通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling)
HIS300TD（史学 / History 300）史学演習（西洋）(秋期スクーリング)Seminar in History
山野 貴彦Takahiko YAMANO
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling) |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | 25006 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 担当教員（自由記述）Instructor name | |
| 科目種別Class Type | |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 秋期 |
| 期間Period | 秋期 |
| 定員Capacity | |
| 予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
| 受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講手続き等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
This course will focus on the historicity (and mythology) of the Bible, including reference to the archaeological methodology and archaeological reports of excavations and surveys in the South Levant.
In this year the Jerusalem Temple in particular will be at an emphasis of our study.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本演習は聖書という書物の歴史性（と神話性）を、南レヴァントの考古発掘調査研究の方法論や報告書も含めて検討する。
本年度はとくにエルサレム神殿を軸に議論を進める。
到達目標Goal
1) 歴史に大きな影響力を有し続けてきた聖書の宗教に関する内実性を知る
2) 国外における考古学の調査方法と適用の一側面を知る
3) 歴史学が聖書学や考古学など隣接諸学と連携しつつ展開されるものであることを知る
4) 各自の関心・視点に応じた文献収集力および調査力を獲得する
5) レジュメ・口頭発表・リポートの作成力を実際の演習発表を通して獲得する
6) 演習を通してこれまで以上の聴解、議論、問題解決力を獲得する
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
各回は以下の作業を軸に展開される：
1) 該当する聖書箇所および参考資料の概観
2) 考古学的情報の検討
教員が概観を行う回を除く各回においては、担当者の発表を受けて担当者以外の参加者が各自の見解・疑問点・掘り下げたい部分について言及し全体討議を行い、その後、教員が講評を加えることとする。
各人は担当箇所（第１回目に決定する）について、当日の自身の発表前までにレジュメを用意して配布することが求められる。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：史料としての聖書
史料としての聖書の特性について教員が概論を行う。
また、演習の進め方や報告担当者の割り当てなどを決定する。
第2回[対面/face to face]：聖書考古学の方法論
聖書考古学とは何か、また、どのような手法で行われているかについて教員が概論を行い、全員で問題点や疑問点を整理する
第3回[対面/face to face]：前神殿時代：幕屋を聖所とする遊牧民族の歴史
発表担当者による概要報告と質疑応答
第4回[対面/face to face]：イスラエル王国時代Ⅰ：第一神殿の建設
発表担当者による概要報告と質疑応答
第5回[対面/face to face]：イスラエル王国時代Ⅱ：神殿体制の展開
発表担当者による概要報告と質疑応答
第6回[対面/face to face]：イスラエル王国時代Ⅲ：王国分裂と神殿体制および預言者の伝統
発表担当者による概要報告と質疑応答
第7回[対面/face to face]：イスラエル王国時代Ⅳ：王国滅亡と神殿崩壊
発表担当者による概要報告と質疑応答
第8回[対面/face to face]：ペルシャ時代における神殿再建：第二神殿時代
発表担当者による概要報告と質疑応答
第9回[対面/face to face]：ヘレニズム時代における神殿蹂躙と再奉献
発表担当者による概要報告と質疑応答
第10回[対面/face to face]：ヘロデ大王の大改築工事：クムラン教団、洗礼者ヨハネ、ナザレのイエスの批判
発表担当者による概要報告と質疑応答
第11回[対面/face to face]：ローマ時代におけるエルサレム神殿体制
発表担当者による概要報告と質疑応答
第12回[対面/face to face]：二度の戦争におけるエルサレムとその神殿：第一次ユダヤ戦争および第二次ユダヤ戦争
発表担当者による概要報告と質疑応答
第13回[対面/face to face]：ユダヤ教とキリスト教の分離：「神殿」概念の新しい表象
既回の歴史的状況をふまえつつ、ユダヤ教からキリスト教が分離してゆく状況をエルサレム神殿という要素を軸に、考古学と文献学の両方の視点から検討する
第14回[対面/face to face]：総括：歴史と宗教の接点―とりわけ聖書学、考古学、歴史学的視点から
聖書文献学、聖書考古学から見た聖書の時代についてエルサレム神殿という要素を軸に総括する
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各２時間を標準とする。
「準備」においてはその回で扱う項目の精読（レジュメを作成する発表者はもちろんであるが、議論の時間があるので発表者以外もこれを行う）および参考文献の精読が、「復習」においてはその回に扱った文書に関する議論をふまえた再読・参考文献の確認が該当する。
演習に際して挙げられる諸文書は様々な相互関連性があるので、取り組めば取り組むほどその成果が期待できるものとなる。
テキスト（教科書）Textbooks
日本聖書協会『聖書新共同訳 旧約聖書続編つき』を推奨する：
様々な版があるが、標準サイズ（小型）の『聖書 新共同訳 旧約聖書続編つき』は￥3,600+税、ハンディタイプは￥3,100+税
※その他の翻訳聖書（聖書協会共同訳、岩波旧約聖書翻訳委員会訳、岩波新約聖書翻訳委員会訳、田川建三訳、フランシスコ会訳など）でもかまわない。
いずれにせよ、旧約と新約の両方を参照できるようにしておくことを望む。
参考書References
・荒井献／石田友雄（翻訳版監修）『旧約新約聖書大事典』、教文館、1995年（第2版）
・上村静『宗教の倒錯――ユダヤ教・イエス・キリスト教』岩波書店、2008年、￥2,800+税
・左近義慈（翻訳版監修）『聖書考古学大事典』講談社、1984年
・佐藤研『聖書時代史 新約篇』(岩波現代文庫) 岩波書店、2003年、￥1,100＋税
・杉本智俊『図説 旧約聖書の考古学』河出書房新社、2021年、￥2,100＋税
・杉本智俊『図説 新約聖書の考古学』河出書房新社、2021年、￥2,150＋税
・田川建三『新約聖書 訳と註』（８分冊） 参考URL https://sakuhinsha.com/list/bible.html
・長谷川修一『聖書考古学 遺跡が語る史実』(中公新書) 中央公論新社 2013年、￥840＋税
・山我哲雄『聖書時代史 旧約篇』（岩波現代文庫）岩波書店、2003年、￥1,300＋税
・M. ティリー／W. ツヴィッケル『古代イスラエル宗教史』（山我哲雄訳）教文館 2020年、￥4,200＋税
―――――
・フラウィウス・ヨセフス『ユダヤ戦記』（秦剛平訳、全3巻）（ちくま学芸文庫）および『ユダヤ古代誌』（秦剛平訳、全6巻――新本では手に入りにくいが電子書籍化もされており、そちらであれば入手可能。
他にも必要に応じて提示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点のみとする。
なお、基準は以下を予定している
1) 文書精読の予習度および精度：30％
2) 担当文書発表の内容：40％
3) 質問・討議への参加度など授業への積極的参加度：30％
このような成績評価の方法と基準であるため、出席は評価基準ではなく大前提となるので注意されたい。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度と異なる内容になるため特になし