市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
HIS200LA(史学 / History 200)東洋史LⅡAsian History LII
中国古代の国家構造
岡安 勇Isamu OKAYASU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | Q1422 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火1/Tue.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 法文営国環キ1~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
【Course Outline】This course is designed to lecture on the National structure in ancient China through the precedence between Soverign and Subject, Guest and Host.
【Learning Objectives】By the end of the course,students should be able to understand the Dynasty Change in ancient China.
【Learning activities outside of classroom】Before/after each class meeting,students will be expected to spend four hours to understand the course content.
【Grading Criteria】Your overall grade in the class will be decided based on the following.
Term-end examination:70%,Short reports:30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
春学期では、王朝の「賓・客」(旧王朝の子孫)の存在とその待遇問題に注目して中国古代の国家構造の解明を行ったが、秋学期ではこれとは反対に禅譲されて新王朝を樹立した者の、旧王朝末期における君臣関係というこれまであまり扱われることのなかった例外的措置について取り上げ、中国古代の新旧両王朝一体となった国家構造を明らかにしてみたい。
そこで本授業では中国古代の国家構造を席次という序列関係を手掛かりにして解明を試みる。
なお、この解明には君臣間、賓主間という性質の異なる席次の序列関係も重要な手掛かりとなるが、人口に膾炙した『史記』の有名な「鴻門の会」はその代表例として取り上げることになるので、親しみやすいと思われる。対象学生は春学期と同じ。
到達目標Goal
中国古代に行われていた席次(席に座る順序)を用いるというこれまで考えられなかった視点から王朝交替のメカニズムを解明する糸口を見いだすことが出来る。
一般にもよく知られている鴻門の会での項羽と劉邦の席がどのようにして決まったのか興味のある問題であるが、この点についてはビデオを用いることによって、視覚的に理解ができる。
中国古代の席次が理解できれば、皇帝が西面することがいかに異例のことだったのかが分かり、するとこれまで考えても見なかった王朝交替のメカニズムが判明することにもつながる。
なお、秋学期でも春学期と同じように、授業では現代に溶け込んでいる中国古代の故事なども取り上げるので、これまでとは違う知識が得られる。また、授業で漢文を読むことになるが、初心者でも次第に漢語への理解や漢文の読み方が上達すると考えられる。
試験では授業で扱った漢文史料を引用して自分自身で中国古代の王朝交替のメカニズムをこれまでにない視点から説明することが出来るようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義で講読する史料や参考資料はプロジェクターを使用してスクリーンに映しだして説明を加えるので、黒板に書くチョークの文字よりも見やすいと思われる。また、黒板に書く作業が省略される分時間の短縮に繋がり、教師と学生が常に対面できるという利点もある。
講義形式(漢文初心者にも理解できるように説明し、丁寧な解説を加える)で行う。授業計画にも示してあるが、講義では、中国古代史上における興味ある話題について参考資料などを示して紹介するつもりである。
なお、授業の概要、重要事項などを確認するリアクションペーパーの提出を義務づけているが、その中で提出された質問のうち共有化すべきものについては、次回の授業で回答する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:授業内容:秋学期授業のガイダンスと中国古代の国家構造について
授業内容ガイダンスと君臣間の席次についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第2回[対面/face to face]:君臣間の席次
君臣間の席次についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第3回[対面/face to face]:階層化する君臣間の席次
階層化する君臣間の席次についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第4回[対面/face to face]:賓主間の席次
賓主間の席次のうち基本的なものについてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第5回[対面/face to face]:君臣間の席次と賓主間の席次の相違点
君臣間の席次と賓主間の席次の相違点の確認と理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第6回[対面/face to face]:賓主間から君臣間の席次への移行
賓主間から君臣間への席次の移行の意味についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第7回[対面/face to face]:複雑な賓主間の席次
複雑な賓主間の席次についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第8回[対面/face to face]:複雑な賓主間の席次の上下関係
複雑な賓主間の席次の上下関係についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第9回[対面/face to face]:私的場面で賓主間の席次に着く皇帝
私的場面で賓主間の席次に着く皇帝の存在についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第10回[対面/face to face]:公的場面で賓主間の席次に着く皇帝
公的場面で賓主間の席次に着く皇帝の存在についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第11回[対面/face to face]:臣下に対して賓主間の席次に着く皇帝
臣下に対して賓主間の席次に着く皇帝の意味についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第12回[対面/face to face]:賓客の席を与えられた臣下の変化
臣下が賓客の席に着くことにより皇帝との関係が主客関係に変化していくこととその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第13回[対面/face to face]:席次から見た王朝交替
まとめ
賓主間の席次に着く皇帝の意味から王朝交替のメカニズムを明らかにすることとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
秋学期講義のまとめおよび結論
第14回[対面/face to face]:試験・まとめと解説
試験についての説明を行った後、試験実施 まとめと解説
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。参考図書などについてはテキストに記載してあるが、それ以外のものについては、授業中に紹介するので、それらの参考図書を授業前後に読み、取り扱うテーマとその歴史的背景を理解すること。
なお、中国に関する展覧会などにも積極的に出掛けて、中国への関心と理解を高めることに心がけてもらうとよい。
テキスト(教科書)Textbooks
岡安勇『中国古代の国家構造』Hoppii(学習支援システム)内の教材からダウンロードすること。
参考資料:Hoppii(学習支援システム)内の教材からダウンロードすること。必要に応じてプリントを配布する。
参考書References
参考図書などについてはテキストに紹介してある。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験:70%
平常点:30%(毎時間、授業の理解度確認のためのリアクションペーパー提出)
合計:100%
成績は毎時間に提出するリアクションペーパーによる平常点と期末試験で評価する。リアクションペーパーを一定枚数以上提出した者が成績の評価対象となる。期末試験では講義で使用するテキストやプリントとその説明のためにとったノートがなければ解答できないと思われる。すなわち出席を重視するゆえんである。なお、試験問題は授業の個々の内容から出題する。
上記の予定が2022年度秋学期に実行できず、秋学期がオンラインでの開講となる場合には、成績評価の方法と基準も変更する。具体的な方法と基準は授業開始日に学習支援システムで提示する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
今後も知的好奇心を刺激する授業を展開するよう心がける。また、専門的な分野を理解できるように、これからも工夫を加えていきたい。
その他の重要事項Others
春学期の「二王の後」という視点、秋学期の「中国古代の席次」という視点の両面から中国古代の国家構造というテーマを解明していくので、両者の視点によってより明確にテーマを理解できると思われる。そのため、履修者には通年での履修を勧める。