文学部Faculty of Letters
PHL400BB（哲学 / Philosophy 400）哲学演習（３）Seminar on Philosophy (3)
菅沢 龍文Tatsubumi SUGASAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | A2232 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 年間授業/Yearly |
| 曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 3～4 |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリーCategory | 哲学科 |
| 他学科公開科目 | |
| クラスGroup | |
| 昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
We read Kant's Religion within the boundaries of mere reason: Part One "Of the radical evil in human nature". We know the concepts of evils like "evil men's chance" of Shinran, "banality of evil" of Arend, which are normally unnoticed. With Kant we find out the evil covered deep in our mind and think about the conversion from the evil to the good.
[Learning Objectives]
(1) To understand and think of Kant's concept "radical evil" deeply.
(2) To get the power to write logical and clear texts for reports and graduation theses.
(3) To get the power to communicate with others for the exchange of opinions.
[Learning activities outside of classroom]
The preparation (2 hours): The presenters prepare for the presentation and the others read the text and the paper for the presentation.
The brush-up (2 hours): (1) To try to write for the stated tasks on "Hoppii". (2) To review the lesson and accordingly to reread the text and the references.
[Grading Criteria /Policy]
The grades are given in terms of 1. the ability to understand and think of the text, 2. the ability to write logical and clear texts, 3. the ability to communicate with others for the exchange of opinions. In this regard the following two aspects are respected. (1) 70%: The score of the essays or reports, the attendance and the attitudes. (2) 30%: The score of the final essay or report.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
カント『たんなる理性の限界内の宗教』の第一編「人間本性のうちなる根本悪（根元悪）について」を読みます。悪には、親鸞の「悪人正機」の悪、アーレントの「悪の凡庸さ」の悪など、なかなかそれと気付かれない悪があります。カントが説く根本悪もまた、そのような悪です。カントと共に、われわれの心の内に隠れた悪の在処を探り、その悪から善への回心について考えます。
到達目標Goal
(1) カントの「根本悪」概念について深く理解し考えることができる。
(2) 論文・レポートにかかわる論理的で明確な文章を書く力をつける。
(3) グループでの意見交換のコミュニケーション力をつける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
(1) 始めに前回ゼミの作文課題により前回を振り返ります（フィードバック）。
(2) 担当者3名が分担でテキストについてのプレゼンをします。
(3) それぞれのプレゼンについての質疑応答をします。
(4) グループワークで作文課題にかんして意見交換します。
(5) ゼミ後に「学習支援システム」で課題作文を提出します。
(6) 課題作文は作文集（パスワード付PDF）としてゼミ内で共有します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：カント『たんなる理性の限界内の宗教』について
ゼミのイントロダクション
第2回[対面/face to face]：道徳について
テキスト：7-9頁
プレゼンと質疑応答、グループワーク（以下、毎回同様）
第3回[対面/face to face]：道徳から宗教へ
テキスト：10-12頁
第4回[対面/face to face]：神学について
テキスト：13-15頁
第5回[対面/face to face]：哲学的宗教論
テキスト：16-18頁
第6回[対面/face to face]：理性宗教
テキスト：19-21頁
第7回[対面/face to face]：善・悪について
テキスト：22-27頁
第8回[対面/face to face]：善悪無記について
テキスト：28-30頁
第9回[対面/face to face]：シラーや古代道徳哲学者の見解について
テキスト：31-33頁
第10回[対面/face to face]：善への根源的素質
テキスト：34-36頁
第11回[対面/face to face]：悪への性癖
テキスト：37-39頁
第12回[対面/face to face]：道徳・宗教・神学
レポート発表会（１）
第13回[対面/face to face]：善と悪について
レポート発表会（２）
第14回[対面/face to face]：善への素質・悪への性癖
レポート発表会（３）
第15回[対面/face to face]：罪責について
テキスト：40-42頁
第16回[対面/face to face]：根元悪〔根本悪〕
テキスト：43-45頁
第17回[対面/face to face]：悪魔的存在者
テキスト：46-48頁
第18回[対面/face to face]：心情の倒錯〔心胸の倒錯〕
テキスト：49-51頁
第19回[対面/face to face]：悪の起源
テキスト：52-54頁
第20回[対面/face to face]：聖書にみる、人類における悪のはじまり
テキスト：55-57頁
第21回[対面/face to face]：悪から善への復帰
テキスト：58-60頁
第22回[対面/face to face]：心術の革命
テキスト：61-63頁
第23回[対面/face to face]：道徳的心術の覚醒
テキスト：64-66頁
第24回[対面/face to face]：よき生き方の宗教
テキスト：67-69頁
第25回[対面/face to face]：恩寵の作用
テキスト：70-71頁
第26回[対面/face to face]：罪責、根元悪、悪魔的存在者
レポート発表会（１）
第27回[対面/face to face]：悪の起源、悪のはじまり
レポート発表会（２）
第28回[対面/face to face]：悪から善への復帰、心術の革命
レポート発表会（３）
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習（2時間）：プレゼン担当者はプレゼン用レジュメを作成して、ゼミ前日までに学習支援システムにアップする。プレゼン担当でない場合は、ゼミで取り上げるテキストを読み、提出されたプレゼン用レジュメも読んで、内容を把握しておく。
復習・宿題（2時間）：授業後に「学習支援システム」で課題作文を提出する。前回の課題作文集を読み、テキストを読み返し、参考書も読んで理解を深める。
テキスト（教科書）Textbooks
カント『たんなる理性の限界内の宗教』北岡武司訳（岩波書店の『カント全集 10』）を用いる。本書は古書でしか入手できないので、該当個所のコピーを配布する。
参考書References
カント『道徳形而上学の基礎づけ（人倫の形而上学の基礎づけ）』（中山訳他、多数）
中島義道『カントの「悪」論』（講談社学術文庫）
バーンスタイン『根源悪の系譜：カントからアーレントまで』（法政大学出版局）
※その他、適宜ゼミ内で紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
テキストにかんする理解力および思考力、論理的文章表現力、意見交換のコミュニケーション力、といった観点から、次の２方面で評価します。
（１）毎回の課題作文およびプレゼン担当の充実度、ゼミへの参加態度（70％）
（２）期末レポートの完成度（30％）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
（１）ゆっくりとした明晰な話し方を心がける。
（２）ゼミの始めと終わりの時間厳守を心がける。