社会学研究科Graduate School of Sociology
SOC500E1－1209（社会学 / Sociology 500）社会学特殊研究５Special Issues in Sociology 5
仁平 典宏
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学研究科Graduate School of Sociology |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X6014 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期集中/Intensive(Spring) |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 博士後期課程「社会学研究２」と合同 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
【Course outline】
While there are many studies in sociology that use discourse and textual data, the methodologies/theories they rely on range from constructivist and Foucauldian discourse analysis to text mining using natural language processing. In this context, the novelty of the findings as well as the validity of the analytical procedures and the ontological and epistemological assumptions about the discourse/society relationship are sometimes severely questioned.
This course aims to provide students with a basic perspective on the different methodological positions and assumptions that are required for the study of discourse. We will deepen our understanding by reading and discussing the basic literature, and partly by using work.
No prior experience in discourse research is required.
【Learning Objectives】
The goals of this course are as follows:
- To understand the several methodological positions involved in the sociological analysis of discourse.
- To understand the assumptions and issues involved in each method.
- To understand how to conduct a basic level of sociological quantitative text analysis using KH coder.
【Learning activities outside of classroom】
By mid-July, we will share literature information in the Dropbox below. (https://www.dropbox.com/sh/vyin8n87d86ekb0/AAA5ZWf365wIiG4W_YrA9NBta?dl=0)
Please read it in advance and write notes of your comments on the subscription form in the folder by the day of class. Discussion will be based on them.
Your required study time is about two hour for each class meeting.
【Grading Criteria /Policy】
Your overall grade in the class will be decided based on class participation and contribution.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
社会学において言説や文字データを用いた研究は多いが、それが依拠する方法論／理論は、構築主義やフーコー的言説分析から、自然言語処理を用いたテキストマイニングに至るまで、多岐にわたっている。その中で、知見の新規性はもちろん、分析の手続きの妥当性や、言説／社会の関係に関する存在論・認識論的な前提が厳しく問われることもある。
本授業では、言説を対象とする研究にはどのような方法的立場があり、それぞれいかなる前提と課題を有しているのか、基本的な視座を習得することをめざす。基礎的な文献を講読した上で議論し、部分的にはワークも活用しながら理解を深めていきたい。
なお受講者は言説研究の経験の有無を問わない。
到達目標Goal
・言説を社会学的に分析する上で、いかなる方法的立場があるか理解できるようになる
・それぞれの方法には、どのような前提と課題があるのか理解できるようになる
・KHコーダーを用いた計量テキスト分析の基礎的操作ができるようになる
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・コロナの感染が抑えられている場合は対面で行うが、そうでない場合は、Zoomを利用しオンラインで行う。Zoomでの授業実施となった場合には、学習支援システムでアドレスやログイン方法等を伝える。
・テーマごとの課題論文を提示するので事前に読んだ上で、各自コメントペーパーを作成する。それに基づくディスカッションを行う。
・KHコーダーやRなどのソフトウェアを用いたテキストマイニングの実習も行う。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[未定/undecided]：イントロダクション
授業の趣旨と流れを説明する。
第2回[未定/undecided]：言説と構築主義
構築主義が社会学にもたらした意義について検討する。
第3回[未定/undecided]：方法論的構築主義の展開と困難
方法論的な構築主義の到達点と隘路について検討する。
第4回[未定/undecided]：言説と「実態」――統計の位置づけについて
言説研究において「実態」の位置はどこにあるのか、公式統計の処理の仕方を通じて検討する。
第5回[未定/undecided]：権力と言説
言説と権力の関係について検討する。
第6回 [未定/undecided]：歴史と言説
歴史研究における言説の位置について検討する。
第7回[未定/undecided]：概念分析について１
概念分析という手法について理解を深める。
第8回[未定/undecided]：概念分析について２
概念分析という手法について理解を深める。
第9回[未定/undecided]：対話的構築主義をめぐって
対話的構築主義について、その内容と意義を検討する。
第10回[未定/undecided]：言説と因果推論
言説を扱いつつ、因果関係にいかに迫るか、関連する論文を読んで検討する。
第11回[未定/undecided]：計量テキスト分析のロジックと方法
計量テキスト分析に関する論文を通じて、その特徴について検討する。
第12回[未定/undecided]：計量テキスト分析の実際１
KHコーダーやRの使い方について実習する。
第13回[未定/undecided]：計量テキスト分析の実際２
KHコーダーやRを実際に使って、分析を試みる。
第14回[未定/undecided]：総括討論
総括討論を行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
７月半ばまでに、下記のDropboxで文献情報を共有します。事前に読んだ上、授業当日までにフォルダ内にある購読票にコメントのメモを記入してください。それに基づいてディスカッションを行います。
https://www.dropbox.com/sh/vyin8n87d86ekb0/AAA5ZWf365wIiG4W_YrA9NBta?dl=0
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
７月半ばまでに、下記のDropboxで文献情報を共有します。
https://www.dropbox.com/sh/vyin8n87d86ekb0/AAA5ZWf365wIiG4W_YrA9NBta?dl=0
参考書References
スペクター, J.I. ＆キッセ, M.B. 『社会問題の構築―ラベリング理論を超えて』 (マルジュ社)
ベスト, J. 『社会問題とは何か―なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』 (筑摩書房)
佐藤俊樹・友枝敏雄編 『言説分析の可能性―社会学的方法の迷宮から』 (東信堂)
中河伸俊・赤川学編 『方法としての構築主義』 (勁草書房)
酒井泰斗他編 『概念分析の社会学─社会的経験と人間の科学』 (ナカニシヤ出版)
樋口耕一 『社会調査のための計量テキスト分析―内容分析の継承と発展を目指して【第2版】』 (ナカニシヤ出版)
仁平典宏 『「ボランティア」の誕生と終焉―〈贈与のパラドックス〉の知識社会学』 (名古屋大学出版会)
など
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点 100％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
ワークにおいてはパソコンを使用する。KHコーダーを用いる上での利便上、WindowsのPCをお勧めするが必須ではない。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞社会学（市民社会論、福祉社会学、教育社会学）
＜研究テーマ＞
日本型生活保障システムの再編下における社会の構造変容と帰結について、セクター間関係、及び、サブシステム間関係に注目して研究している。
＜主要研究業績＞
『「ボランティア」の誕生と終焉――〈贈与のパラドックス〉の知識社会学』（名古屋大学出版会、2011年）
『教育学年報11 教育研究の新章』（共編著、世織書房、2019年）
『平成史【完全版】』（共著、河出書房新社、2019年）
『市民社会論――理論と実証の最前線』（共著、法律文化社、2017年）