通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
GEO300TE(地理学 / Geography 300)現地研究(冬期スクーリング)Field Excursion
中川 秀一
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | 46007 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | 中川 秀一 |
科目種別Class Type | スクーリング |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 冬期 |
期間Period | 2群前半集中 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
Fieldwork around Koshu City in Yamanashi Prefecture.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
現在の日本の地域産業の動向について、自然環境に適応した地域資源の活用やグローバル化への対応などの実態を、現地での観察やヒアリングを通じて学ぶ。事例地域は山梨県甲府市周辺の地域である。この地域は古くから果樹栽培の産地が形成されるとともに、日本におけるワイン醸造業の先駆けともいえる地域である。その発展の自然的基盤、産地形成の過程と、日本ワインに関する新展開について調べる。これらは今日の日本の農山村において各地で取り組みのみられる、産業の高付加価値化を図る農商工連携や六次産業化の動向の典型事例といえる。その現状を通じて、その意義や地域の課題を考察する。これらの考察を通じて日本の地方や農山村のおかれた状況をよりよく理解する手がかりとしたい。
到達目標Goal
現地研究の対象地域は、自然環境に根差した産業発展が図られてきた地域として、比較的よく知られており、巷間に利用できる一般的な資料も少なくない。受講生は、①これらの資料をもとに事前に地域情報や関連事項についてまとめておくことが期待される。②他方で、地域の活性化を図る手段として、アルコール飲料の製造に対する新たな関心も高まってきており、事例地域にも新たな動向がみられる。そのひとつは地理的表示に関わっている。③また、ワイン醸造については、2018年より「日本ワイン」の呼称が用いられることになった。国内産ワインに対して新たな呼称を用いることがどのようの意味をもっているのかを、地域における事業者や行政者に対するヒアリングを通じて調べたい。現地では参加者相互でディスカッションを行うミーティングの場を設け、共同で調査を行う意義を確かめることができればと考えている。参加者の積極的な参加が望まれる。➃事前調査と今回の調査とを総合して課題を抽出し、考察を加えレポートをまとめる。これらの過程を通じて、学術的な地域調査の手法や面白さの一端に触れることが目標である。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
上述の通り、①対象地域に関する事前調査、②取り組み内容に関する一般的情報の収集を踏まえ、③現地調査および➃レポート作成を行う。現地調査では関係行政機関、事業者、農家への訪問を予定している。その過程で、提出資料に関するフィードバックや、現地でのミーティングでのディスカッションを実施する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:キックオフミーティング
自己紹介
調査目的の共有
スケジュールの確認
第2回[対面/face to face]:行政機関へのヒアリング
役場、組合など
第3回[対面/face to face]:現地視察
自然環境の観察
第4回[対面/face to face]:ミーティング その1
基本状況の情報交換
第5回[対面/face to face]:農家訪問
ぶどう栽培農家への聞き取り
第6回[対面/face to face]:ワイナリー訪問
ヒアリング(在来型)
第7回[対面/face to face]:ワイナリー訪問
ヒアリング(全国資本傘下型)
第8回[対面/face to face]:ミーティング その2
ヒアリング結果のまとめ
第9回[対面/face to face]:農家訪問
ぶどう栽培農家への聞き取り
第10回[対面/face to face]:ワイナリー訪問
ヒアリング(新規参入者)
第11回[対面/face to face]:ワイナリー訪問
ヒアリング(全国資本傘下型)
第12回[対面/face to face]:最終ミーティング
行政機関担当者との意見交換
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習:事例地域に関する基本情報を、文献、統計資料、Web情報を収集してまとめておくこと。
ミーティングのまとめ:現地では各日の調査結果についてのディスカッションをまとめておくこと。
レポートの作成:期日までに現地での調査結果を踏まえた研究レポートを作成して提出すること。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない。
参考書References
以下の情報にはできるだけ目を通しておくこと。
菊地敏夫(1983)甲府盆地におけるワインの生産形態と生産組織,『経済地理学年報』29巻2号p. 88-105.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaeg/29/2/29_KJ00003762350/_pdf/-char/ja
金 成㙾(2005)日本におけるワイン産業の現状と課題 : 山梨県勝沼町の中堅ワイン・メーカーの事例を中心に,『農業市場研究』14巻1号
谷本 貴之(2013)国内ワイン市場の動向と地場ワインのブランド構築 : 山梨県・甲州ワインを事例として,『愛媛大学経済論集』32 (2・3), 59-80.
髙橋 梯二(2014)ワインの地理的表示「山梨」の意義 ワインづくりの思想の形成と国際的枠組みへの参入,『日本醸造協会誌』109 (1), 29-35.
長村 知幸(2015)ワイン産業における企業家コミュニティ:北海道と山梨県の比較事例研究,Discussion paper series(小樽商科大学グローカル戦略推進センター研究支援部門)(168), 1-19.
藤井 毅彦(2016)日本のワイン産地における技術伝播:山梨県甲州市勝沼地域を事例に,『日本地理学会発表要旨集』
山梨県ワイン酒造組合
https://wine.or.jp/wine/index.html
日本ワイナリー協会
https://www.winery.or.jp/
世界も認める「日本ワイン」を知ろう!:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2101/spe1_01.html
果実酒等の製法品質表示基準を定める件
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/kajitsushu/kokuji151030/index.htm
日本ワイン.jp – 日本ワインの"いま"を知るWebメディア 日本ワイン検定ホーム
https://nihonwine.jp/
シャトー・メルシャン|商品ブランドの歴史|キリン歴史ミュージアム
https://museum.kirinholdings.com/brand/03.html
グランポレール勝沼ワイナリー
https://www.sapporobeer.jp/brewery/katsunuma/
成績評価の方法と基準Grading criteria
事前調査レポート(20%)+現地調査への取り組み(30%)+研究レポート(50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
あらかじめWeb学習サービスから配信する資料を事前に確認すること。
その他の重要事項Others
新型コロナ感染症の蔓延は予断を許さない状況にあり、現地調査の実施予定時期の状況を見通すことは困難である。状況に応じて、スケジュール、内容等に変更があることをあらかじめ了承したうえでの履修を求めたい。