国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
CUA300GA（文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 300）国際社会演習Seminar
グローバル化と共生の人類学
石森 大知Daichi ISHIMORI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | C1132 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 月3/Mon.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 3～4 |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | 単位数は、春学期2単位／秋学期2単位である。 |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
| 人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 選抜 |
| 毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
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Outline (in English)
This seminar introduces the foundations of cultural anthropology, especially concerning on cultural symbiosis. We also deepen our understanding on issues related to the global issues. At the end of the course, students are expected to have knowledge of issues on minorities, multiculturalism, interfaith dialogue, ethnic conflicts, community development and so on in a wider perspective. Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content. Grading will be decided based on briefing paper and report (30%) and in class contribution (70%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
グローバル化とともに人・モノ・情報の移動は加速し、世界の諸文化は均質化する一方で、その反動として差異化に向かう側面もみられる。そこにおいて異質なもの同士の出会いは確実に増加しており、私たちはこれまで以上に他者に対する理解や共感が求められている。本演習では、自己（自文化）と他者（異文化）の差異を認識したうえで、共生に向けた取り組みや相互に理解し合う可能性を学ぶことを目的とする。
具体的には、多文化共生、マイノリティ、移民や難民、宗教間対話、紛争と平和構築、地域活性化、支援やボランティアなどの文献の輪読を通して現代社会の諸課題を広く理解する。それと並行して、互酬性の観念、（自立共生などと訳される）コンヴィヴィアリティの概念、共存・共生の思想やあり方などについて学びながら理論的な考察を重ねる。
到達目標Goal
・文化人類学の専門的な概念や理論、質的調査の方法論を習得する。
・文献の内容をただ理解するだけではなく、批判的な読み方をできるようにする。その作業を通して、自らの問題関心や研究テーマの設定につなげる。
・先行研究の検討に始まり、研究テーマの構想、調査項目の設定、調査の実施と資料の収集、資料の整理・分析、論文の作成に至る一連の学問的営為を習得する。
・ものごとを相対的に捉えることによって得られる他者理解の力や共生に関する洞察力を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・本授業は原則、対面で実施する。
・春学期は文献の輪読をベースにしつつ、適宜、講義形式を取り入れることで共通の問題意識を深める。秋学期は授業の成果を国際文化情報学会で発表するために、３年生はグループ単位、４年生は個人単位で調査・研究を行う。
・文献の輪読では、毎回発表者を立てる。発表者はレジュメに基づいて発表し、それを受けて履修者全員で討論を行う。よって全ての履修者は文献を熟読の上で授業に参加すること。
・履修者から出された興味深いコメントや質問等を取り上げ、全体に対してフィードバックを行うとともに、さらなる議論に活かす。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
授業の進め方とスケジュール、履修上の注意、自己紹介、各自の問題関心を発表
第2回[対面/face to face]：グローバル化と共生社会への視点
本演習のテーマに関する講義、グループ分け、輪読文献の選定
第3回[対面/face to face]：多文化主義の現在①
（文献の発表・討論）世界の多文化主義とその課題を学ぶ
第4回[対面/face to face]：多文化主義の現在②
（文献の発表・討論）日本における「多文化共生」
第5回[対面/face to face]：マイノリティと現代社会①
（文献の発表・討論）先住民としての権利
第6回[対面/face to face]：マイノリティと現代社会②
（文献の発表・討論）移民・ニューカマー外国人
第7回[対面/face to face]：マイノリティと現代社会③
（文献の発表・討論）障がい者・老人・ケア
第8回[対面/face to face]：コミュニティの再生①
（文献の発表・討論）宗教的他者との共存・共生
第9回[対面/face to face]：コミュニティの再生②
（文献の発表・討論）文化の資源化と観光開発
第10回[対面/face to face]：コミュニティの再生③
（文献の発表・討論）まちづくり、祭りとイベント
第11回[対面/face to face]：質的な調査・研究を進めるために
研究論文の構成と考え方、フィールドワークの方法論
第12回[対面/face to face]：研究テーマ発表①
各自の研究テーマについて発表し、グループ討論を行う。
第13回[対面/face to face]：研究テーマ発表②
各自の研究テーマについて発表し、グループ討論を行う。
第14回[対面/face to face]：総括
春学期のまとめと秋学期の準備
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
授業の進め方とスケジュール
第2回[対面/face to face]：研究テーマ発表①
各自の研究テーマについて発表し、グループ討論を行う。
第3回[対面/face to face]：研究テーマ発表②
各自の研究テーマについて発表し、グループ討論を行う。
第4回[対面/face to face]：グローバル支援と互酬性①
（文献の発表・討論）変貌するNGO・市民活動の現場
第5回[対面/face to face]：グローバル支援と互酬性②
（文献の発表・討論）学生の海外ボランティア
第6回[対面/face to face]：コンヴィヴィアルな社会の展望①
（文献の発表・討論）民族・宗教紛争と平和構築
第7回[対面/face to face]：コンヴィヴィアルな社会の展望②
（文献の発表・討論）グローバル化する難民・移民との対話
第8回[対面/face to face]：国際文化情報学会の発表準備①
研究テーマの絞り込み
第9回[対面/face to face]：国際文化情報学会の発表準備②
研究テーマに関する文献の収集
第10回[対面/face to face]：国際文化情報学会の発表準備③
研究テーマの深化と分担
第11回[対面/face to face]：国際文化情報学会の発表準備④
学会発表の予行演習
第12回[対面/face to face]：研究成果の発表①
研究成果を発表し、グループ討論を行う。
第13回[対面/face to face]：研究成果の発表②
研究成果を発表し、グループ討論を行う。
第14回[対面/face to face]：総括
１年間に学んだことを振り返る。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・輪読に使用する文献の予習・復習を行う（発表担当者かどうかに関わらず文献を熟読）。
・図書館などで関連文献を探し、授業の理解を深める。
・自らの研究テーマについて日ごろから関心を深め、必要な文献を読み調べる。
・フィールドワーク等を実施して資料を収集するとともに、資料の整理・分析を行う。
・研究発表のための資料作成やプレゼンテーションの練習を行う。
・本授業の準備学習・復習時間は各２時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書はとくに指定せず、必要に応じて関連資料を配布する。
参考書References
志水宏吉ほか編『共生学宣言』大阪大学出版会、2020年。
石森大知・丹羽典生編『宗教と開発の人類学－グローバル化する開発言説とポスト世俗主義』春風社、2019年。
信田敏宏ほか編『グローバル支援の人類学－変貌するNGO・市民活動の現場から』昭和堂、2017年。
塩原良和『共に生きる－多民族・多文化社会における対話』弘文堂、2017年。
イヴァン・イリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』渡辺京二・渡辺梨佐訳、ちくま学芸文庫、2015年。
内藤直樹・山北輝裕編『社会的包摂/排除の人類学－開発・難民・福祉』昭和堂、2014年。
加藤剛編『もっと知ろう! わたしたちの隣人－ニューカマー外国人と日本社会』世界思想社、2010年。
（以上のほか、授業時に適宜紹介する）
成績評価の方法と基準Grading criteria
討論・発表内容、授業への参加態度など平常点（70％）を重視するとともに、授業内で課す予定のレポートやレジュメの内容（30％）も評価対象とする。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60％以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生同士の議論がより活発になるような授業運営（議論を引き出すための工夫、発言しやすい雰囲気や授業の流れ）を心がける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために学習支援システムを利用する。
その他の重要事項Others
・シラバス内容や授業計画に変更が生じた場合は授業内もしくは学習支援システムで周知します。
・文部科学省研究振興局において学術調査官（人文学）として職務経験を有する教員が、グローバル化と共生について文化人類学的視点から授業を行う。