公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
POL500P1-119(政治学 / Politics 500)防災危機管理研究Policy and Management for Crisis
鍵屋 一Hajime KAGIYA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X9057 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
公共政策学専攻 (修士課程)公共マネジメントコース専門科目 |
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Outline (in English)
(Course outline)The modern age is an age of crisis, and disaster risk management has become an unavoidable theme for citizens, governments, organizations, and businesses.
(Learning Objectives)
The goals of this course are to help graduate students to become strong in disaster prevention and crisis management.
(Learning activities outside of classroom)
Before each class meeting, students will be expected to have read the relevant chapter from the text. Your required study time is at least one hour for each class meeting.
(Grading Criteria)
Your overall grade in the class will be decided based on the following
Short reports :30 %、in class contribution: 70%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
東日本大震災の発生以後、国土強靭化など防災対策の重要性が叫ばれている。そして、災害には大地震、風水害、火山など自然災害、原子力災害など大規模な事故、テロなど人為的災害など多様に存在する。
現代は危機の時代であり、防災危機管理は、市民、行政、団体、企業にとって避けて通れないテーマとなっている。本授業は、大学院生が防災危機管理に強い人材になるよう支援する。
到達目標Goal
①日本の国・自治体の防災危機管理の現状と課題を理解する。
②現状の政策と被害軽減の具体例を研究する。
③今後の国・自治体の防災危機管理政策のあるべき姿を研究する。
④大学院生自身の危機対応力を高める。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP3」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP4」は特に強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業形式︓対面授業
授業では、自然災害を中心に防災対策の現状と課題を理解し、現実的な解決政策を研究する。その際、わが国の防災文化、法制度、行政構造、市民意識を念頭において政策的アプローチを重視した講義を行う。
また、ワークショップ形式も併用し、自らの頭で考え、仲間や講師と議論することで、より深い理解につながるように努めていく。
授業の最後には、学生からの質問、コメントを求め、その場でフィードバックを行う。また、授業後であってもメール等による質問も受け付けてフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回・2回[対面/face to face]:ガイダンス及び国・自治体の防災危機管理政策の概観
講師の自己紹介、防災危機管理の講義の狙い、概要の説明。PPTおよび中央防災会議資料を使用して国、自治体の防災危機管理政策の全体像を説明する。
第3回・4回[対面/face to face]:大災害時の市民、行政の活動
阪神淡路大震災時の対応をした行政職員の生々しい記録を読む。その後、グループワークでKJ法を使用しながら大災害の市民、行政の行動の実態を理解し、課題を抽出する。
第5回・6回[対面/face to face]:地震防災と耐震化
地震防災の最重要課題である耐震化の政策の変遷について解説する。現在の、専門家や地域の取り組みを紹介しながら、今後の推進方策を検討する。
第7回・8回[対面/face to face]:災害時要配慮者支援
高齢者や障害者は、災害時には特別な支援が必要である。事前にどのような準備が必要かを説明し、それが日常生活の延長上にあり、また地域コミュニティの絆を高めた事例を検討する。
第9回・10回[対面/face to face]:防災教育、ボランティア
東日本大震災では、防災教育に取り組んだ岩手県沿岸地域の子どもの生存率が極めて高かった。防災教育の内容と効果を考える。また被災地においてボランティアの存在感が高まっている。ボランティアがどのように進化したかを議論する。
第11回・12回[対面/face to face]:地域防災計画、防災条例、政策評価
東日本大震災を受けて地域防災計画の見直しが進んでいる。その具体例を検討する。また防災条例の制定過程とその効果について議論する。防災の政策評価のあり方と活用について検討する。
第13回・14回[対面/face to face]:企業、行政等の事業継続(BC)
企業や行政等は災害時に災害対応するだけでなく、自らの事業を継続していかなければならない。その計画がBCPであり、その内容と効果について検討する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
防災政策は生きているものであり、最新の状況を把握することが重要である。内閣府「防災情報のページ」「防災白書」を事前に見ておいていただきたい。
また、ボランティアなどの活動体験があれば望ましい。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。授業では、PPTや論文を使用するが、その資料を毎回配付する。
参考書References
鍵屋一「地域防災力強化宣言」ぎょうせい・2005年
鍵屋一「よくわかる自治体の地域防災・危機管理」学陽書房・2019年
令和3年「防災白書」
成績評価の方法と基準Grading criteria
質疑への参加 70%(講義中の質疑、意見表明などを積極的に行ったものを高く評価する)
リアクションペーパー等 30%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実務体験が評価されているので、今後もリアリティある講義を行いたい。また、学生と積極的に議論していきたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン
担当教員の専門分野等
<専門領域>
地域防災、危機管理
<研究テーマ>
防災危機管理政策、建築物の耐震化、災害時要援護者支援、防災教育、人材育成、事業継続(BCP)
<主要研究業績>
・『都市災害を生き残る』「現代用語の基礎知識2009」2008年、自由国民社
・『ひな型でつくる福祉防災計画』(共著)2020年、東京都福祉保健財団
・『地域防災力強化宣言』2005年、ぎょうせい