国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
ARSe300GA(地域研究(東アジア) / Area studies(East Asia) 300)国際社会演習Seminar
朝鮮半島と日本
髙栁 俊男Toshio TAKAYANAGI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C1131 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | 単位数は、春学期2単位/秋学期2単位である。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 選抜 |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This seminar aims to learn why there are many issues between Japan and Korea, and how we can solve these difficult problems by our own intelligence, sensibility, and experiences.
Students are expected to read the papers mentioned in the classroom, visit relevant locations, and participate in the events held on and off campus.
Final grade will be calculated according to the following process.
In-class presentation 35%, in-class contribution 35%, and term-end report 30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
2022年の現在、隣国の韓国に向ける日本の視線には、K-POPをはじめ韓流による関心や憧れがある一方で、領土問題や歴史問題をめぐって軋轢や厳しい見方もある。もう一つの北朝鮮には、かつては熱い視線が注がれた時代もあったが、いまだ国交がなく、親子三代の権力世襲や軍事力優先の国家体制に対して、冷やかな眺めが支配的である。
どうしてこのような現状になっているのであろうか? そこに至るまでの間には、どのような出来事や人々の営みがあったのだろうか? 状況を少しでも良い方向に動かしていくためには、何が必要なのだろうか?
この授業では、参加するゼミ生たちとともに、日本と朝鮮半島の間の複雑に絡まった糸を少しずつ解いていく作業をする。これまでの歩みをひも解き、それを踏まえてあるべき未来を考察することをめざしたい。なかでも、現在は埋もれてしまっている貴重な歴史的諸経験や未発の可能性の掘り起こしに努めたい。
同時に、朝鮮問題を中心にしながらも、日本の異文化理解や多文化共生・多民族共生全般という、より広い文脈の中で捉えることを心がける。
受講生たちが具体的な諸事実をとことん突き詰めるなかで、自らの認識を深化させること―いわば「個別を極めることを通じて普遍に至る」ような学び方を身につけることを重視したい。
到達目標Goal
日本と朝鮮半島が歩んできた歴史と現在、およびその中で営まれた人々の思索と行動の軌跡を、自らの知性と感性により時間的・空間的広がりの中で理解する。理解した内容を、受け売りではなく、自ら紡いだ言葉で語れるようにすることを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
今年度は対面授業が再開できることが理想だが、コロナの感染状況等から不可と判断される場合はオンライン授業中心、ないし両者の併用となる。具体的には、学習支援システム上で提示する。授業の基本的な流れは、以下の通り。
第1回目に、参加ゼミ生個々人がこれまで読んで感銘を受けた韓国・朝鮮関連の本で、ぜひ他のメンバーと共有したい作品を挙げてもらう。それらをリスト化し、個々人の読書の参考にするとともに、一部を年間スケジュールの中にも組み込みたい。
第2回目以降は、まずウォーミングアップから始め、髙栁が執筆した日韓関係のいくつかの文献を、導入教材として読む。
続いて今年度のテキストに入る。このテキストは、日韓の現状に心を痛め、打開を模索する11人の寄稿者の論考を収めたアンソロジーである。
各自には、ウォーミングアップの時期にテキスト全体に目を通し、自分が取り上げたいものを選定してもらい、それに基づき順に報告してもらう。発表の際には、テキストの内容要約のほか、関連する他の書物や新聞・雑誌報道などにも目を通し、取り上げられたテーマに対する多面的で客観的な分析となるよう心掛けること。
毎回の討論の中で出た疑問点・不足点を、レポーターに次回冒頭で補足してもらい、知識・認識の深化をはかる。
関連映像の視聴を随時まじえ、関連スポットへのフィールドワークも、受講生の自発性と創意工夫、そしてコロナウイルス感染症の状況を勘案しつつ適宜実施したい。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:ガイダンス
受講者の自己紹介、自分の推薦する本、年間授業スケジュールの確認、導入教材の配付、レファレンスブックの紹介など
第2回[未定/undecided]:導入教材①
髙栁の文章を読む①
第3回[未定/undecided]:導入教材②
髙栁の文章を読む②
第4回[未定/undecided]:導入教材③
髙栁の文章を読む③
第5回[未定/undecided]:導入教材④
髙栁の文章を読む④
第6回[未定/undecided]:映像上映①
学習内容の映像による確認
第7回[未定/undecided]:テキストの個人報告①
レポーターの報告と全員による討論
第8回[未定/undecided]:テキストの個人報告②
レポーターの報告と全員による討論
第9回[未定/undecided]:映像上映②
学習内容の映像による確認
第10回[未定/undecided]:テキストの個人報告③
レポーターの報告と全員による討論
第11回[未定/undecided]:テキストの個人報告④
レポーターの報告と全員による討論
第12回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑤
レポーターの報告と全員による討論
第13回[未定/undecided]:映像上映③
学習内容の映像による確認
第14回[未定/undecided]:春学期のまとめ
春学期の学習のまとめと、夏季休業中の課題の伝達
第1回[未定/undecided]:秋学期の導入①
夏季休業中の各自の学習成果の報告(一人10分程度)
第2回[未定/undecided]:秋学期の導入②
夏季休業中の関連新聞記事の分析(朝日/毎日)
第3回[未定/undecided]:秋学期の導入③
夏季休業中の関連新聞記事の分析(読売/韓国の新聞)
第4回[未定/undecided]:映像上映④
学習内容の映像による確認
第5回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑥
レポーターの報告と全員による討論
第6回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑦
レポーターの報告と全員による討論
第7回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑧
レポーターの報告と全員による討論
第8回[未定/undecided]:映像上映⑤
学習内容の映像による確認
第9回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑨
レポーターの報告と全員による討論
第10回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑩
レポーターの報告と全員による討論
第11回[未定/undecided]:テキストの個人報告⑪
レポーターの報告と全員による討論
第12回[未定/undecided]:映像上映⑥
学習内容の映像による確認
第13回[未定/undecided]:ゼミ生推薦の本の読書会
年度始めにゼミ生全員が推奨した本の中から1冊を選び、全員で読んで討論する
第14回[未定/undecided]:年間のまとめ
年間の学習のまとめと、春季休業中の学習計画の策定
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業内で紹介する各種参考文献の講読、関連スポットへの訪問、学内外における関連イベントへの参加など。
なお、日本近現代史・東アジア近現代史の大きな流れについて、高校で習う程度の基礎知識を前提にするので、不足を感じる人は自分で補うよう努めること。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
内田樹編『街場の日韓論』(晶文社、2020年)。
参考書References
レファレンスブックとして、『朝鮮を知る事典』(平凡社)、『朝鮮人物事典』(大和書房)、『岩波小辞典 現代韓国・朝鮮』、『在日コリアン辞典』(明石書店)などを随時参照すること。韓国・朝鮮について深く考えたいと願う人は、自分で購入し、ゼミに持参することを強く推奨する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
演習なので、担当するレポーターはもちろん、それ以外のゼミ生も毎回事前にテキストを読み込み、ポイントを把握して来たうえで出席し、必ず何かしら自分なりの質問や意見を表明することが大切である。
そうした平常時の貢献度と発表時の報告内容を35%ずつ、各学期末のレポートを30%として判断する。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
ゼミはサークルや「仲良しクラブ」ではないが、かといって参加者個人の孤独な作業とも異なる。探究心に溢れた一人一人の自立した営みの上に、みなで切磋琢磨できるような場となるよう、ともに努力していきたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
リモート授業となる場合は、PCなどの通信環境。
その他の重要事項Others
年間を通して、「知の蓄積」という課題を常に考えながら学んでいきたい。
その意味は、一つはこれまでの長い歴史の中で蓄積されてきた人類の膨大な知をどう活用できるかという課題、もう一つは自分の中に知をどう蓄積していけるかという課題を指している。
とくに後者については、一度学んだ内容が再度登場した場合、より高いレベルで考えられるようにするためにはどうしたらよいかを、常に念頭において取り組んでほしい。すなわち、漫然とした受け身の学びではなく、真に能動的な学びとはどうあるべきかという問いかけである。
そのためには、具体にこだわること、すなわち演習内で登場する人名や事件名などの固有名詞を疎かにしない学びが重要である。