般化する考察を試みます。
映画に関する考察は,古代エジプトから近代までの空間表現を歴史の順に眺めていきます。各回の授業においては,たとえば,以下のような仮説を提示し,それを検証していきます。
1) 古代エジプトの建築は,〈量塊としての外形〉の表現が特徴的であり,大きさや重量感が建築のイメージを決定づけている。
2) 古代ギリシャの建築では,要素の〈配列による構成〉が特徴的であり,列柱や立面構成などが建築のイメージを決定づけている。
3) 古代のアジア(中国や日本)においても,〈量塊としての外形〉や〈配列による構成〉とする建築の特質が見られる。
4) 古代ローマからビザンチンの建築では,内部空間のあり方が意味をもつようになり,〈円や球(ドーム)の造形〉が展開する。
5) 厚い壁に囲まれた中世ロマネスクの空間には,その内部には劇的な光が存在する例が多く,〈劇的な変化を内在する閉鎖空間〉が特徴的である。
6)中世の都市における広場も,塔の存在を含む立面の高低や開口の構成の多様性をもつ〈変化にあふれた空間〉である。
7) フライングバットレス,ポインテッドアーチ,リブヴォールトなどが用いられた中世ゴシックの建築は,〈天空へ飛翔〉するような空間(イメージ)を形成している。
8) ルネサンス以降の建築は,過去の参照を内包しながら,〈芸術〉として,多様な展開をしていく。
各回の授業では,各回のテーマ(仮説)についての考察を促し,hoppii(学習支援システム)の掲示板を利用して討論を行ってもらいます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:●量塊としての建築
【古代エジプトの空間】ピラミッド,カルナック神殿,アブシンベル神殿,アレクサンドリアなど
2[オンライン/online]:量塊としての建築(つづき):
量塊(ヴォリューム)によって構成された現代建築(大きいことはただそれだけで意味をもつのだろうか?)
3[オンライン/online]:●配列の美学/身体の美学
【古代ギリシャの空間】パルテノン神殿,エレクティオン,ヘファイストス神殿,アゴラ,デルフィ,オリンピア,エピダウロスの劇場,リンドスのアクロポリス,クノッソス宮殿,ペトラ,エフィソス
4[オンライン/online]:配列の美学・身体の美学(つづき)
映画における編集と建築の構成(配列的形態)とのアナロジー
5[オンライン/online]:●天球の建築
【古代ローマからビザンチンへ】パンテオン,フォロロマーノ,コロッセオ,水道橋,ポンペイ,サンマルコ大聖堂,ハギアソフィア,イスタンブールの街並み
6[オンライン/online]:天球の建築(つづき)
外形から内部空間へ
7[オンライン/online]:●古代アジアの建築
【日本と中国の古代建築】伊勢神宮(神明造り),出雲大社(大社造り),古墳,吉野ヶ里遺跡,咸陽宮,始皇帝稜,兵馬庸
8[オンライン/online]:古代アジアの建築(つづき)
日本と中国の量塊的建築
9[オンライン/online]:●躍動する閉鎖空間
【ロマネスクの空間】サン・ミニアート・イル・モンテ聖堂,ル・トロネ修道院などの南フランスのロマネスク建築,ヴェネツィア,フィレンツェなどの中世にその骨格が形成された都市
10[オンライン/online]:躍動する閉鎖空間(つづき)
厚い壁と小さな窓はどのように空間を決定づけたかのだろうか?
11[オンライン/online]:●天空への飛翔
【ゴシックの空間】ノートルダム大聖堂などのフランスのゴシック聖堂,ミラノ大聖堂などのイタリアおよびその他の地方のゴシック聖堂
12[オンライン/online]:天空への飛翔(つづき)
ゴシックの様式と浮遊する森
13[オンライン/online]:●複製としての芸術
【ルネサンスの芸術】サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会,サンピエトロ大聖堂,システィーナ礼拝堂,サンタ・マリア・ノヴェラ聖堂,サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂,テンピエット,サン・ジョルジョ・マジョーレ聖堂,テアトロ・オリンピコ,ヴィラ・ロトンダなど
14[オンライン/online]:複製としての芸術(つづき)
芸術の発見,ルネサンスから近世へ (2):
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
歴史や文化に関する予習を進めることが望ましい
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします
テキスト(教科書)Textbooks
hoppii(学習支援システム)を通じて,必要なテキストを配布する
参考書References
(1) 安藤直見,映画に描かれた古代エジプトの建築 ―建築の量塊的イメージ―,図学研究第50巻3号, pp.11-19, 日本図学会, 2016年9月
(2) 安藤直見,映画への旅—古代エジプトへ(Kindle版):https://www.amazon.co.jp/dp/B07QCKPVDY/
(3) 安藤直見,映画に描かれた古代ギリシャ -配列の美学ー,日本図学会2014年度秋季大会学術講演論文集, pp.143-148
(4) 安藤直見,映画に描かれた古代ローマとビザンチン ー形象から空間へー,日本図学会2015年度春季大会学術講演論文集, pp.19-24
(5) 安藤直見,映画に描かれた中世ロマネスク ―躍動する閉鎖空間―,日本図学会2015年度秋季大会学術講演論文集, pp.55-60
(6) 安藤直見,映画に描かれた中世ゴシック ―天空への飛翔―,日本図学会2016年度春季大会学術講演論文集, pp.45-50
(7) 安藤直見,映画に描かれたルネサンス建築 ―芸術としての複製―,日本図学会2016年度秋季大会学術講演論文集, pp.19-24
(8) 安藤直見,映画に描かれた古代建築 ―アジアにおける古代建築の量塊的イメージ―,日本図学会2017年度秋季大会学術講演論文集, pp.17-20
成績評価の方法と基準Grading criteria
50%:講義と討論(掲示板)への参加
50%:期末レポート
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
この講義には,パソコン(情報教室のパソコン,または,大学が貸与するノートパソコン)を使用する演習を含みます