スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
HSS300IA(健康・スポーツ科学 / Health/Sports science 300)生活習慣病と身体活動Life Style Related Diseases and Physical Activity
木下 訓光Norimitsu KINOSHITA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | M2080 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 ヘルスデザインコース専門科目 |
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Outline (in English)
[Course outline] The lecture intends to provide the basic knowledge of chronic diseases and clinical epidemiology.
[Learning objectives] The goal of the lecture is to master the definition, pathophysiology, epidemiology, and treatment of chronic diseases and to understand the role of physical activity and exercise to prevent chronic diseases and that of physical inactivity and sedentary lifestyle to develop chronic diseases on the basis of scientific evidences.
[Learning activities outside of classroom] Students have to study and prepare for each classroom by using handout materials uploaded to the learning management system beforehand. Students who is willing to become the Health Fitness Programmer certified by the Japan Health Promotion Fitness Foundation are strongly encouraged to study the corresponding topic of each classroom in the textbook assigned by the foundation afterward. Total hours for studying outside of classroom is estimated to be 4 hours; 2 hours beforehand and 2 hours afterward.
[Grading criteria/policy] The grading will be determined by the score of the term-end examination (100%). CAUTION: To take photos of any materials presented in the classroom or to record the lecture is prohibited. Students who violate this rule and take photos or record any materials presented in the classroom without permission are not allowed to take the term-end examination.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
学生は、生活習慣病とは何か、その概念・定義、生活習慣病の疫学、病態生理、生活習慣病を構成する疾患について定義・発症機序、身体活動・運動と生活習慣病の発症の関連について理論的背景と疫学的エビデンス、身体活動の意義・効果などの生活習慣病に関する知識(定義、病態、疫学など)と、生活習慣としての運動・身体活動が疾病の発症と予防にいかに関わるのか、その機序と疫学的エビデンスを学ぶ。
到達目標Goal
① 生活習慣病とは何か、その概念・定義を説明できるようにする。
② 生活習慣病の疫学、病態生理を理解する。
③ 生活習慣病を構成する疾患について定義・発症機序を理解する。
④ 身体活動・運動と生活習慣病の発症の関連について理論的背景と疫学的エビデンスを理解する。
⑤ 身体活動の意義・効果について、科学的エビデンスに基づき説明できるようにする。
⑥ 健康運動指導士の資格取得を目指す学生は、本講義とともに同資格テキスト該当部分の内容を理解・習得する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・すべての回を対面授業で行う予定である。ただしパンデミックの遷延などによって、すべての学生の不安を払拭して対面授業を安心して行えない場合、あるいは大学の方針によって対面授業を回避しなければならなくなった場合は、オンライン授業またはハイブリッド形式の授業に切り替える可能性がある。
・原則として授業内容は録画して配信することはない。すなわちオンディマンド型の授業配信は行わない。
① 原則として各回ごとに完結するテーマを設定して、スライドによる講義形式で行う。いくつかのテーマは関連し、前段までの講義を踏まえながら学習するため、各回の講義の内容を段階的かつ連続的に習得していかなければならない。したがって学修のためには継続的な出席が必須である。
② 可能な限り各回の授業の前週末までにスライドのハンドアウトを授業支援システムにアップロードする。
③ 各回の授業ではkeyword, take-home message, summaryを適宜提示する。
④ 疫学的エビデンスを理解するために、『統計学Ⅰ』、『数学』、『基礎科学』の履修を済ませていること、または同時に履修していることが望ましく、しばしば講義はそれを前提に行われるものと理解しておくこと。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:なぜ身体活動を研究するのか?
身体活動量研究の歴史、概念・用語の定義、身体活動による健康増進・疾病予防の機序、生活習慣病とは。
2[対面/face to face]:身体活動量研究の方法論
身体活動量研究の基礎としての疫学的方法を歴史的背景も踏まえて解説、身体活動量の評価方法を学習する。
3[対面/face to face]:老化、寿命、QOLと身体活動
身体活動量と死亡率、寿命、QOLとの関連について学習する。高齢者医療における課題(介護、認知症、社会保障など)について、予防医学としての運動・身体活動の役割を学習する。
キーワード:総死亡率、身体活動のリスク、compression of morbidity、dose-response、身体不活動、一次予防
4[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと心血管疾患
生活習慣病としての心血管疾患の医学、身体活動との関連について学習する。
キーワード:虚血性心疾患、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症、冠危険因子、Framingham Heart Study
5[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと高血圧
生活習慣病としての高血圧の病態生理、診断、治療および身体活動、フィットネスとの関連について学習する。
キーワード:『高血圧治療ガイドライン』(日本高血圧学会)、chronic kidney disease、白衣高血圧
6[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと糖尿病
生活習慣病としての糖尿病の病態生理、診断、治療および身体活動、フィットネスとの関連について学習する。
キーワード:II型糖尿病、インスリン抵抗性、糖質代謝
7[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと高脂血症・高尿酸血症
生活習慣病としての高脂血症・高尿酸血症の病態生理、診断、治療および身体活動、フィットネスとの関連について学習する。
キーワード:LDLコレステロール、HDLコレステロール、痛風、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン』(日本動脈硬化学会)
8[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと肥満・メタボリックシンドローム
生活習慣病としての肥満、メタボリックシンドロームの病態生理、診断、治療および身体活動、フィットネスとの関連について学習する。
キーワード:内臓脂肪、過体重、BMI、肥満症
9[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと筋骨格系の健康
生活習慣病としての筋骨格系疾患・障害の医学、身体活動との関連について学習する。
キーワード:骨粗しょう症、変形性関節症, locomotive syndrom
10[対面/face to face]:喫煙と生活習慣病
生活習慣病の原因としての喫煙とその弊害について学習する。
キーワード:慢性閉塞性肺疾患、喘息、受動喫煙、『禁煙支援マニュアル』(厚労省)
11[対面/face to face]:身体活動、フィットネスと免疫・癌
生活習慣病としてエビデンスレベルの高い癌を中心に、病態生理、診断、治療および身体活動、フィットネスとの関連について学習する。
キーワード:乳癌、大腸癌、前立腺癌
12[対面/face to face]:身体活動、フィットネスとメンタルヘルス
不安障害・抑欝に関する医学的理解、および身体活動との関連について学習する。身体活動と認知症(アルツハイマー型、血管性)との関連について学習する。
キーワード:うつ状態、うつ病、不安障害
13[対面/face to face]:(1)こどもの体力低下と身体活動
および(2)身体活動環境と健康増進政策、生活習慣病予防プログラム
(1)こどもの生活習慣病の実態、身体活動の重要性について学習する。
キーワード:『体力・運動能力調査』(文部科学省)、エピジェネティクス
(2)国内外の身体活動環境と健康増進政策、生活習慣病予防のための身体活動指導の実践について学習する。
キーワード:健康増進法、健康日本21(第2次)、特定健診・保健指導、『健康づくりのための身体活動基準2013』(厚労省)、都市計画と肥満
14[対面/face to face]:身体活動介入と行動変容
身体活動・運動継続のための行動科学的アプローチの理論的な基礎を学習する。
キーワード:行動変容モデル(transtheoretical model、プロチャスカ、1979)、運動のアドヒアランス
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
① 各回の内容に記載したキーワードについて事前に学んで予備知識をつけておくと、講義の理解を深める助けになる。
② 授業支援システムにアップロードしたハンドアウトを用いて予習をすること。ハンドアウトは授業で講義する内容のうちポイントとなる部分を除いて作成するので、予習および講義のなかでこれを補完し学習に役立てること。
③ 各回の講義の中でも、keyword, take-home message, summaryなど、重要な概念や用語を適宜まとめて提示するので、それらを手掛かりにして復習をすること。
④ 健康運動指導士の資格取得を目指す学生は、同資格テキストの該当する部分を、講義の進行に合わせて必ず精読・理解しておくこと。本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間 を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に定めず
参考書References
各授業回に関連するテーマについてより深く学ぶために必要な参考書・文献は各授業回で提示する。以下その他の参考文献
・『健康づくりのための身体活動基準2013』(厚労省)
・健康・体力づくり事業財団『健康運動指導士養成講習会テキスト 上・下』※資料室収蔵
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験(原則100%):講義各回に提示する重要点を中心に作成した複数の設問を、各テーマについて満遍なく網羅した試験問題によって評価をする。
【禁止事項】授業中に提示するスライドや動画などを許可なく撮影することを禁止する。また授業を録音・録画することを禁止する。これに違背して許可なく撮影・録音・録画を行った学生の定期試験受験を認めない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特に改善を求める意見を得ていない。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
可能な限り各回の授業の前週末までに授業支援システムにPDFハンドアウトをアップロードする。各授業回の資料をダウンロードできるのは、原則として授業日当日の深夜までと設定するので注意すること。
その他の重要事項Others
①授業の展開によって、若干の変更があり得る。
② 『統計学Ⅰ』、『数学』、『基礎科学』の履修を済ませていること、または同時に履修していることが望ましい。
【実務の経験】臨床経験および医学研究歴を有する医師(日本スポーツ協会認定スポーツドクター、日本医師会健康認定スポーツ医)が授業を行う。
【どのように実務経験が授業に反映されるか】上記診療経験に基づき、実際の患者症例を提示しながら疾患の病態生理、発症機序、症状、治療、運動療法、予後などについて講義し、学生が生活習慣病の基礎的・臨床的知識を習得することができるようにする。