経営学研究科Graduate School of Business Administration
ECN500F1-0140(経済学 / Economics 500)日本経済特論ⅡStudy in Japanese EconomyⅡ
平田 英明Hideaki HIRATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X7046 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 修士課程(昼間)授業科目 |
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Outline (in English)
This course provides an introduction to current economic issues of Japan and to basic macroeconomic principles and methods with a bunch of examples. I try to help you understand why they can be so very powerful. By January, you should be able to use the analysis taught in the course to form your own opinions about Japan's macroeconomic problems.
The standard preparation and review time for this class is 2 hours each.
Evaluation will be based on three report assignments.
Mid-term report assignment (2 times) 30% x 2
Final report (term paper) assignment (1 time) 40%.
Additional points may be given for reports on special lecture(s). In addition, undergraduate students who attend lectures at the same time will be evaluated by examinations, so please do not be confused.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
世界的に有名な投資家のジム・ロジャースはインタビューで「長期的には(日本経済について)かなり悲観的だ。」「もし私がいま10歳の日本人ならば……この国を去ることを選ぶ」「いま10歳の日本人は、これからの人生で大惨事に見舞われるだろう」という衝撃的な発言しています。その一方で、毎年初に注目されるユーラシア・グループによる「世界10大リスク」の最新版では、日本経済に関する「リスク」は全く指摘されていません。日本経済は「(良い意味で)ヤバイ」のでしょうか、それとも「(悪い意味で)ヤバイ」のでしょうか。
海外との取引の拡大している中で日本の経済は影響をどのように受け、どのような影響を与えるのでしょうか。Covid-19の経済への影響は?トランプ政権下の諸政策の影響は?そして、これらの影響をどう分析すればいいのでしょうか。
皆さんは経営学部に所属していますから、将来、企業人として活躍されることを展望されていると思います。それならば、企業を取り巻く環境、つまり日本と世界の経済のポイントを押さえておく必要があることは自明だとご存じのはずです。あのアップルやユニクロであっても、経済情勢に経営は大きく影響されます。そして、上述のように、あいにく経済の見通しに関する見立てには"the answer(s)"があるわけではありません。ですから、自社の置かれた立場を踏まえて、自ら分析する能力が必要です。
この授業はなぜ様々な主張があり得るのか、その背後にある考え方を理解し、自らの力で日本の経済、世界の経済を俯瞰できる素養を身につけることを目的とします。
到達目標Goal
究極的には「企業経営者や企画戦略を練るような企業の中枢の人々が、経営的な視点から経済の何をみる(べきな)のか、どう見る(べきな)のか」について多角的に学生が理解できるようになることが目標です。大企業のトップのインタビュー等をみると、皆さんも彼らの日本経済の現況に関する理解度が極めて高いことがわかると思います。それは、自社の経営が日本経済ならびに世界経済の状況次第で大きく影響されるからに他なりません。
ただ、皆さんがそのような立場になるまでにはかなりの時間を要するでしょう。その意味では、目先の目標として「学生が経営学の各分野と日本経済の関わり方を理解できるようになる」ことも意識します。そもそも経営学は経済学から発展した学問分野であり、経営学の各分野は、全て何らかの形で日本経済と関わっています。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業の履修者は大変多いため、今年度は全てオンデマンドで実施の予定です(パワーポイントのスライドに書き込みをしながら、説明を加える方式。適宜、黒板書き込みもあり)。そして、スライドや資料を使った講義形式を軸とします。授業の告知や資料等は、原則として全て「学習支援システム」を使って発信します。また、質問やコメントに関するフィードバックも「学習支援システム」を通じて行います。
例年、授業内で数回講演してもらっています(過去の登壇者の例:国会議員、政府・日銀の要人、実務家、学者など)。皆さんの意見も踏まえ今年度も実施予定です。
なお、授業内容については順番の入れ替え&追加等の可能性があります。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:日本経済のボトルネック1:デフレ問題1
物価変動のマクロ経済への影響を学びます
2[オンライン/online]:日本経済のボトルネック1:デフレ問題2
物価変動の原因と政策的な対応を学びます
3[オンライン/online]:日本経済のボトルネック1:デフレ問題3
潜在成長率とGDPギャップの関係を学び、物価との関係を理解します
4[オンライン/online]:日本経済のボトルネック1:デフレ問題4
平時と非平時の経済政策について学び、共通点と違いを学びます
5[オンライン/online]:日本経済のボトルネック2:講演1
有識者を招き、日本経済のボトルネックに関する議論を行います
6[オンライン/online]:日本経済のボトルネック3:講演2
有識者を招き、日本経済のボトルネックに関する議論を行います
7[オンライン/online]:日本経済のボトルネック4:社会保障1
社会保障の基本的な仕組みを学びます
8[オンライン/online]:日本経済のボトルネック4:社会保障2
社会保障と少子高齢化社会の関係を理解し、課題を明らかにします
9[オンライン/online]:日本経済のボトルネック5:少子化問題1
少子化問題とそれに付随する経済問題の整理を行います
10[オンライン/online]:日本経済のボトルネック5:少子化問題2
少子化問題の解決策について、解決がそもそも必要なのかを含め、多角的に議論します
11[オンライン/online]:日本経済のボトルネック6:女性の社会進出
女性の労働供給を含めた社会進出について学びます
12[オンライン/online]:経済予測と経済政策
経済予測の基本的な方法とその使われ方を学びます
13[オンライン/online]:経済データと経済政策
統計不正問題を含め、経済・ビジネス分析に用いられるデータの特徴を学びます
14[オンライン/online]:秋学期の復習
秋学期の学習内容を振り返ります
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業内で配布するスライドや資料は、全て授業支援システム上に掲載予定です。予習を前提とはしません。代わりに学生の皆さんは復習に重点を置いてください。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
浅子・飯塚・篠塚『入門・日本経済』(有斐閣、2020、第6版)を必ず購入してください。旧版ではなく昨年に発売されたばかりの最新版を購入してください。
参考書References
新聞やレポート等を参考資料として紹介(授業支援システムに掲載)。
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポート課題によって評価を行います
中間レポート課題(2回) 30%×2
期末レポート課題(1回) 40%
更に講演に関するレポート等については加点をする場合があります。なお、同時聴講する学部生は試験方式で評価を行うので、そちらと混同しないようにしてください。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学部生も聴講するクラスのため、授業内では学部生向けの試験方法を説明することがありますが、院生はレポート形式の試験を望むことが多いため、学部生試験とは異なり、レポート形式の試験としました。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
スタンダードなオンライン授業に必要な設備を用意してください(PC、マイク、カメラ等)。
その他の重要事項Others
担当教員は、日本銀行における金融政策業務の経験を有します。また、国際通貨基金や世界銀行におけるコンサルタント業務の経験も有します。こういった実務的な経験を踏まえ、生きた経済事象の説明を心がけたいです。
関連科目
Ⅰ、Ⅱを連続履修することを薦めます。マクロ経済学Ⅰ/Ⅱ、ミクロ経済学入門Ⅰ/Ⅱ等が関連科目ではありますが、事前履修は必須ではありません。