国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
PHL200GA(哲学 / Philosophy 200)現代思想Contemporary Thought
Bullshit Jobs・くそどうでもいい仕事の理論——デヴィッド・グレーバー「アナーキスト人類学」研究
森村 修Osamu MORIMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C0232 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月3/Mon.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The purpose of the subject "modern thought" is to acquire the philosophical thinking about origin and essence of events and things occurring in the contemporary society where we live in. Therefore, although this class has the subject name "contemporary thought", it does not have the only purpose of learning the thought of modern trends.
The aim of this course is to help students philosophically examine the relationship between our lives and works/labors in 21st century capitalism, using "Bullshit Jobs" written by anarchist anthropologist David Graeber.
【Learning Objectives】
At the end of the course, students are expected to think philosophically..
【Learning activities outside of classroom】
Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than four hours for a class.
【Grading Criteria /Policy】
Your overall grade in the class will be decided based on the following Term-end examination: 30%, Short reports : 30%、in class contribution: 60%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
【授業の概要】
本授業は「現代思想(contemporary thought)」という科目名がついているが、ただ単に「現代の流行の思想」を学ぶだけが目的ではない。私たちが生きている「同時代(contemporary)」で起こる出来事や物事の、「起源」や「本質」について「哲学的に考えること(philosophical thinking)」が「現代思想」という科目の目的である。
2022年度は、アナーキズム人類学者デヴィッド・グレーバー(1961-2020) の『ブルシット・ジョブ くそどうでもいい仕事の理論』(2018/邦訳2019)を基本的なテキストに用いて、21世紀の資本主義における仕事/労働について哲学的に考察する。
到達目標Goal
(1)「哲学的に考えること(philosophical thinking)」ができようになる。
(2)本当の「哲学の問い」を探り、その問いに答える努力のなかで、生き方をもう一度捉え直し、自分が何をなすべきかを、ひとり一人考える力を身につけていくことができるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
【授業の方法】
基本的には講義形式で授業を行う。必要に応じて、学生との議論を行う。また、前回の授業で提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[未定/undecided]:イントロダクション——
・授業の概要説明
・デヴィッド・グレーバーとは誰か?
2[未定/undecided]:アナキスト人類学とは何か①
・アナキスト人類学とは何か
3[未定/undecided]:アナキスト人類学とは何か②
・マルセル・モース『贈与論』
・資本主義批判
4[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ①
序章 ブルシット・ジョブ現象について①
5[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ②
第一章 ブルシット・ジョブとはなにか?
6[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ③
第二章 どんな種類のブルシット・ジョブがあるのか?
7[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ④
第三章 なぜ、ブルシット・ジョブをしている人間は、きまって自分が不幸だと述べるのか?(精神的暴力について、第一部)
8[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ⑤
第四章 ブルシット・ジョブに就いているとはどのようなことか?(精神的暴力について、第二部)
9[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ⑥
第五章 なぜブルシット・ジョブが増殖しているのか?
10[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ⑦
第六章 なぜ、ひとつの社会としてのわたしたちは、無意味な雇用の増大に反対しないのか?
11[未定/undecided]:ブルシット・ジョブ⑧
第七章 ブルシット・ジョブの政治的影響とはどのようなものか、そしてこの状況に対してなにをなしうるのか
12[未定/undecided]:グレーバー価値論①
・新しいアナキズムとは何か
13[未定/undecided]:グレーバー価値論②
・人類学的価値理論
14[未定/undecided]:デヴィッド・グレーバー思想の継承
・新しいアナキズムの哲学
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・授業前に、基本的なテキストを必ず読んでおくこと。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
(1) デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ』、岩波書店、2020年
(2) デヴィッド・グレーバー『負債論——貨幣と暴力の5000年』2020年
参考書References
※ テキスト以外の参考書については、授業内で指示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
①期末レポート(30%)、授業内レポート(30%)、平常点(40%)
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
※ 成績評価の方法と基準については、あくまで対面式授業の場合であり、リアルタイム・オンライン授業の場合は、成績評価の方法ならびに基準が変更されるので注意が必要。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
※ リアルタイム・オンライン授業に際しては、インターネット環境が整っていること、そのための機材が用意されていることが必須である。
その他の重要事項Others
1. 本科目は、「基幹科目」として、表象文化コースに配置されているが、コースの分類に関わらず興味のある学生に積極的に参加してもらいたい。
2. テキストが比較的高価であったり、テキストが英語を含む外国語を用いる場合、授業に参加する学生が激減する傾向にある。何が自分にとって必要かつ重要であるか、根本的に問い直してもらいたい。
3. テキストの選定や興味については学生の要望に応えることもありうるので、第1回目の授業には必ず参加すること。