社会学部Faculty of Social Sciences
SOC300EC, SOC300ED(社会学 / Sociology 300 , 社会学 / Sociology 300)公共性と民主主義ⅠDemocracy and the Public Sphere I
公共性とCommunicationⅠ
鈴木 宗徳Munenori SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学部Faculty of Social Sciences |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | LD015 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 【成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生への案内】履修年次は2~4年 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
入学年度Admission year | |
カテゴリーCategory | 講義・実習科目 |
カテゴリー(2022年度以降入学者)Category (2022~) | |
カテゴリー(2018~2021年度入学者)Category (2018~2021) | |
カテゴリー(2017年度以前入学者)Category (~2017) | |
コース・プログラム名Course/Program name |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Course Outline and Objectives
This course introduces the history of the idea of publicness and its contemporary significance.
Learning Activities outside of Classroom
Before each lecture, students will be expected to have read the resume and reference books. The required study time is at least four hours for
each lecture.
Grading Criteria / Policy
Grading will be decided based on the weekly reaction paper(65%) and final report(35%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
公共性の思想史とその現代的意義を学ぶ
到達目標Goal
歴史学・政治学・社会学における「公共性」をめぐる諸思想を理解することによって、参加民主主義のあるべき姿について考察する力を養う。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
社会学部のディプロマポリシーのうち,DP1・DP8・DP10・DP11に関連。 DPについてはこちら https://www.hosei.ac.jp/shakai/info/article-20200325181407/
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
公共性(または公共圏, public sphere, Öffentlichkeit)は多様な意味をもつ言葉であるが、この講義で扱うのは「市民による開かれた政治的討議の空間」という意味のそれである。ドイツの政治哲学者ユルゲン・ハーバーマスは『公共性の構造転換』(1962)において、18世紀のヨーロッパで議会制民主主義や法治国家といった制度が生まれた背景には、「市民社会」という理念に加え、市民たちが「公共性」という討議の空間(コーヒーハウスや各種メディア)を生み出したという事実があったことを指摘する。
民主主義を実質的なものとするため、つまりそれが利益集団政治・ポピュリズム・大衆の無関心…といった事態に陥らないようにするためには、市民がつねに「公共性」を活性化させなければならない。これは、様々な社会運動や「熟議民主主義」といった現象にかかわる現代政治の課題である。
この講義では、18世紀に生まれた「市民社会」や「公共性」の理念と現実について説明し、それらを現代においてを再興する上で必要とされる要件について検討する。
授業終了時に提出してもらうリアクションペーパーは、翌週の授業で一部をとり上げてコメントを加える。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:イントロダクション
ハーバーマスと公共性
2[オンライン/online]:フランクフルト学派第一世代の思想
アドルノと啓蒙的理性批判
3[オンライン/online]:18世紀市民社会とは何だったのか
自由主義と議会制民主主義
4[オンライン/online]:市民的(ブルジョア的)公共圏の成立
『公共性の…』前半の解説
5[オンライン/online]:18~19世紀市民社会の実像
コーヒーハウスとドイツ教養市民層
6[オンライン/online]:19世紀末以降の公共圏の衰退
『公共性の…』後半の解説
7[オンライン/online]:ハーバーマスと福祉国家
グローバル化時代における再分配
8[オンライン/online]:フレイザーによるハーバーマス批判
対抗的公共圏と社会運動の位置づけ
9[オンライン/online]:新しい社会運動とその後の社会運動論
アソシエーションと中間集団をめぐって
10[オンライン/online]:ハーバーマスのコミュニケーション的行為論
近代化による生活世界の合理化と植民地化
11[オンライン/online]:アーレントの公共性論と複数性
全体主義と画一性への批判
12[オンライン/online]:闘技民主主義と熟議
ムフの思想とミニ・パブリックス
13[オンライン/online]:地域における社会運動の実践
ゲスト講師による講演
14[オンライン/online]:まとめ
全体のふり返り
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
レジュメおよび参考書を事前に読んでおくこと。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
パワーポイントで作成したレジュメを学習支援システムにアップロードする。
参考書References
この授業は、ハーバーマス『公共性の構造転換』(未來社)を出発点とし、この本をめぐって展開した様々な公共性論について説明する。難解な本であるが、社会科学の最重要文献でもあるため、ぜひ挑戦してほしい。平易な入門書としては、齋藤純一『公共性』(岩波書店)を一読しておいてほしい。その他、授業中にも参考書を紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパー(65%)と期末レポート(35%)。昨年度よりレポートの比重を重くし、採点を厳格化するので、単位取得はやや難しくなる。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
該当なし。
その他の重要事項Others
春学期は動画配信によるオンデマンド授業を予定している。Hoppiiによるメール連絡(特にリアクションペーパーの提出方法)に気を付けておくこと。質問は担当教員にメールで連絡すること(munenori@hosei.ac.jp)。