社会学研究科Graduate School of Sociology
SOC500E1-1203(社会学 / Sociology 500)理論社会学4(ベーシックインカム研究)Theoretical Sociology 4
岡野内 正
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学研究科Graduate School of Sociology |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X6005 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
すべて開くShow all
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Outline (in English)
A seminar class for students who wish to understand the social theory of Jürgen Habermas. In this advanced class, two chapters of "The Theory of Communicative Action" Vol.Ⅱ, i.s. "VI Intermediate Reflections: System and Lifeworld," and "Concluding Reflections: From Parsons via Weber to Marx," will be read and discussed with attention to T.Okanouchi's "Perspectives to Global Basic Income Scheme"(Houritsu Bunka-Sha: Kyoto, 2021).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
ベーシックインカム研究の前提となる社会理論として、ユルゲン・ハーバーマスによる社会理論に関する整理の概要をつかむ。この授業では、『コミュニケーション的行為の理論』第二部の「機能主義的理性批判」における第二中間考察「システムと生活世界」および最終考察「パーソンズからウェーバーを超えてマルクスへ」をゼミ形式で精読しながら岡野内『グローバル・ベーシック・インカム構想の射程』と関連づけて
議論することで、その理解を深めていく。
到達目標Goal
テクストの基本的な内容を理解し、報告、討論を通じて、批判的な読解力を身に着ける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は、ZOOMを利用して、オンラインで実施する。いわゆる読書会形式で、担当者を決めてテキストを読み、要約と疑問点、論点を出し合い、議論しつつ解決していきます。授業支援システムの掲示板に、毎回の授業の箇所について、①わかったこと、②わからなかったこと、③調べてみたこと、④議論したい論点、を書き込んでいきます。
課題などへのフィードバックは、授業内で行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:イントロダクション
授業の進め方についての打ち合わせ。この授業テーマに関する自由討論による授業に取り組むうえでの問題意識の明確化。
第2回[オンライン/online]:生活世界の概念
第二部第6章第1節前半の内容に関する報告と討論。
第3回[オンライン/online]:理解社会学の解釈学的観念論について
テーマに関する報告と討論。
第4回[オンライン/online]:社会文化的生活世界であり、自己制御的システムでもある部族社会
テーマに関する報告と討論。
第5回[オンライン/online]:システムと生活世界との分断
テーマに関する報告と討論。
第6回 [オンライン/online]:物象化テーゼの再定式化と了解形式
テーマに関する報告と討論。
第7回[オンライン/online]:ウェーバーの官僚制化テーゼ、資本主義成立論
テーマに関する報告と討論。
第8回[オンライン/online]:ウェーバーの同時代診断の再検討と生活世界の植民地化テーゼ
テーマに関する報告と討論。
第9回[オンライン/online]:マルクス価値論と物象化論
テーマに関する報告と討論。
第10回[オンライン/online]:システムと生活世界との交換関係モデル
テーマに関する報告と討論。
第11回[オンライン/online]:介入国家における法制化問題
テーマに関する報告と討論。
第12回[オンライン/online]:初期批判理論のテーマ群について
テーマに関する報告と討論。
第13回[オンライン/online]:コミュニケーション的行為の理論との結節点
テーマに関する報告と討論。
第14回[オンライン/online]:合理性の理論と歴史的文脈の問題
テーマに関する報告と討論。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業支援システムの掲示板に、毎回の授業についての書き込みをする必要があります。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
ハーバーマス著『コミュニケイション的行為の理論 下』未来社、1987年。(ただし、有名な誤訳箇所も含まれているので、適宜、ドイツ語版や英語版などを参照するといいかもしれません。)
参考書References
岡野内 正『グローバル・ベーシック・インカム構想の射程――批判開発学/SDGsとの対話』法律文化社、2021年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の授業参加と、毎回の授業についての書き込みの4つの論点について、25点ずつ合計100点で採点します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
掲示板を用いて、公開で議論を進めるやり方が役に立ったという意見に基づいて、引き続き進めます。
担当教員の専門分野等
<専門領域>社会理論、国際政治経済学
<研究テーマ>グローバル・ベーシック・インカム研究
<主要研究業績>岡野内正『グローバル・ベーシック・インカム構想の射程』(法律文化社、2021年)、岡野内他著訳『グローバル・ベーシック・インカム入門』(明石書店、2016年)など。