国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
SOS500G1-208(その他の社会科学 / Social science 500)多民族共生論ⅠAMultiethnic Coexistence Ⅰ A
東南アジア・日本の開発と民族
松本 悟Satoru MATSUMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X2027 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
すべて開くShow all
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Outline (in English)
【Course outline】
The theme of this course is "development and ethnic groups" focusing on the concepts, the ethic groups in development in Southeast Asia and the history of the ethnicity issues in Japan. The course aims to discuss and analyze development from the perspectives of ethnic groups.
【Learning Objectives】
By the end of the course, students should be able to do the followings:
1) Understanding and explaining the controversy over the concept of ethnic group, race, ethnic minorities, tribe and the indigenous people.
2) Express her/his opinion critically on the social/historical/interactive relations between development issues and ethnic groups.
3) Applying the cases of development in Southeast Asia and in Japan for 1) and 2) above.
【Learning activities outside of classroom】
Before each class meeting, students will be expected to have read the assigned literature. Your study time will be more than four hours for a class.
【Grading Criteria / Policy】
Your overall grade in the class will be decided based on the following
1) Extent of understanding about the assigned literature including the presentation based on your reading: 60%
2) Short reports on your own research: 20%
3) In class contribution: 20%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業は「開発と民族」をテーマとし、民族概念、東南アジアの開発と民族、日本の民族問題という3つのモジュールで議論を行う。それを通して、民族という視点から開発や国家を捉えられるようにする。
到達目標Goal
(1)民族、人種、少数民族、部族、先住民族をめぐる議論を理解し説明できる。
(2)言語、健康、教育、インフラ整備など、開発課題と民族の関係を批判的に理解し、東南アジアや日本の事例を使って論理的に自らの見解を述べることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP1」,「DP2」,「DP3」の達成のために特に重要である
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
■基本方針:入国できない留学生や基礎疾患を持つ学生に配慮しリアルタイムオンライン授業で実施する。授業効果など、履修者の希望があれば対面授業に切り替える可能性はある。
■第1回は教員が担当し、第2回からは事前課題文献をもとに学生が発表・議論する。進め方は以下の通り。
(1)履修者全員が事前課題文献(20頁程度を想定)を熟読し、①「文献の簡潔な要約」(15分以内)、②「この文献から重要だと考えた点」を3つ程度とそう考えた理由、③そこから導いた論点(履修者同士で議論したい点)を発表する。
(2)(1)を共有した上で、履修者の間でその日議論したい点を絞り(全ての論点でもよい)議論する。
(3)必要に応じて教員が補足授業を行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:イントロダクション
授業の狙いを説明し、履修者の関心を聞き取る。それにしたがって授業内容を変更・確定する。また、文献の読み方や論点の意味について解説する。
2[オンライン/online]:概念①民族理論の展開と課題
1980年代の社会学の文献を通して民族という概念について考える。
3[オンライン/online]:概念②少数民族を考える座標
東南アジアの少数民族に関する文献をもとに、少数民族を考える視点について考える。
4[オンライン/online]:概念③民族・国家・言語
19世紀以降のヨーロッパでの議論を通じて、民族と言語を繋げることの背景と問題について考える。
5[オンライン/online]:概念④先住民族の登場
開発学で先住民族が着目されるようになった歴史的背景を理解し、この概念との付き合い方を考える。
6[オンライン/online]:総合討論Ⅰ
第2回~第5回の学びをもとに、「開発と民族」を考える上で留意すべきことを議論する。
7[オンライン/online]:東南アジアの開発と民族①タイ
タイの山地民をめぐる論争を通して開発と民族について考える。
8[オンライン/online]:東南アジアの開発と民族②ラオス
北ラオスの焼き畑民の調査を通して開発と民族について考える。
9[オンライン/online]:東南アジアの開発と民族③メコンデルタ
民族が混在するメコンデルタのベトナム戦争の記憶を通して開発と民族について考える。
10[オンライン/online]:東南アジアの開発と民族④
ミャンマーを追われるロヒンギャの歴史を通して開発と民族について考える。
11[オンライン/online]:日本の民族問題①単一民族国家論
なぜ、いつから日本が単一民族国家と言われるようになったのかを通して、国と民族の関係を考える。
12[オンライン/online]:日本の民族問題②アイヌ民族の健康問題
健康の社会的決定要因からアイヌ民族差別について考える。
13[オンライン/online]:日本の民族問題③自ら語ること
とかく調査対象とされやすいアイヌ民族が自ら記録することの意味について考える。
14[オンライン/online]:総合討論Ⅱ
総合討論Ⅰ及びその後の授業を踏まえた論点を抽出し議論する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・課題文献は時間をかけて読み、内容を十分理解したうえで事前課題に取り組むこと。
・毎回の授業で学んだことを短く学習支援システムに投稿すること。
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
課題文献(英語、日本語)は学習支援システムを通じて配布。
参考書References
特になし。
成績評価の方法と基準Grading criteria
(1)事前課題・発表60%(文献の正しい理解、説得力のある論点の抽出)
(2)平常20%(授業での積極的な発言・議論のファシリテート)
(3)研究報告20%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
Jamboard のようなブレインストーミング用のアプリを使用することで、授業中の議論をスムーズにファシリテートできる。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン、およびZoom等のオンライン授業に必要な通信環境。
その他の重要事項Others
・少数民族が多く暮らす東南アジアの開発現場に長く関わっている教員が、自らの経験をもとに課題文献や発表者へのコメントを行う。
・履修者の人数や語学力によって課題文献は柔軟に対応する。また履修者の研究に関する発表や議論を柔軟に組み入れる。
担当教員の専門分野等
<専門領域>国際開発研究
<研究テーマ>影響評価、国際組織、開発援助、NGO、メコン地域の開発と環境
<主要研究業績>
『国際協力と想像力』(主編者、日本評論社、2021年)
『調査と権力』(単著、東大出版会、2014年)
『NGO と世界銀行』(主編者、ミネルヴァ書房、2012年)
『人々の資源論』(分担執筆、明石書店、2008年9月)
『シリーズ国際開発 生活と開発』(分担執筆、日本評論社、2005年9月)
※詳しい研究業績は以下を参照のこと。
https://kenkyu-web.hosei.ac.jp/Profiles/29/0002838/detail.html?lang=ja&achievement=chosho