法務研究科Law School
LAW500A2（法学 / law 500）刑事訴訟実務の基礎Introduction to Criminal Procedure Praxis
野嶋 愼一郎、派遣検察官
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | V2121、V2122、V2123、V2124 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2,木3/Thu.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 3 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 必修 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
実務基礎科目群 専門的技能教育 |
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Outline (in English)
In this course, students learn practical act and advocacy technique in criminal procedure from investigation to trial by use of mock case materials. The aim of this course are 1. case analysis power, 2. power of recognition of fact, 3. questioning technology.
In this course the students must think what is the figure which should have the judicial officer. The student must draft the document which a judicial officer (judge, prosecutor, lawyer) makes, in the criminal case.
Evaluation (１evaluations of 1 drafting30%, 2 questions and answers10%, 3 cross examination 30%, 4 regular examinations 30%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
実際の事件記録を基に作成された事件記録教材又はその内容をまとめた資料（以下「事件記録教材等」という。）に基づき，刑事手続の主要な段階，すなわち，勾留請求，終局処分，公判準備，証拠調べ，論告・弁論，判決等の各段階において，法曹三者が行う活動の在り方を検討したレポート及びそれらの局面で作成すべき書面を起案し，さらには交互尋問を実践する。これらの学習を通じて，刑事訴訟実務の実践において法曹に不可欠な事案分析力，事実認定力，手続遂行力，尋問技術等の基礎を学ぶ。
到達目標Goal
事件記録教材等の事案の問題点等を的確に把握した上で，刑事手続の主要な各段階において法曹が行う活動の在り方を検討したレポート作成や当該段階で作成すべき書面の起案により事案分析力，事実認定力，手続遂行力等の基礎を，交互尋問の実践により尋問技術等の基礎を身に付けることを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「ＤＰ１」と「ＤＰ２」と「ＤＰ３」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業では，学生が提出したレポート及び起案を踏まえ，質疑応答形式でその内容を検討していく。交互尋問の実践においては，学生が，証人尋問及び被告人質問における主尋問及び反対尋問を主体的に実践することが主であるが，終了後その内容について教員が質問・コメントし，必要に応じて討論により，よりよい交互尋問の在り方等を検討する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：事件記録の読み方（捜査）
参考事件記録教材を用い，現実の刑事事件記録の構成，編綴順序，各書類の内容等について理解し，事件記録から実際に行われた手続を読み解く。
［準備学習等］
事前の指示に基づき，参考事件記録から分かる，捜査段階において実際に行われた手続の内容に関するレポートを作成・提出する。
第2回[対面/face to face]：事件記録の読み方（公判）
参考事件記録教材を用い，現実の刑事事件記録の構成，編綴順序，各書類の内容等について理解し，事件記録から実際に行われた手続を読み解く。
［準備学習等］
事前の指示に基づき，参考事件記録から分かる，公判段階において実際に行われた手続の内容に関するレポートを作成・提出する。
第3回[対面/face to face]：勾留請求の要否，被疑者段階における弁護活動の在り方の検討
事件記録教材等に基づき，勾留請求の要否及び被疑者段階における弁護活動の在り方について学習する。
［準備学習等］
事前の指示に基づくレポートの作成・提出
第4回[対面/face to face]：終局処分の在り方の検討
事件記録教材等に基づき，検察官の終局処分の在り方について検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく起訴状（又は不起訴裁定書）及び当該終局処分とした理由についてのレポートの作成・提出
第5回[対面/face to face]：公判準備の在り方，保釈の許否等の検討
事件記録教材等に基づき，検察官請求証拠の選別，弁護人の証拠意見の在り方，保釈の許否を検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づくレポートの作成・提出
第6回[対面/face to face]：冒頭陳述内容・公判立証方針策定の検討
事件記録教材等に基づき，冒頭陳述の内容及び検察官・弁護人の公判での立証方針の策定を検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく冒頭陳述要旨及び立証方針検討のレポートの作成・提出
第7回[対面/face to face]：証人尋問・被告人質問の検討
事件記録教材等に基づき，証人尋問・被告人質問をどのように行うかの要点を検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づくレポートの作成・提出
第8回[対面/face to face]：論告・弁論の内容検討
事件記録教材等に基づき，論告要旨・弁論要旨で論ずべき内容について検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく論告及び弁論の要点レポートの作成・提出
第9回[対面/face to face]：判決内容の検討
事件記録教材等に基づき，判決内容を検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく判決の要点レポートの作成・提出
第10回[対面/face to face]：交互尋問の準備
第11回以降に行う，交互尋問の手順の説明，準備及び尋問に当たっての注意点，尋問のポイントは何かを議論する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく尋問事項の検討，異議の検討レポートの作成・提出
第11回[対面/face to face]：交互尋問の実践⑴
交互尋問の実践第１回
各自，法曹三者のいずれかの役割を担当して，主尋問，反対尋問，補充尋問と異議の裁定等実践する（以下「「交互尋問の実践」という。）。証人尋問（検察官請求）を主として行う。
第12回[対面/face to face]：交互尋問の実践⑵
交互尋問の実践第２回
第１回に引き続き，証人尋問（検察官又は弁護人請求）を主に交互尋問の実践を行う。
第13回[対面/face to face]：交互尋問の実践⑶
交互尋問の実践第３回
被告人質問を主に交互尋問の実践を行う。
第14回[対面/face to face]：交互尋問に基づく判決内容の検討
交互尋問の結果に基づき，判決内容を検討する。
［準備学習等］
事前の指示に基づく判決の要点レポートの作成・提出
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
事前に配付する事件記録教材等をよく読み，指示されたレポート及び起案を作成・提出すること
検討する課題に応じて，刑法及び刑事訴訟法の知識の復習を必要に応じて行うこと
本授業の準備学習・復習時間はそれぞれ３時間・１時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
事件記録教材等（学生全員にコピーを配付）
参考書References
法曹会『刑事第一審公判手続の概要－参考記録に基づいて－』（平成２１年版）
法曹会『刑事判決書起案の手引』（平成１９年版）
法曹会『検察講義案』（平成２７年版）
日弁連『刑事弁護実務』（平成２９年版）
成績評価の方法と基準Grading criteria
起案・レポート 30％
授業中の質疑応答 10％
交互尋問 30％
定期試験 30％
※本授業は，事件記録教材等に基づく起案・レポートの作成及び交互尋問の実践という刑事訴訟実務に直結した授業期間中における学習内容が主要なものとして位置付けられるため，刑事法及び刑事訴訟実務の知識を問う定期試験の比率を相対的に低くし，30％としたものである。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実際の刑事訴訟実務の実情を分かりやすく説明していきたい。
その他の重要事項Others
刑事訴訟実務について豊富な経験のある実務家教員により，実務に即した指導を行う。交互尋問の実践においては，具体的事案における当該尋問の立証趣旨を踏まえた指導を行う。
事前に必要な能力としては，刑事法全般に関する知識を身に付けていることが前提となるので，２年次配置の刑事訴訟法演習ⅠⅡ，刑法演習ⅠⅡの内容はすべてマスターしていることが要求される。
注意事項
レポート及び起案の作成においては，学生間の合議及び過年度配付資料の参照を禁止する。この禁止事項違反の事実が認定できた場合は，今年度の単位取得を認めない。