国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
ARSk300GA(地域研究(地域間比較) / Area studies(Interregional comparison) 300)人の移動と国際関係Ⅱ(朝鮮民族のディアスポラ)Migration and international relations II(Korean diaspora)
髙栁 俊男Toshio TAKAYANAGI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C1044 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | 移民研究Ⅱ(朝鮮民族のディアスポラ) |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火1/Tue.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | × |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 隔年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This class examines the history and present condition of Korean residents living in various countries around the world.
Through the case of Koreans, students are expected to think universally about the migration, settlement, ethnic conflicts, and integration.
Final grade will be calculated according to the following process. Reaction papers for each class 40%, mid-semester report 20%, and term-end report 40%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
朝鮮民族のディアスポラ(離散)について考察する。
我々の暮らす日本社会には、「在日韓国人」「在日朝鮮人」「在日コリアン」などと呼ばれる韓国・朝鮮系の人々が大勢住んでいるが、同様の現象は中国・旧ソ連・アメリカなど、世界各地で見られる。これらの人々が朝鮮半島を離れ、各地に移住した歴史やその後の変化、とくに現地社会での他民族との衝突や共生の営みを、各種の研究成果や私自身の見聞をもとに講義する。
朝鮮民族の移動と定着という個別のテーマを探求することを通して、移民過程や移住地での多文化共生・文化の変容という、世界に普遍的にみられる現象への理解につながるよう努めたい。
到達目標Goal
・各地に暮らす朝鮮民族について、その形成の歴史や現状の概略を理解する。
・それらをもとに、朝鮮民族のディアスポラ(離散)全体について考察する。
・朝鮮民族の事例を普遍化し、移民や多民族共生全般について考える契機をつかむ。
・とりわけ私たちの住む日本における移民や多民族共生について、具体性を伴って考えられるようにする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
世界各地に散らばっている朝鮮民族について、中国・旧ソ連・日本・アメリカを中心に、各数回ずつ取り上げて講義する。関連する映像資料を随時使用し、可能ならゲストをお招きした授業も実施したい。
毎回、授業の最後に、感想や疑問・質問などをリアクションペーパーに書いてもらい、それを次回の授業冒頭で活用するなど、限定的ながら双方向的な授業になるよう心がけたい。
また、ネット上の授業支援システムを、もう1つの授業の場として活用し、授業の補足や発展に資したい。
なお、全面オンラインになった際には、上記を基本としつつ必要な変更を加える。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:導入
授業計画の解説、参考書紹介、受講理由書の記入など。導入として、日本の各界で活躍する外国ゆかりの人物について触れる。
第2回[対面/face to face]:概況
ディアスポラ概念および朝鮮民族のディアスポラの概要について、まず学ぶ。
第3回[対面/face to face]:朝鮮内ディアスポラ
朝鮮内における歴史的な人口移動の典型として、火田民・土幕民の存在とその実態を知る。
第4回[対面/face to face]:中国の朝鮮族①
多民族国家中国の少数民族の一つに位置づけられる朝鮮族について、その概要を知る。
第5回[対面/face to face]:中国の朝鮮族②
前回学んだ中国の朝鮮族について、映像視聴を通してさらに深く探る。
第6回[対面/face to face]:旧ソ連の高麗人①
旧ソ連の高麗人(朝鮮系の人々)について、その概要を知る。とくに、スターリンによる1937年の強制移住について学ぶ。
第7回[対面/face to face]:旧ソ連の高麗人②
前回学んだ旧ソ連の高麗人について、映像視聴を通してさらに深く探る。
第8回[対面/face to face]:在日韓国・朝鮮人①
私たちにとって一番身近であるはずの在日韓国・朝鮮人については、回数をかけて重点的に学ぶ。今回はまず、その概要として、形成史を知る。
第9回[対面/face to face]:在日韓国・朝鮮人②
在日韓国・朝鮮人史に関して、とくに海峡を越えた人の移動の観点から再整理する。
第10回[対面/face to face]:在日韓国・朝鮮人③
海峡を越えた人の移動の一つで、現在にも大きな影響を及ぼしている1959年からの北朝鮮帰国事業について、詳しく学ぶ。
第11回[対面/face to face]:在日韓国・朝鮮人④
在日韓国・朝鮮人についてここまで学んできた内容を、映像視聴を通してまとめる。
第12回[対面/face to face]:在日韓国・朝鮮人⑤
在日韓国・朝鮮人についての最終回として、若い世代の変化しつつあるアイデンティティについて考察する。
第13回[対面/face to face]:在米コリアン
在米コリアンについて、ごく大まかな概要と、とくに1992年のロス暴動に関して学ぶ。
第14回[対面/face to face]:海外養子問題
韓国から戦後、孤児や私生児などが多数、養子として欧米に送られた。近年、当事者自らによってつくられた映画も紹介しながら、この問題を重点的に考察する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回配布するプリントに「自習課題」を設定し、同じものを授業支援システム上にも載せる。これは「自習」なので必ずしも提出を要しないが、認識を深化させるためにもやってみることをお勧めする。提出した学生には、たとえば就職活動による授業の欠席などを補う要素として加味する。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特定の書籍をテキストとしては使用せず、毎回、A3で表裏1枚のプリントを作成して配付する。
参考書References
参考文献はそのつど指示するが、事典として『韓国朝鮮を知る事典〔新版〕』(平凡社)、『岩波小辞典 現代韓国・朝鮮』(岩波書店)、『世界民族問題事典』(平凡社)、『世界民族事典』(弘文堂)、『人の移動事典:日本からアジアへ・アジアから日本へ』(丸善出版)などを適宜参照すること。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回提出するリアクションペーパーに反映された授業に取り組む姿勢40%、授業支援システムを利用した中間での小課題20%、学期末のレポート40%を基準とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
過去のアンケートでは、「映像を使っていてわかりやすい」「ゲストを招いての対談がよかった」「学部の中でもすばらしい授業の一つ」、などの好評をいただいた。
今回も、そうした授業になるよう努力したい。
その他の重要事項Others
朝鮮半島の歴史や文化についての一定の知識を前提に話を進める、やや応用篇の授業である。事前に、毎年開講の「朝鮮語圏の文化Ⅰ 朝鮮半島の文化史」を受講しておくことが望ましい。未受講の場合は、そうした前提知識を自分で補うよう努めながら授業に臨むこと。
また、中華系や日系の移民を扱う「人の移動と国際関係Ⅰ」「人の移動と国際関係Ⅲ」(ともに隔年開講)も用意されているので、あわせて受講することをお勧めする。