理工学部Faculty of Science and Engineering
SSS100XF（社会・安全システム科学 / Social/Safety system science 100）ゲーム理論Game Theory
白川 慧一Keiichi SHIRAKAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学部Faculty of Science and Engineering |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | H6789 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 月1/Mon.1 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜理工学部＞Category |
経営システム工学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
【授業の概要（Course outline）】
This course aims to learn fundamental concepts of game theory and existing theories on making institution effective to solve collective action dilemmas, and acquire the way to analyze and create a solution to social problems.
【到達目標（Learning Objectives）】
At the end of the course, students are expected to acquire fundamental concepts of game theory, collective action dilemmas and solutions, and their application to social system.
【授業時間外の学習（Learning activities outside of classroom）】
Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
【成績評価の方法と基準（Grading Criteria /Policy）】
Your overall grade in the class will be decided based on the following:
- Term-end reports: 60%
- Short reports on each class meeting: 40%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
現実の様々な社会問題の解決においては、多主体の多様な利害関係がある中で、いかにして個人の意思に基づく行為を制限する公共的意思決定を実現できるかが鍵となります。このとき実現し得る制度には、個々人の個別行為の権利を前提とした自発的な契約と、国家権力に基づく強制を両極として、権利の共有と慣習による共同管理など、様々な権利設定の形態が存在します。そうした制度になぜ正当性が認められるべきか、あるいはそうした制度がなぜ有効に機能するかに関しては、現実の問題に即した形で様々な議論がなされています。
本講義では、社会制度設計の基礎理論として、ゲーム理論の基礎的な概念を学ぶとともに、社会制度設計の問題をめぐる既存理論への理解を深めることを通じて、現実の社会問題の解決に向けて自ら問題を理解し分析、提案できる学習方法を身に着けることを目指します。
到達目標Goal
1.社会システムをゲーム理論により分析するための基礎的素養の習得
2.集合行為ジレンマとジレンマ解決に関する既存理論の理解
3.自ら設定した現実の社会問題への理解と解決策の提案のために、既存理論を読み解き、自力で理解を深める実践を通じての学習方法の習得
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
前半の講義では、非協力ゲーム理論の基礎となる概念（ナッシュ均衡、パレート最適性、完全部分均衡、逆選択、モラルハザード、繰り返しゲーム）を学びます。
後半の講義では、主に政治学分野における、ゲーム理論の応用を通じた制度への理解、とりわけ社会的ジレンマ状況下において利己的な個人が協力行動に転じるような制度の成立条件をめぐる議論を通じて、個人の意思に基づく行為を制限する制度の有効性、正当性をめぐる既存理論を学びます。
授業では、毎回課題を出します。毎回の講義で、前回の講義内容のまとめと、前回課題に対する講評を行います。課題は、各回の授業内容の範囲内から出題します。また、最後に期末レポート課題を出します。課題等の提出・フィードバックは、「学習支援システム」を通じて行う予定です。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：導入：社会工学の目的
（なぜ社会制度設計にゲーム理論が有益なのか）
第2回[対面/face to face]：ゲーム理論とは何か
（岡田章著『ゲーム理論・入門（新版）』2014年 1～3章）
第3回[対面/face to face]：ナッシュ均衡と個人合理性
（同上 4章）
第4回[対面/face to face]：囚人のジレンマとパレート最適性
（同上 5章）
第5回[対面/face to face]：純粋戦略と混合戦略
（同上 4章）
第6回[対面/face to face]：完全部分均衡
（同上 6章）
第7回[対面/face to face]：逆選択とシグナリング
（同上 8章）
第8回[対面/face to face]：モラルハザード
（同上 8章）
第9回[対面/face to face]：社会的ジレンマ
（同上 5章）
第10回[対面/face to face]：繰り返しゲームと協力の可能性
（同上 7章、M.テイラー著『協力の可能性』1987年 第3章）
第11回[対面/face to face]：N人囚人のジレンマゲームと協力の可能性
（同上 7章、M.テイラー著『協力の可能性』1987年 第4章）
第12回[対面/face to face]：自己組織的な制度による社会的ジレンマの克服
（E.Ostrom著『Governing the Commons』1990年 1～2章）
第13回[対面/face to face]：協力行動の進化
（同上 11章、R.アクセルロッド著『つきあい方の科学』1984年 2章）
第14回[対面/face to face]：社会関係資本と制度
（R.パットナム著『哲学する民主主義』1994年 6章）
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】
毎回の課題に備え、授業計画にて指定されたテキストの範囲を事前に予習する。
期末レポートに備え、毎回の授業ごとに課題、テキストを復習するとともに、理解をさらに深めるために、授業中に紹介される参考書に取り組む。
テキスト（教科書）Textbooks
必要に応じて授業中に紹介するほか、レジュメを配布します。
岡田章著『ゲーム理論・入門（新版）』2014年は基本書なので、他にゲーム理論の参考書を持っていなければ購入するとよいでしょう。
参考書References
1.岡田章著『ゲーム理論・入門（新版）』2014年
2 M.テイラー著『協力の可能性』1990年
3 R.アクセルロッド著『つきあい方の科学』1984年
4 E.Ostrom著『Governing the Commons』1990年
5 R.パットナム著『哲学する民主主義』1994年
その他必要に応じて、授業で紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の講義での課題（40%）と、期末レポート（60%）により評価します。
ゲーム理論の基礎的素養の習得と集合行為ジレンマに関する既存理論の理解の程度は、毎回の講義での課題により評価します。
現実問題の分析と当該問題における既存理論の学習方法の習得の程度は、期末レポート課題により評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
基礎理論への理解が深まるよう、現実の例になぞらえながら講義を進めていきます。