国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
HIS500G1-215(史学 / History 500)国際文化交流論ⅡAPerspectives on Intercultural Exchange ⅡA
人の移動現象にアプローチするさまざまな方法
木村 真Makoto KIMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X2032 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
【Course outline 】This course introduces a historical approach for a diversity of migrations after the 19th century to students taking this course.
【Learning Objectives】At the end of the course, students are required to obtain knowledge about various patterns of migrations after the 19th century.
【Learning activities outside of classroom】Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
【Grading Criteria/Policy】Final grade will be decided based on in-class contribution(50%), and term-end report(50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、さまざまな形態の人の移動が地域社会やさまざまな人間集団に与えた影響を考察します。人の移動は近現代の世界に限られた現象ではありませんが、とくに、19世紀以降の国民国家形成過程、都市化や近代化の過程、世界各地の紛争のなかで見られた出稼ぎ、国外・国内移住、強制的な住民交換、政治的亡命などの移動現象と人々のネットワーク、人々の帰属意識、さらに国家による政策の関係に注目します。それによって、現代社会で生じている多様な、多面的な移動現象の理解を深めることを目的とします。
到達目標Goal
①国民国家形成過程の人の移動について、多面的な理解を修得すること
②住民交換政策の地域社会に与える影響についての知見を得ること
③人々の多様な形態の移動にともなう送り出し地域、受け入れ地域の人々の文化的影響に関する知見を得ること
④以上のテーマについて、とくに歴史研究や地域研究の方法を学ぶこと
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP1」の達成のために特に重要であり,「DP2」と「DP3」の達成のために重要である
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
近代バルカン、東欧の事例を中心に担当者が講義も行いますが、受講者全員で関連文献、論文を読み、発表をしてもらいます。また、受講者の専門地域もしくは関心を持つ地域の事例について報告発表もしてもらう予定です。各授業の内容について質問、意見をリアクションペーパーの形で提出してもらいます。なお、対面式を前提としますが、状況によってオンラインとなるかもしれません。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[未定/undecided]:オリエンテーション
授業の進め方について
第2回[未定/undecided]:近代の東欧、バルカン社会(1)
東欧、バルカン地域における国民国家形成以前の人の移動
第3回[未定/undecided]:近代の東欧、バルカン社会(2)
帝国内の各地、ならびに帝国内外を結ぶさまざまな人の移動
第4回[未定/undecided]:国民国家形成過程と人の移動(1)
バルカン地域における国民国家形成のプロセス
第5回[未定/undecided]:国民国家形成過程と人の移動(2)
国家形成にともなう人の移動(武装勢力、軍隊、住民移動など)
第6回[未定/undecided]:国民国家形成過程と人の移動(3)
国家形成にともなう人の移動(出稼ぎ、季節労働など)
第7回[未定/undecided]:国民国家形成過程と人の移動(4)
国家形成にともなう人の移動(さまざまな移民形態)
第8回[未定/undecided]:国民国家形成過程と人の移動(5)
国家形成にともなう人の移動(亡命など)
第9回[未定/undecided]:紛争と人の移動(1)
紛争にともなう人の移動と国家の対応(住民交換)
第10回[未定/undecided]:紛争と人の移動(2)
紛争にともなう人の移動と国家の対応(強制移住)
第11回[未定/undecided]:紛争と人の移動(3)
紛争にともなう人の移動と国家の対応(難民)
第12回[未定/undecided]:移動する人々の帰属意識(1)
帰属意識の構築
第13回[未定/undecided]:移動する人々の帰属意識(2)
重層的な帰属意識
第14回[未定/undecided]:人の移動をめぐる研究から得られる知見
人の移動をめぐる歴史学的な研究アプローチの可能性と限界
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
報告発表に際しては、あらかじめ、関連する文献を読み、レジュメを作成準備することが求められます。また、発表者以外の参加者も、関連する概念、事象などについて調べることを期待されます。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
受講者の関心に即して決めるつもりです。さしあたり、下記の文献を素材とする予定です。テキストはこちらでコピーを準備します。
Ulf Brunnbauer(ed.) Transnational Societies, Transnational Politics. Migration in the (Post-)Yugoslav Region, 19th-20th Century. Munchen, 2009.
参考書References
授業において指示します。さしあたり、以下のものを挙げます。
ノーマン・M・ナイマーク『民族浄化のヨーロッパ史』刀水書房、2014年
山本明代、パプ・ノルベルト編『移動がつくる東中欧・バルカン史』刀水書房、2017年
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(授業における発表、ならびに議論への参加)(50%)、レポート課題(50%)によって評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
対面式、オンラインのどちらの場合でも、なるべくコミュニケーションを取り合うよう努力したいと思います。
担当教員の専門分野等
〈専門領域〉バルカン近現代史、東欧地域研究
ブルガリア史、南スラヴ地域を中心に、バルカン近現代史、東欧地域研究を専門としております。現在は授業のテーマでもある南東ヨーロッパ地域の近現代の人の移動を研究しています。また、東欧地域の史学史研究にも関心を持っております。
〈主要研究業績〉
『バルカン史と歴史教育』(共著)2008年 明石書店
『東欧地域研究の現在』(共著)2012年 山川出版社
『移動がつくる東中欧・バルカン史』(共著)2017年 刀水書房