政治学研究科Graduate School of Politics
POL500A3（政治学 / Politics 500）行政理論研究１Administrative Theory 1
南島 和久
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 政治学研究科Graduate School of Politics |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X5032 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 土3/Sat.3,土4/Sat.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 公共政策学・サステイナビリティ学「政策評価論」と合同 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
政治学専攻 修士専門科目 |
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Outline (in English)
Since 1990's, policy evaluation system become a boom in the Japanese public sector. In the municipality, performance measurement has become established. In central government, a policy evaluation system was introduced to the ministries and agencies. However, sufficient debate has not been exchanged. We will conduct a theoretical study while considering the history, and also consider comparison with overseas initiatives.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
1990年代後半には日本の公的部門において評価がブームとなった。自治体では行政評価と呼ばれる手法が定着し、国では中央省庁等改革に伴い政策評価制度が導入された。しかし、そもそも政策評価が何であるのか、どのようにすればこれを活用できるのかといった点については、十分な議論が交わされてこなかった。本講義では、これら公的部門の評価のあり方について議論する。その際、歴史を踏まえつつ理論的な検討を行うとともに海外の取組との比較も視野に入れる。
到達目標Goal
本科目では、政策評価論を構成する基礎概念を順次紹介する。
これら基礎概念の理解を本科目の基礎的な到達目標とする。ポイントは以下の３点である。
①政策評価の類型に関する理解
政策分析、業績測定、プログラム評価の概念の理解
②政策評価の歴史に関する理解
PPBS、GAOのプログラム評価、GPRA/GPRAMAの史的展開
日本の政策評価の史的展開に関する理解
③政策評価の理論に関する理解
ロジックモデル、評価階層、アカウンタビリティの理解
政策分析とプログラム評価、業績測定とプログラム評価の論争
政策評価にかかる実用主義と科学主義に関する論争など
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は特に強く関連、「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
オンラインにて行う予定である。授業は1回2時限続きで実施する。スケジュールは授業計画の内容をイメージしているが、あくまでも計画段階のものであり、各回のテーマは受講生の関心を考慮して変更することがある。テーマに沿った形での討論を交えることとする。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：イントロダクション：行政学、政策学との関係について議論する。
この科目について、成績評価の方法についてなど
第2回[オンライン/online]：政策の概念：公共政策学と評価学の政策のイメージの違い、ロジックモデルについて概説する。
政策の合理性、体系性、循環性、ロジックモデル
第3回[オンライン/online]：評価の概念：政策分析、プログラム評価、業績測定の違いを概説する。
政策分析、プログラム評価、業績測定の違い
第4回[オンライン/online]：政策分析：政策分析に関して、公共事業評価、規制影響分析について学ぶ。
費用便益分析、公共事業評価、規制評価
第5回[オンライン/online]：業績測定と自治体①：自治体評価がどのように取り組まれてきたのか。三重県の事例も含めて概説する。
事務事業評価、総合計画の評価
第6回[オンライン/online]：業績測定と自治体②：自治体評価において用いられる必要性、有効性、効率性の規準を議論する。また、政治と評価について議論する。
計画と評価、マニフェストと評価
第7回[オンライン/online]：業績測定と独立行政法人①：国の独立行政法人の評価とその課題について議論する。
NPMと評価、独法の歴史、３つの独法形態と評価
第8回[オンライン/online]：業績測定と独立行政法人②：地方独法の評価とその課題について議論する。
地方独立行政法人、公立大学の評価、公立病院の評価
第9回[オンライン/online]：国の府省の評価①：政策評価制度の導入の経緯を詳細に議論する。政策評価法の構造にも触れる。
中央省庁等改革と評価、総務省の行政評価局調査、政策評価法
第10回[オンライン/online]：国の府省の評価②：国の府省の政策評価の実像に迫る。あわせて行政事業レビューの取組を紹介する。
府省の自己評価、３つの評価方式、行政事業レビューと政策評価、EBPM
第11回[オンライン/online]：アメリカの評価①：アメリカの政策評価の歴史を概観する。
PPBS、プログラム評価、PGRA
第12回[オンライン/online]：アメリカの評価②：アメリカの政策評価のうちGPRAの改革過程と論点を議論する。
GPRAMA、データドリブン、エビデンスベースド、APGs、CAPGs、評価の日米比較
第13回[オンライン/online]：評価理論①：評価類型を整理する。あわせて評価階層の理論について議論する。
評価の類型論、評価階層の理論（システマティックアプローチ）
第14回[オンライン/online]：評価理論②：評価に関する学説史について概要に触れる。
評価をめぐる学説、科学主義と実用主義の対立
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
南島和久『政策評価の行政学：制度運用の理論と分析』晃洋書房、2020年。
参考書References
今村都南雄・武藤博己・佐藤克廣・沼田良・南島和久『ホーンブック基礎行政学（第３版）』北樹出版、2015年。
石橋・佐野・土山・南島『公共政策学』ミネルヴァ書房、2018年。
行政管理研究センター編『詳解・政策評価ガイドブック』ぎょうせい、2008年。
佐藤竺監修、今川晃・馬場健編著『市民のための地方自治入門（新訂版）』実務教育出版、2009年。
南島和久編『JAXAの研究開発と評価』晃洋書房、2020年。
益田直子『アメリカ行政活動検査院』木鐸社、2010年。
松田憲忠・岡田浩編著『よくわかる政治過程』ミネルヴァ書房、2018年。
武藤博己編著『公共サービス改革の本質』、2014年。
広田照幸『組織としての大学』岩波書店、2013年。
山谷清志『政策評価の理論とその展開』晃洋書房、1997年。
山谷清志『政策評価の実践とその課題』萌書房、2006年。
山谷清志編著『公共部門の評価と管理』晃洋書房、2010年。
山谷清志『政策評価』ミネルヴァ書房、2012年。
山谷清志監修、大島巌、源由理子編著『プログラム評価ハンドブック』晃洋書房、2020年。
山谷清志編『政策と行政』晃洋書房、2021年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点及び報告（40％）、期末レポート（60％）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
とくになし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
とくになし。
その他の重要事項Others
初回の講義にて案内します。万が一初回講義に欠席する場合には連絡してください。メールアドレスは、najima＠jura．niigata-u．ac．jp（「＠」と「．」は全角となっています。）
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞行政学、公共政策学
＜研究テーマ＞政策評価の制度運用
＜主要研究業績＞『政策評価の行政学』（晃洋書房）、『「それでも大学が必要」と言われるために』（創成社）、『ホーンブック基礎行政学（第３版）』（北樹出版）、『公共サービス改革の本質』（敬文堂）、『東アジアの公務員制度』（法大出版）、『組織としての大学』（岩波書店）、『公共部門の評価と管理』（晃洋書房）、『市民のための地方自治入門』（実務教育出版）など