文学部Faculty of Letters

「現地研究」は、他の学科にはない地理学科特有の科目です。いわゆる「野外調査(フィールドワーク)実習」を、法政大学の地理学科ではこう呼んでいます。
地理学は、「地域」と密接に関係した学問です。地理学の研究に当たっては、ふだん教室で学んだことがらを、直接、「地域」の現地（＝現場）におもむいて確認・検証することが必要です。また現地で種々の手法を用いてデータを収集することも大切ですし、そうした過程で現地ならではの新しい発見も得られることになります。さらに、4年生になると、必修科目としての卒業論文の作成が課されますが、卒業論文の執筆に際しては、一般に現地調査を必要とする場合が多くあります。そのための調査技術の訓練をおこない、各自が主体的に現地調査ができるようになることが、この科目の目標です。

教室で学んだことがらを「地域」の現地（＝現場）で確認・検証し、さらにはデータを収集する方法を併せて学ぶ。

ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連

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各専任教員が、それぞれ年1～2回、いろいろな地域において「現地研究」を実施します。テーマとしては、自然地理学的な「現地研究」では地形調査、土壌調査、植生調査、気候調査、水文調査等が、人文地理学的な「現地研究」では農牧業、水産業、あるいは工業、交通などの経済活動、村落、都市などの社会生活、地域文化などについての調査が主となります。それらのテーマにしたがって、観察・観測・測定、聞き取り調査や質問票調査などが実施されます。したがって、休日以外に実施されることが多くあります（欠席せざるをえなかった授業の担当教員宛に、地理学科では、「現地研究参加証明書」を発行していますが、その取り扱いは各担当教員に任されています）。
　各「現地研究」の実施案内と参加者募集の要領は、その都度掲示を通じて学生諸君にはお知らせしますので、掲示板確認を怠らないようにした上で、掲示の指示通りに参加手続きをとってください。卒業論文作成に生かすためにも、なるべく早い学年のうちに、「現地研究」を履修することを勧めます。現地研究は必修科目です。従って単位不足で卒業できないという事態にならないようにして下さい。
　各「現地研究」の前には、事前に「説明会」が必ず実施されます。「説明会」では、参加希望者と教員相互で、フィールドワークの企画を行います。それは、準備し、仮説を立て、詳細な地域設定、調査の実施、まとめに至るという過程を確認、実行するためのものです。フィールドワークの実施のためには、事前に文献、地図・地形図、史資料の収集整理が必要ですが、それについては教員が概略を説明し、参加者は企画に基づいてさらに詳細な文献・地図・史資料を収集整理していきます。参加者はそれらを読みこなした上で、調査項目の検討を行います。得たそれら資料を予め地図化しておくことも必要です。実施日程やおおよその実施地域は教員が決定する場合が多いですが、それから先の詳細は参加者が主体的に企画に参加、実行していくことになります。したがって参加者募集は現地研究実施の数ヶ月前に行い、参加者が主体的に企画それ自体から積極的に参加できるように、「説明会」も複数回実施される場合が出てきます。説明会に出席しなければ、「現地研究」への参加は当然、認められません。　　
　それらの上に「現地研究」本番、つまりフィールドワークの実施に臨むことになります。具体的には、それぞれの企画に従って観察・測定・面接等を行います。しかし、いくら参加者の主体性が重視されるとはいっても、機器を使った測定、観測等においては、教員が適切な機器使用方法を一から指導していかなければならないこともあり得ます。
　「現地研究」終了後には、フィールドワークのまとめとして、指示に従ってレポートを作成、提出します。そのためには事前に収集整理した文献・地図・史資料等を使って、その上にフィールドワークで得た結果を図表化・分析・仮説検証することが必要になります。当然、報告会などに出席する必要があります。これらをすべてクリアして初めて、単位の認定が受けられることになります。この報告会などで、フィードバックが行われる予定です。

あり / Yes

あり / Yes

授業形態/methods of teaching：対面/face to face

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回[オンライン/online]：参加者の募集

募集通知は掲示を通じて行なう。これを見て、各自が参加を申し込む。宿泊施設や交通手段の関係などから定員が設けられるのが通常であるから、確実に参加するためには日ごろから掲示板によく注意していることが大切である。

第2回[対面/face to face]：事前説明会

各「現地研究」のおおまかな内容、実施時期、注意点などについて説明し、同時に「現地研究」実施のための企画を行う。これに欠席すると、当該「現地研究」への参加は認められない。

第3回[対面/face to face]：現地研究本番

集合（現地集合となることが多い）から解散まで、各教員の指導のもとに観測・観察、計測、聞き取り調査などを行ない、それらの結果を現地でとりまとめて議論する。

第4回[対面/face to face]：レポート作成・報告会

帰学後、現地研究の成果についてのレポートを作成し提出する。その上で報告会も実施する。
以上のような過程をすべて経たうえで、単位認定がなされることになる。

上記の授業の概要と方法を参照して下さい。通常の授業では予習、復習時間、各2時間を標準としますが、この現地研究においては、上記のように準備、本番、リポート作成・報告会等をそれぞれ行っていきますので、通常授業の予習復習各2時間ではなく、各現地研究ごとに、各段階でその数倍の時間を費やすことが求められます。

各「現地研究」ごとに指示します。

各「現地研究」ごとに指示します。

参加申し込み、説明会への参加、「現地研究」本番への参加、事後のレポート提出および報告会等への参加が、それぞれの現地研究の単位認定の必須条件であり、それらを総合して成績評価します。また、「現地研究」の単位は、4年次にまとめて認定されます。履修登録は4年次に必ず行って下さい。2～4年次の間に合計2回以上、履修して、総合した成績が合格基準に達していることを条件として、必修2単位が認定されます。各自の認定された参加回数は1年に2回、地理学科掲示板に掲示されますので、各自必ず確認して下さい。

特になし。

各現地研究ごとに指示します。

現地研究は、2年生以上が参加可能です。各現地研究ごとに参加条件等が異なる場合もありますので、掲示に注意して下さい。参加申し込みは、BT12階の地理学科事務室で各学期、受け付けます。参加申し込みは、必ず本人が行って下さい。現地研究への参加は、各学期、1回を原則とします。申込時に「参加予約金」を徴収する場合があります。なお、参加費用は全て自己負担です。