法学部Faculty of Law
POL300AC(政治学 / Politics 300)政治学特殊講義Ⅰ(安全保障政策)政治学特殊講義Ⅰ(安全保障政策)
半田 滋Shigeru HANDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | A0485 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
I will examine Japanese security policy. It is the Self Defense Force who uniquely plays Japan defense. U.S. military roles are required by the Japan-US Security Treaty. Without exercising force abroad, the Self Defense Force, which has dedicated itself to exclusive defense, began working overseas after the Cold War. Furthermore, by the security-related law, we are trying to step into the exercise of collective self-defense rights and backward support to other national forces. Since Japan is a country of civilian control , of course, it is decision by politics. We will learn about the way the SDF and the US military are determined by politics based on concrete examples.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本の安全保障政策について考察します。日本防衛を担うのは一義的には自衛隊です。日米安全保障条約により、米軍にもその役割が求められています。海外で武力行使せず、専守防衛に徹してきた自衛隊は冷戦後、海外活動に乗り出しました。さらに安全保障関連法により、集団的自衛権の行使、他国軍への後方支援へと踏み込もうとしています。日本はシビリアンコントロール(文民統制)の国ですから、もちろん政治による決定です。政治が決める自衛隊や米軍のあり方について、具体的な事例をもとに学びます。
到達目標Goal
日本の安全保障政策を理解すること。中国、北朝鮮などの軍事力の現状と狙いを知ることにより、日本を取り巻く安全保障環境について考察を深めます。そのうえで自衛隊に求められる役割が日本防衛だけでなく、国際秩序の構築、人道復興支援などに広がり、そうした活動が結果的に日本や国際社会の平和につながることを理解していきます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」、「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
原則として対面授業とします。仮登録すれば、授業支援システムの「政治学特殊講義Ⅰ(安全保障政策)」にアクセスできます。仮登録後の授業は教科書の『変貌する日本の安全保障』(半田滋著・弓立社)や「学習支援システム」にアップする「お知らせ」「教材」を活用して授業を進めます。授業の初めに前回の授業で提出されたリアクションペーパーなどからいくつか取り上げ、回答します。またメールなどでいただいた疑問についても回答します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス(日本国憲法と自衛隊)
戦争放棄を明記した日本国憲法のもと、政府は自衛隊を合憲としています。自衛隊とはどのような存在なのでしょうか。また国民は自衛隊をどうみているのでしょうか。自衛隊の全体像を勉強します。
第2回[対面/face to face]:日米安全保障体制とは
日米安全保障条約により、米国は日本に基地を置くことが認められています。基地の存在が日本の主権侵害につながる例もあります。米軍駐留の意味について学びます。
第3回[対面/face to face]:沖縄の米軍基地の現状と問題点
国土面積の0.6%に過ぎない沖縄県に米軍専用施設の7割が集中しています。米海兵隊のための辺野古新基地の建設をめぐり、沖縄県は政府と鋭く対立しています。米軍基地の現状と問題点を学びます。
第4回[対面/face to face]:多様化する自衛隊の活動
自衛隊は、日本が他国から侵略されたことがないので防衛出動をゼロ。その一方で災害派遣や福島第一原発の事故には出動し、災害救援隊の色彩が強まっています。自衛隊の国内における実像に迫ります。
第5回[対面/face to face]:国連平和維持活動(PKO)の現実
冷戦後、自衛隊はPKOへの参加を開始しました。すでに14回の派遣実績があります。南スーダンPKOでは「違憲」との批判がある安保法制が適用されました。憲法との整合性と活動の実態をみます。
第6回[対面/face to face]:ソマリア沖の海賊対処/拡大するジブチの自衛隊海外拠点
現在、自衛隊の海外活動はソマリア沖の海賊対処が典型例です。海賊対処のために初めてアフリカのジブチに恒久施設を持った自衛隊の活動とその狙いは何でしょうか。
第7回[対面/face to face]:テロ、イラク特別措置法による海外派遣
米国のアフガニスタン攻撃、イラク戦争に合わせて自衛隊は対米支援を実施しました。初の戦地派遣です。このうち憲法違反の判決を受けた活動もあるのです。何が起きていたのか検証します。
第8回[対面/face to face]:中国の軍事力強化とその狙い
巨大経済圏・安全保障構想「一帯一路」を進める中国。海軍力を強め、外洋進出を図る一方で、米軍の南シナ海進出は阻止する構えです。中国の狙いは何か。日本の安全に影響があるのか学びます。
第9回[対面/face to face]:北朝鮮の核・ミサイル開発の狙いと朝鮮半島情勢
核とミサイル開発を進める北朝鮮。南北首脳会談、米朝首脳会談を経て、朝鮮半島情勢は変化したといえるのでしょうか。北朝鮮の核・ミサイルが日本の安全保障にどのようにかかわるのか学習します。
第10回[対面/face to face]:弾道ミサイル迎撃システムの問題点
自衛隊は米国以外では唯一、米国製のミサイル防衛システムを導入しています。導入を断念したイージス・アショアに代わり、イージス・システム搭載艦2隻の建造が決まりました。問題点を探ります。
第11回[対面/face to face]:首都圏に配備されたオスプレイ
防衛省は千葉県にオスプレイ17機を配備します。米軍と合わせると日本を飛ぶオスプレイは合計53機に。欠陥機と呼ばれるオスプレイ配備の理由とその問題点を探ります。
第12回[対面/face to face]:安全保障関連法による自衛隊の変化・その1
安倍晋三政権は安全保障関連法を成立させ、自衛隊の活動に集団的自衛権行使を含めました。多くの憲法学者から違憲との指摘もある活動の中身をみていきます。
第13回[対面/face to face]:安全保障関連法による自衛隊の変化・その2
前の授業に続き、安全保障関連法による自衛隊の変化を勉強します。中国による台湾の武力統一への警戒を強める米国と日本の敵基地攻撃能力の保有を考えます。
第14回[対面/face to face]:テスト
これまで学んできた自衛隊や米軍の現状、日本を取り巻く安全保障環境などについて幅広く出題します。書籍、資料は持ち込み可とし、スマホ、パソコンは不可とする予定です。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
日本を取り巻く安全保障環境はこの四半世紀の間に大きく変わりました。政府は「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」を改定し、空母保有を打ち出すなど日本の安全保障政策は大きく変化しています。今年12月には「敵基地攻撃能力の保有」が決定される見通しです。一方、中国は台湾を武力で統一するのか、核・ミサイル開発を進めてきた北朝鮮は今後、どうなるのか。新聞、テレビを通じて、日々の動きを追い、日本の安全がどのような形で維持されていくのか注視してください。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
半田滋『変貌する日本の安全保障』(弓立社)=授業やテストに活用します。
参考書References
防衛省『令和3年版防衛白書 日本の防衛』=あくまで参考資料です。
成績評価の方法と基準Grading criteria
テストにより、評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
政治の動きと自衛隊の活動は一体化しているので、「新聞が参考になる」との学生の意見がありました。本授業では、新聞のみならず、テレビ、インターネット情報も積極的に取り入れていきます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料はポータルサイト(Hoppiiの学習支援システム)にアップします。そのために必要な機材(パソコン、スマートフォン、プリンターなど)を準備してください。
その他の重要事項Others
東京新聞記者として防衛省・自衛隊、在日米軍の取材を30年以上、続けてきました。現在も防衛ジャーナリストとして、安全保障に関する論考を書籍や雑誌、インターネット番組(デモクラシータイムス『半田滋の眼』など)で発表しています。現場から見える安全保障の実像をみなさんと共有していきます。