国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
ARSa400GA(地域研究(ヨーロッパ) / Area studies(Europe) 400)地域協力・統合Regional Cooperation and Integration
大中 一彌Kazuya ONAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C1046 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | 人間環境学部生は他学部公開科目として履修不可。 |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
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Outline (in English)
【授業の概要(Course outline)】
What is Europe? This question, which many present-day Europeans ask themselves, is the main theme of this course. In this class, students will examine the question with an emphasis on the history of ideas and culture. Starting with the geographical notion of Europe as a “continent", students will familiarize themselves with its basic archaeological, ethnic, religious, philosophical, and historical aspects. Students will be encouraged to explore these areas to reflect on the modern idea of Europe as a haven of peace and the possibility or impossibility of a single European identity. She or he will move back and forth between the past and the present, focusing in particular on the ambivalence of the boundaries between Europe and its "others", in order to deepen her or his understanding of the question.
【到達目標(Learning Objectives)】
By the end of the course, students should be able to do the following:
1) Expressing her or his own views about the geographical spread of "Europe".
2) Relating the notion of "Europe" to the cultural, political, and philosophical legacies of ancient Greece, Hellenism, and Rome, and making an argument at a level appropriate for an undergraduate student.
3) Discussing, at a level appropriate for undergraduate students, the Great Migration of Germanic, Norman, and Slavic peoples and the formation of "Europe", in relation to the history of each country from the time of the collapse of the Western Roman Empire to the 10th century.
4) Explaining the relationship between Western Europe in the Middle Ages, which was formed around Catholicism, and Eastern Europe, which was formed around Orthodoxy, and the expansion of Islam, at a level appropriate for undergraduate students.
5) Describing, at a level appropriate for undergraduate students, the significance of humanism, which characterized the Renaissance, the impact of the so-called "Age of Discovery" on non-European countries, and the redefinition of the relationship between faith and politics resulting from the Reformation.
6) Argueing, both positively and negatively, about the "Eurocentric" consciousness that emerged through the development of commerce under a series of political and cultural changes, including the centralization of power, wars in colonies outside Europe, and the emergence of the "Republic of Letters".
7) Illustrating the significance for modern societies of the development of civil rights-based ideas and institutions with historical events in the United Kingdom, the United States, France, and other European countries at a level appropriate for undergraduate students.
【授業時間外の学習(Learning activities outside of classroom)】
1) A simple quiz will be given almost every week as homework. Participation in this quiz is mandatory for all students taking the course. In order to answer this quiz, students need to use the learning support system - Hoppii (on the Internet).
2) According to the Standards for the Establishment of Universities, the minimum time of preparation and review required to earn two credits for a lecture or seminar is four hours per session.
【成績評価の方法と基準(Grading Criteria /Policy)】
Your overall grade in this course will be decided based on the following:
- Quizzes on LMS-Hoppii - 45%
- Discussion / Active contribution (Participating in class discussions via Zoom) - 10%
- Other kinds of contribution (Cooperation in class management to facilitate the discussion, etc.) - 10%
- Term paper (optional) - 35%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「ヨーロッパとは何か」という問いに、自分なりの答えを言えるようになるのがこの授業の目的です。この授業を適切に位置づけるために、法政大学Webシラバスの検索結果(2021年度)を参考にしながら、ヨーロッパの問題を扱うさいに、どのような切り口がありうるかを以下簡単にご紹介させてください。まず、法学部なら、第2次世界大戦後の統合をめぐる政治史やEUの諸機構に焦点をあてるやり方がありえます(「ヨーロッパ統合論」「EUの政治と社会」)。経済学や経営学を学ぶ立場からは、同じく第2次世界大戦後のヨーロッパ経済史に焦点をあてるやり方があるでしょう(「ヨーロッパ経済論」"Special Studies (Western Economic History B)")。農業経済学の観点からEUの共通農業政策(CAP)を扱う授業も開設されています(「農業経済論A」)。グローバル教養学部(GIS)には、連合王国の外交関係の観点から、対EU関係を論じている授業もあります("UK: Society and People")。これらの授業と比較した時の、本授業「地域協力・統合」の特色は、高校までの世界史の知識を確かめながら、思想史や文化史に軸足をおきつつ、これからの国際社会で活躍する人材が身に付けておくべき基礎教養として、「ヨーロッパとは何か」について学ぶ点にあります。過去と現在を往復しながら、とくにヨーロッパとその外部の境界をなすとされるものに焦点をあてつつ、認識をほりさげていきます。
到達目標Goal
①「ヨーロッパ」の地理的広がりについて、みずからの考えを述べることができる。
②古代ギリシア、ヘレニズム、古代ローマの文化的・政治的・哲学的遺産と「ヨーロッパ」を関連付けて(専門家としてではなく)学部学生にふさわしいレベルで論じることができる。
③西ローマ帝国崩壊前後以降、10世紀にいたるゲルマン人、ノルマン人、スラブ人の民族大移動と「ヨーロッパ」の形成を、各国史との関係で(専門家としてではなく)学部学生にふさわしいレベルで論じることができる。
④カトリシズムを軸として形成される中世の西ヨーロッパと、正教を軸として形成される東ヨーロッパや、イスラームの拡大を関係づけつつ(専門家としてではなく)学部学生にふさわしいレベルで論じることができる。
⑤ルネサンス期を特徴づけるユマニスムの人間論上の意義、大航海時代における非ヨーロッパ地域への影響、宗教改革がもたらした信仰と政治の関係性について、(専門家としてではなく)学部学生にふさわしいレベルで論じることができる。
⑥中央集権化やヨーロッパ外における植民地をめぐる争い、「文芸の共和国」の出現など、一連の政治的文化的な変化を背景としつつ、商業の発展をつうじて発生した「ヨーロッパ中心主義」的な意識に関し、肯定・否定の両面から論じることができる。
⑦イギリス、アメリカ、フランスや他のヨーロッパ諸国にみられる市民的権利にもとづく思想・制度の発達について、(専門家としてではなく)学部学生にふさわしいレベルで論じることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・この授業は、リアルタイム・オンライン授業(Zoom)です。
・授業時間(100分)の前半70-80分程度は、受講者全体へのフィードバック(15-20分)と講義(50-60分)にあてています。
・授業時間(100分)の後半20-30分程度を、Zoomを使ったグループディスカッションにあてています。
・毎回の授業資料はGoogle Classroomや学習支援システム-Hoppiiをつうじて事前に配布しています。
・学習支援システム-Hoppiiを利用し、小テストの受験(全員必須)や期末レポート(希望者のみ)の提出を行ってもらっています。
・授業内容の録画を、受講者の個人情報の保護に留意しつつ、受講者のみが視聴できる形で共有しています。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:受講上の約束事
授業内容の紹介、注意事項の説明 ※プリント「地域協力・統合 受講者への注意」を配布
2[オンライン/online]:ヨーロッパの地理的定義
ユーラシア大陸から突き出た「半島」としてのヨーロッパ:東の境界は?
3[オンライン/online]:人の移動と石器・青銅器・鉄器時代
ヨーロッパ各地に広がるケルトの文化
4[オンライン/online]:考古学的定義
ギリシア世界
5[オンライン/online]:神話と政治
「ヨーロッパ」の語源とされる諸神話や、「アジア」と対比した際のギリシア世界の特質とされるものについて学ぶ
6[オンライン/online]:ヘレニズムと地中海世界
「ギリシア文明」の地理的拡大
7[オンライン/online]:古代ローマ
ローマの盛衰と遺産としての法制度や建築
8[オンライン/online]:西ローマの崩壊と民族大移動
統一的な地中海世界の終わり=「文明」の崩壊のイメージ及びアジア諸民族の侵入
9[オンライン/online]:「周縁」としてのヨーロッパ
いわゆるノルマン人の全ヨーロッパへの進出、スラブ人の中東欧への進出
10[オンライン/online]:フランク王国と「12世紀のルネサンス」
西ヨーロッパにおけるカトリシズムを軸とした中世的秩序の形成
11[オンライン/online]:大航海時代とルネサンス、宗教改革
ポルトガルによるアフリカ大陸西岸の航海、ユマニスム的な「人間の尊厳」の観念、プロテスタンティズムの発生によるカトリック圏としての西ヨーロッパの分裂
12[オンライン/online]:16世紀-17世紀のヨーロッパ政治史
ハプスブルク家、オスマン・トルコ、テューダー朝のイギリス、ユグノー戦争、三十年戦争。西ヨーロッパ諸国間の紛争の新大陸やアジアにおける展開
13[オンライン/online]:「主権」の発動たる戦争、その悲惨を目の当たりにした人々による平和の希求
ジャック・カロ「戦争の悲惨」。クリュセ、コメニウス、ペンらに芽生えた統合の思想
14[オンライン/online]:啓蒙思想と革命
君主を含めた主権者同士の連合から、民主主義、ナショナリズムの時代への移行
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
1. 簡単な小テストが、ほぼ毎週、宿題として出されます。単位を履修する全ての学生にとって、このテストへの参加は必須です。この小テストに解答するために、学生は、学習支援システム-Hoppii(インターネット上)を使う必要があります。
2. 大学設置基準によると、講義や演習で2単位を得るのに必要な予習・復習の時間は1回につき4時間以上とされているそうです。
テキスト(教科書)Textbooks
学習支援システム-HoppiiやGoogle Classroom上でPDFファイル等のかたちで配布する。
参考書References
授業内で指示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
下記の成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の 60%以上を達成した者を合格(レターグレードでCマイナス以上)とします。
・期末テストは行いません 0%
・小テストの受験【全員必須;授業終了後、次回授業の開始時刻までの1週間を受験期間として設定するので、その間に必ず受験してください。Hoppiiを使うため、体育会や就職活動中の学生、所属キャンパスを問わずすべての学生がオンラインで受験できます】45%
・運営への協力【希望者のみ;配布資料の誤字や、内容の誤りの指摘。オンライン授業の受講に必要なスキルを学生間で共有するなどのかたちの運営協力を含む】10%
・グループディスカッション&学生間の共働【グループディスカッションへの参加や、Google Classroom 上での意見のとりまとめ、とりまとめた結果の教員への送信、等】10%
・期末レポート【希望者のみ】35%。(ただし、教員に指名され期末レポートの内容を口頭発表した人には、特別点を加算します)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・過剰な学習負担とならないよう配慮しています。
・「成績評価の方法と基準」の「グループディスカッション&学生間の共働」は10%と低めの配点にしてあります。これは、オンライン授業につきものの、システム側の接続障害や、学生の操作ミスでうまく参加できないことが予め想定されているためです。グループディスカッションに熱心に参加してくれる受講者が多数派ですが、配点は10%であり、あまり点数にはなりません。ただし、対面授業ができない状況でも、講義に加え、学生同士の対話や交流ができる環境を整備するという意味で、重要だと考えています。
・学期の途中で、ご自身のレターグレード(成績)がどうなるかをメールで質問する方がいます。お気持ちは理解しますが、学習支援システム-Hoppiiの「成績簿」で通知されている内容以上の回答はできかねますので、あらかじめご承知おきください。
・単位がとれないと困るという相談については、定期試験の欠席が認められるような疾病等の正当な事情がある場合に限り配慮を致します。この場合は、教員に直接メールを送信する前に、まずは所属学部の事務室にご相談ください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・教材の配布や小テストの受験は、すべてLMS(学習支援システム-HoppiiとGoogle Classroom)上で行うため、スマートフォンでも可だが、できればパソコンやタブレットを利用することが望ましい。
・ブレイクアウトルーム(学生数名でのグループディスカッション用)機能を含め、オンライン授業にともないZoomを使います。そのため、できれば有線接続で、通信容量に制限のない状態で受講するのが望ましい。
・この科目を単位履修する場合、学習支援システム-HoppiiやGoogle ClassroomといったLMSに、初回授業後、仮登録を各自行ってください。
・学習支援システム>「成績簿」でリアルタイムの自分の成績を見ることができます(ただし成績入力には時間がかかるため、タイムラグが生じます)。
・連絡はメールでお願いします。メールアドレスは学習支援システムを見てください。