公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
POL500P1－229（政治学 / Politics 500）比較公共政策論Studies on Comparative Public Policy
桐谷 仁Hitoshi KIRIYA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X9088 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
公共政策学専攻 （修士課程）政策研究コース専門科目 |
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Outline (in English)
The purpose of this class is to study the causal relationships between political institutional factors and public policy outcomes or economic performance from comparative political perspectives. The class will begin with reviewing the relevant literature and then argue about the theoretical accounts.
First, we shed light on the elements of political institutional arrangements such as interest organizational configurations, electoral systems, party systems, and parliament government linkages.
Second, we pick up some of public policy areas (ex., industrial policies, financial policies, welfare policies and so on) and compare the differences of economic performance among the main OECD countries, 1960-2015.
Third, the impacts of the above political institutional variable on these policy outcomes and economic performance are examined and assessed by using various quantitative and qualitative methodologies.
Finally, the class will discuss about the comparative methods for explaining political dimensions of the economic-policy results.
The aim of this course is to help students acquire A. After each class meeting, students will be expected to understand the relevant chapters from the texts.
Final grade in the class will be decided based on the following:
Term-end report (50%), Short report(20%), and in-class contribution(30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本授業では、欧米を中心とする主要OECD諸国という一見類似した国々を対象にして、比較の観点から、広義の政治体制の相違が、政策結果や経済実績の各国間の差異にどのように影響を与えているのかという問題を学びます。これによって、これまでの先行研究等の理解が深まり、公共政策への視野が広がります。
到達目標Goal
前述の概要と目的に従って、本授業では、比較分析モデルの理論的な側面と経験的側面の両面での認識を深めることが到達目標です。
ひとつは、政治体制(political regime)の概念をめぐる種々の先行研究についての認識が深まります。もうひとつは、そうした政治体制と政策結果や経済実績との関係をめぐる先行研究について比較の観点からの理解が広がること、この二つが到達目標です。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP1」「DP3」関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP2」は特に強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・毎回、受講者による報告と、教員による説明・解説と、その後の質疑応答や討論という進め方をします。とくに授業内での報告に基づいた討論を方法として重視します。。
・期末までに、１回大きな課題でのレポートを作成してもらい、それについてコメントをするというフィードバックの方法を実施する予定です。
・原則対面で実施します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：総論（導入）
政治体制と政策結果・経済実績との関係についての比較政治分析に向けての本授業の概要
第2回[対面/face to face]：比較政治体制論（１）
比較分析のための準拠枠組としての政治体制概念とその展開についての概要
第3回[対面/face to face]：比較政治体制論（２）
政治体制の諸類型：多元主義論/コーポラティズム論/「資本主義の多様性論」などについての解説
第4回[対面/face to face]：政策レジーム（１）
政策の立案と執行・実施をめぐる種々の議論の展開（政策フィードバック論等）についてについての概説
第5回[対面/face to face]：政策レジーム（２）
政府能力：政府の抽出能力・転換能力・執行能力についての考察
第6回[対面/face to face]：政治制度（１）
ウェストミンスターモデルとコンセンサスモデルの比較と考察
第7回[対面/face to face]：政治制度（２）
議会－執行府関係/政権形態/政権構成、および選挙制度についての概要
第8回[対面/face to face]： 政策・経済実績（１）
所得政策とインフレ・賃金問題と政治経済レジームとの関連についての先行研究の整理と考察
第9回[対面/face to face]： 政策・経済実績（２）
所得格差と所得再分配の問題と政治経済レジームとの関連についての先行研究の整理と考察
第10回[対面/face to face]： 政策・経済実績（３）
雇用規制と失業・就労問題と政治経済レジームとの関連についての先行研究の整理と考察
第11回[対面/face to face]： 政策・経済実績（４）
労働市場政策と技能形成の問題と政治経済レジームとの関連についての先行研究の整理と考察
第12回[対面/face to face]： 政策・経済実績（５）
福祉国家ならびに比較福祉レジーム論についての先行研究の整理と課題についての考察
第13回[対面/face to face]： 政策・経済実績（６）
財政・金融政策と経済成長（中央銀行の独立性の問題を含む）政治経済レジームとの関連についての先行研究の整理と考察
第14回[対面/face to face]：総括（まとめと解説）
主要OECD諸国の政治体制および政策結果・経済実績の多様性をめぐる議論の課題と展望を議論
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習として、①新川敏光・宮本太郎・眞柄秀子『比較政治経済学』（有斐閣）、②田中拓道・近藤正基・矢内勇生・上川龍之進『政治経済学』（有斐閣）③建林正彦・曽我謙吾・待鳥聡史『比較政治制度論』（有斐閣）の三冊は事前に読了しておくことが望ましいと考えています。また、できれば④田中拓道『福祉政治史』（勁草書房）にも事前に目を通していただきければ幸いです。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
特定の教科書としては、前述の
・新川敏光・宮本太郎・眞柄秀子『比較政治経済学』（有斐閣）
・田中拓道・近藤正基・矢内勇生・上川龍之進『政治経済学』（有斐閣）の二冊を挙げておきます。この二冊は、毎回の授業で該当箇所を提示します。
また、随時、文献・資料等は提示します。
参考書References
特定の参考書としては、前述の
・建林正彦・曽我謙吾・待鳥聡史『比較政治制度論』（有斐閣）
・田中拓道『福祉政治史』（勁草書房）の二冊を挙げておきます。
・また随時、文献・資料等は提示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席30％、授業中の討論等への参加と小テスト20％、レポート50％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
開講時に、受講生の要望等を考慮する予定です。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
とくになし
その他の重要事項Others
とくになし
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
政治学、比較政治学、比較政治経済学
＜研究テーマ＞
比較政治体制論/比較コーポラティズム体制論/国家論。
政治体制と政策・経済実績との関係についての比較政治学的研究
＜主要研究業績＞
＜論文＞桐谷仁「政策協調から社会協定へ：コーポラティズムの新たな展開？（１）（２）（３）（４）（５）」『法政研究』（静岡大学）第22・23・24巻2018・19・20年.
＜論文＞桐谷仁「社会コーポラティズムから政策協調へ」『法政研究』（静岡大学）第19巻2014年.
桐谷仁「コーポラティズム論から『資本主義の多様性論』へ？」『慶應義塾大学-
150周年記念法学部論文集』(慶應義塾大学出版会)2008年.
桐谷仁「ＯＥＣＤ諸国の所得格差と政治－制度編成との関係についての比較分析」『法政研究』(静岡大学)第10巻、2005年.
桐谷仁「先進諸国における制度の補完性と調整行為」『法政研究』(静岡大学)第９巻2004年.