公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
SOC500P1－211（社会学 / Sociology 500）都市ガバナンス論Study on Civil Governance
植木 豊Yutaka UEKI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X9074 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
| 曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
公共政策学専攻 （修士課程）政策研究コース専門科目 |
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Outline (in English)
The aim of this lecture is to provide an analytical framework for urban governance. Given that a single governmental body is not sufficient to solve public problems under today's complicated urban conditions, it is worth noting that co-operations of different kinds of urban associations are emerging as means for solving urban problems. The lecture discusses in what way urban governance can solve them.
The evaluation of learning results will be based on a term-end paper with more than 2,000 characters (100%).
The paper requires research on governance studies and technical writing expertise.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この講義では、公共性と「都市ガバナンス」をテーマに講義を行う。今日、公共的な問題を解決するためには、中央政府といった単独主体だけでは不十分になりつつある。都市の問題を、地方政府・企業・非営利組織・自治会等の連繋よって解決する様式が求められつつある。このように、公共的な問題を、地元地域の複数主体連繋（ガバナンス）によって解決していく様式の成立如何を議論していく。
到達目標Goal
複数主体間連携による問題解決（ガバナンス型問題解決）の成否要因を分析できるようになることを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP3」「DP4」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP4」は特に強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
対面講義形式。配布資料に基づいて講義を進めていき、合わせて、扱った問題について、議論していく。その際、講義内容に基づいた論文作成／アウトライン作成演習等の課題を課し、返却時に議論を含めたフィードバックを行う予定である。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：I ガバナンスとは何か─総論─
（１）ガバナンスをめぐる様々な議論
ガバナンス論をめぐる概観
第2回[対面/face to face]：（２）公共性とガバナンスの実際─思考実験による例解─
具体的な事例を基にして、ガバナンス論の分析枠組みの概略を知る。
第3回[対面/face to face]：II ガバナンス論登場の社会的背景
（１）「制度の失敗」総論
ガバナンス論が登場した背景を「制度の失敗」という観点から捉え返す。
第4回[対面/face to face]：（２）「市場の失敗」
「市場の失敗」を社会学の観点から考察する。
第5回[対面/face to face]：（３）「市場の失敗」に対する国家の介入
福祉国家論と「土建国家」論の具体的事例を理解する。
第6回[対面/face to face]：（４）「国家の失敗」
福祉国家の失敗と「土建国家」の失敗の要因を把握する。
第7回[対面/face to face]：（５）「国家の失敗」に対する新自由主義的処方箋の失敗
欧米、日本における新自由主義の登場とその帰結を考察する。
第8回[対面/face to face]：III 中間考察─公共性とガバナンス
ガバナンス論登場の背景を把握した上で、ガバナンス論の課題・分析枠組みを理解する。
第9回[対面/face to face]：（１）ガバナンスにおけるデューイ的公共性とハーバーマス的公共圏の交差−その１
ガバナンス型問題解決は、デューイ的公共性とハーバーマス的公共圏との交差場面で主題化されることを把握する。
第10回[対面/face to face]：（２）ガバナンスにおけるデューイ的公共性とハーバーマス的公共圏の交差−その２
デューイ的公共性とハーバーマス的公共圏の分析枠組みを理解する。
第11回[対面/face to face]：IV ガバナンスの実際
規範理論と経験理論
ガバナンス論の現状を、規範理論と経験理論の観点から考察する。
第12回[対面/face to face]：（１）ガバナンスの分析枠組み
具体的な事例を念頭に、何をどう分析すべきかを考察する。
第13回[対面/face to face]：（２）複数主体間連携による問題解決の実際
具体的事例をガバナンス論の分析枠組みを用いて考察する。
第14回[対面/face to face]：まとめ
ガバナンス型問題解決の行方と課題を考える。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
配布資料（専門書・論文・新聞記事等のコピー）を予習・復習に用いること。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
なし。毎回、論文・新聞記事等のコピーを配布。
参考書References
Mark Bevir ed. (2011) The Sage Handbook of Governance, Sage.
マーク・ベヴィア『ガバナンスとは何か』NTT出版。
成績評価の方法と基準Grading criteria
ガバナンスに関する小論文を学期末に提出してもらい、この小論文（2,000字以上）で成績を評価する（100%）。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
受講生の問題関心は、理論志向、事例志向など様々であると思われるので、
受講生の要望に適宜応じていく予定。
たとえば、２０１７年度は事例分析を多くし、２０１９年度２０２０年度２０２１年度は理論分析を多くした。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞社会学
＜研究テーマ＞社会理論、都市論
＜主要研究業績＞
著書
植木豊『プラグマティズムとデモクラシー−−デューイ的公衆と「知性の社会的使用」』ハーベスト社
訳書
ジョン・デューイ『公衆とその諸問題』ハーベスト社
『プラグマティズム古典集成−−パース、ジェイムズ、デューイ』作品社
『G・H・ミード著作集成−−プラグマティズム、社会、歴史』作品社