理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
LIN500Y1（言語学 / Linguistics 500）サステイナビリティ研究入門ＢSustainability B
今村 隆史Takashi IMAMURA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | YB530 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 応用化学専攻 |
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Outline (in English)
The purpose of this course is to help students understand the concepts of the Sustainable Development Goals (SDGs), especially from the viewpoint of the solutions of environmental issues. The course deals with the protection of the ozone layer as an example how we have been tackling this global environmental problem. Global warming/climate change issue is also briefly introduced, and we will consider how effective it is to apply the ideas for ozone layer protection and what problems it has.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
持続可能な社会の構築には科学的根拠に基づいた「行動」が必須であり、2015年9月に国連で、貧困や飢餓の撲滅から目標達成のためのパートナーシップに至る17の目標からなる持続可能な開発目標（SDGs）が採択され、様々な取り組みが行われつつある。行動を促し広げていくためには、その取り組み目標と工程が合理的な科学的根拠に支えられたものであり、更に新たな知見に基づいて取り組みの修正される姿となっていることが望まれる。これらのことを踏まえ、本授業では、理工学・生命環境科学の専門知識をもとに、環境問題の視点からSDGsを考えていく。具体的な事例としてオゾン層破壊／オゾン層保護を題材に取り上げる。授業では、環境問題の予防や改善に向けた試み・取り組みがどの様な科学的知見に基づいて行われてきたのか、取り組みを進める上でどの様な点が問題となったのか、技術的イノベーションの必要性と技術導入を図る上での問題とは何かなどについて解説する。次に、同様の概念やアプローチを他の環境問題（気候変動の問題など）に応用する際の一般性と問題点などについて議論を行う。これらを通して、今後の持続可能な社会の構築を目指す上での、行動や社会協働の根拠と実施状況の把握や効果の検証のために環境科学が果たすべき役割について議論できる能力を身につける。
到達目標Goal
地球環境問題（オゾン層破壊や気候変動など）に関連する物理・化学プロセスを理解する上で必要となる基礎的な知識を習得する。学んだ基礎的な知識を土台にして、オゾン層保護の取り組みがどの様な科学的根拠のもとに行われたか、オゾン層保護対策の有効性はどの様に監視・検証されてきたのか、数値モデルはどの様な役割を果たしてきたかなどについて理解する。更に、学んだ考え方が、他の環境問題に対する対策立案や技術開発に応用可能であるか、対策などの取り組みを推進する上での問題点は何か、について議論できる能力を身につける。
At the end of the course, participants are expected to understand how important systematic monitoring, process studies, model prediction, evaluation of environmental effects, and technological developments are to solve the environmental issues.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
1）講義資料の配布（プロジェクターの併用）と板書による説明
2）授業で解説した内容について議論を求めることがある
3）授業中に出す課題についてのレポートの提出を求める
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：序論
持続可能な社会や持続可能な開発目標（SDGs）の概念、フロン類（クロロフロロカーボン類：CFCs）の化学的特性
2[対面/face to face]：大気科学のための物理・化学の基礎（１）
大気の組成、大気中濃度の時間変化・空間分布、大気滞留時間（大気寿命）、大気圧
3[オンライン/online]：大気科学のための物理・化学の基礎（２）
大気の運動、大気中での物質の拡散と輸送の基礎
4[対面/face to face]：成層圏化学の基礎
成層圏オゾンの分布、オゾンの生成と分解に関わる化学プロセス
5[オンライン/online]：オゾン層破壊のメカニズム
オゾン層破壊のメカニズム－大気中の連鎖反応－
6[対面/face to face]：放射と気温
温室効果、温室効果ガス、気温分布
7[対面/face to face]：大気中のフロン量の監視
大気中のフロンの時間・空間分布の観測、フロンの観測結果を利用したフロンの放出量推定
8[オンライン/online]：オゾン層の監視
成層圏オゾンや紫外線の監視方法、環境監視の重要性、監視結果の例
9[オンライン/online]：オゾンホール
オゾンホールの発生メカニズム、オゾンホールの長期変化、南極・北極オゾン層の違い
10[未定/undecided]：温室効果ガスの監視
温室効果ガスの時間・空間分布の観測、地球規模での物質循環
11[オンライン/online]：フロンの規制とオゾン層破壊の影響
オゾン破壊係数、フロン規制の強化（代替フロン、臭化メチル）の根拠、オゾン層と紫外線、紫外線影響
12[対面/face to face]：温暖化とその影響、数値モデル（１）
地球温暖化ポテンシャル、気候変化の影響、大気数値モデルの基礎
13[オンライン/online]：数値モデル（２）－将来変化の推定
成層圏オゾン層の長期変化の数値シミュレーション、フロン対策の効果の推定
14[対面/face to face]：オゾン層破壊と温暖化
オゾン層破壊と温暖化の相互関係、オゾン層保護対策と気候変動対策の関係、持続可能な社会の実現に向けての環境化学の役割について（意見交換）
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各講義で出される課題をレポートとして提出することが求められます（1時間程度で出来るレベルです）。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は使用しない。
参考書References
1）「大気化学入門」D. J. Jacob（著）、近藤豊（訳）、東京大学出版会
2）「成層圏オゾン」島崎達夫（著）、東京大学出版会
3）「地球温暖化の事典」国立環境研究所地球環境研究センター編著、丸善出版
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業中の議論、レポートをもとに評価（目安として、40％：60％）
Grading will be decided based on the contribution to the class (40%) and the submitted papers (60%).
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
馴染みのない分野に関連する内容も含まれていると思いますので、理解が難しいと思われる部分はその都度補足説明を行います。また、理解の状況に合わせて講義のペースを調整したい。