経済学部Faculty of Economics
ECN300CA(経済学 / Economics 300)特別講義(ユートピア思想入門)特別講義(ユートピア思想入門)
池田 雄一Yuichi IKEDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学部Faculty of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | K6580 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(2015年度以前入学生) | |
カテゴリー(2016年度以降入学生) | |
カテゴリーCategory |
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Outline (in English)
This class deals with themes related to "Utopia".
The word utopia first appears in fiction written by Thomas More. Originally coined by Moa. Nonetheless, this concept has the regulatory functions that would be essential for the establishment of all areas, from nationalism to socialism, classical economics and ecology. In this way, we confirm how the concept of "utopia", which crosses the realms of literary imagination and politics and economics, has been discussed and implemented so far. Then I will discuss what should be the problem with this utopia.
In class, we will read literature on utopia and literary works on the subject of utopia. First, let's start with the examination of the Korean drama "Squid Game".
This concept of utopia not only became the basis of modern trends such as ecology and multiculturalism, but also influenced political movements with fatal problems such as fascism. I will also consider the question of why utopia reverses to dystopia.
Classes consist of lectures by faculty members, group work by participating students, and examination of student reports.
In order to earn credits, quotas such as a mini-report each time, four main reports, and the submission of final assignments are imposed. It's not an easy class. We hope that students who are willing to study will participate.
[Main themes]
・ Utopia and Science Fission
・ Four space-time in four utopia
・ About utopian impulses
・ Utopia, myths, and idealism
・ "Dystopian novel" as a literary genre
・ Death game as a meta parable
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では「ユートピア」に関連するテーマをあつかう。
このユートピアという言葉は、トマス・モアが書いたフィクションにはじめて登場する。もとはモアによる造語である。にもかかわらず、この概念は、ナショナリズムから社会主義、古典派経済学、エコロジーにいたるまで、あらゆる領域が成立するために不可欠であろう統制的な機能をもっている。このように、文学的想像力と政治・経済の領域を横断する「ユートピア」という概念が、これまでどのように論じられ、また実行されてきたのかを確認する。そのうえでこのユートピアの何を問題とすべきかを議論するつもりである。
授業では、ユートピアにかんする文献、ユートピアを主題とした文学作品を読んでいく。まずは韓国のドラマ『イカゲーム』の検討から入る。
このユートピアという概念は、エコロジー、多文化主義といった今日的な潮流の基盤となっただけではなく、ファシズムのように致命的な問題をかかえた政治運動にも影響をあたえている。ユートピアがなぜディストピアに反転するのかという問題もふくめて検討するつもりである。
授業は、教員による講義、参加学生によるグループワーク、学生のレポートの検討によって構成される。
単位取得のためには、毎回のミニレポート、都合4つの本レポート、最終課題の提出といったノルマが課せられる。決して楽な授業ではない。向学心のある学生の参加をつよく望む。
なおリモートでの実施の際に、ビデオ機能を「オン」にできることが参加の条件である。
【主要なテーマ】
・ユートピアとサイエンス・フィション
・四つのユートピアにおける四つの時空間
・ユートピア的衝動について
・ユートピアと神話、イデオロギー
・文学ジャンルとしての「ディストピア小説」
・メタ寓話としてのデスゲーム
到達目標Goal
文学的、物語的な想像力を、政治・経済的な領域における知性に関連づける視点を獲得すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、経済学科・現代ビジネス学科は「DP2」に関連。国際経済学科は「DP2」「DP9」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義とグループワークを組み合わせて行う。おもな手順は以下のとおりである
1)まず事前に指定したテキストを読んだうえで、その概要を説明できるよう、かんたんなスライドを準備しておく
2)授業時に、そのスライドを用いて、グループごとにミニ発表をする
3)グループの代表者を決めて、クラス内で発表してもらう
4)発表をもとにレポートを執筆する。
5)執筆したレポートをグループ内もしくはクラスで検討する
※人数によって手順なを変える場合があります
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[未定/undecided]:ガイダンス
授業のアウトライン・スケジュール、単位取得の条件等の確認など。
第2回[未定/undecided]:講義「ユートピアとは何か」
ユートピアを定義づける。アレゴリー、アイロニーといった、ユートピアに関連する基本的な概念の確認。
第3回[未定/undecided]:第1回目のグループワーク
星新一のショートショートを通じて、ユートピア文学の基本的なパターンを確認する。
第4回[未定/undecided]:第1回目のレポートを検討
グループワークを通じて執筆したレポートを、検討する。自身のレポートをクラスで説明する。
第5回[未定/undecided]:講義「四つのユートピア、四つの時空間」
カール・マンハイム「イデオロギーとユートピア」における、四タイプのユートピアそれぞれにみられる政治思想、ならびに時空間のイメージを検討する。
第6回[未定/undecided]:第2回目のグループワーク
カール・マンハイム「イデオロギーとユートピア」をめぐってのグループワーク。
第7回[未定/undecided]:第2回目のレポートを検討
グループワークを通じて執筆したレポートを、検討する。自身のレポートをクラスで説明する。
第8回[未定/undecided]:質疑応答など
これまでの講義の補足、質問への応答、提出されたレポートとの対話など。
第9回[未定/undecided]:講義「反転するユートピア」
何故にユートピアはつねにディストピアへと反転するのか、という問題にとりくむ。カント『純粋理性批判』で展開されている「アンチノミー」を解説。
第10回[未定/undecided]:第3回目のグループワーク
フィリップ・K・ディックによるSF小説「人間以前」をめぐってのグループワーク。
第11回[未定/undecided]:第3回目のレポートを検討
グループワークを通じて執筆したレポートを、検討する。自身のレポートをクラスで説明する。
第12回[未定/undecided]:講義「いまここにあるユートピア」
持続可能な経済活動、LGBT、子ども食堂といった、現在進行形のユートピアについて検討する。
第13回[未定/undecided]:第4回目のグループワーク
アントニオ・ネグリ/マイケル・ハート『マルチチュード』をめぐってのグループワーク。
第14回[未定/undecided]:第4回目のレポートを検討
グループワークを通じて執筆したレポートを、検討する。自身のレポートをクラスで説明する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
スライドの準備、毎回のミニレポートの執筆、都合4回の本レポートの執筆など。
本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストに関してはガイダンス時に説明する。
アントニオ・ネグリ/マイケル・ハート『マルチチュード〈帝国〉時代の戦争と民主主義』幾島幸子訳、NHK出版、2005年。
カール・マンハイム『イデオロギーとユートピア』高橋徹他訳、中央公論新社、2006年。
参考書References
参考図書についてはガイダンス時に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
【単位取得に必要なノルマ】
・毎回のミニレポート(出さないと欠席あつかい)
・都合4回のレポート提出(1回でも出さないとアウト)
・最終課題の提出(3つのレポートをまとめて、イントロをつけたもの)
【成績評価の判断材料】
・最終課題(100%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
オンラインの授業では、参加学生のモチベーションの格差が拡大するようです。とくにビデオ機能をオンにしているか否かで、授業が充実したものになるかが決まるようです。
ですので、オンラインでの授業の際は、ビデオ機能はオンにして参加してください。何らかの事情でオンにできない方は、まず教員に相談してください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコンなどのIT機器。