イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN500F2（経営学 / Management 500）経営組織論Organization Management
宇田川 元一Motokazu UDAGAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | W0009 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 水6/Wed.6,水7/Wed.7 |
| 科目種別Class Type | 専門講義 |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 1・2 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 基礎科目 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 基礎科目 |
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Outline (in English)
One of the main issue of Japanese corporate society is to make organizations innovative. The purpose of this class is to earn transformative leadership of organization to achieve innovation through each organization which participants engaged in.
To achieve these purposes above, participants have to learn:
1.how organizations work.
2.how to become practitioner who changes and moves organization.
In this class, mainly read articles about organizational theory and management to understand above two points. Based on the readings, participants reflect own experiences in the class, and analyze them to reach deeper understanding of everyday practices in organization.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本の企業社会がイノベーションの創出に課題があることは明らかである。本講義では、イノベーションを生み出す組織をいかにして構築するか、また、そのために受講者のそれぞれの場所から実践していくかを学ぶことが、本講義の目的である。そのためには、まず組織がどのように機能しているのかを理解することが必要であり、理論的な裏付けと実践への分析的な視点の両方を獲得することが重要であろう。
本講義では、各回ごとに組織を理解し、また組織を動かす実践者となるための必要な知識を獲得できるよう、理論と各自の実践の振り返りを主たる事例としながら、イノベーションを生み出す組織を構築するリーダーシップの涵養を図る。
到達目標Goal
1）経営組織とマネジメントについての基礎的な知識を身につけること。
2）自分なりのマネジメントスタイルの確立を目指す。
3）自分の考えを言語化し発表する。
4）グループでのディスカッションを通じて、意見を発展させる技術を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業は、課題文献をもとにディスカッションを行うことを通じて、組織論の諸概念、及び、各自のビジネスの現場における実践へとつなげることを目的としている。
授業の基本的な進め方は、
１．各回の課題文献を事前に読み、グループで内容についてまとめ、それを発表する
２．これらについて教員からレクチャーを行う
３．各自の仕事の現場における課題や状況と照らし合わせてディスカッションを行い、ディスカッションを通じて各回のテーマへの理解を深める
という演習型の流れで実施する。
尚、本クラスでは聴講生は認めないので留意されたい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：組織論を学ぶことの意義
１．経営組織論 授業の説明
２．自己紹介
３．グループ分け
４．文献①についてのディスカッション（初回のため各自で通読のこと）
2[対面/face to face]：組織の３要素：「踊る大捜査線THE MOVIE2」を題材に
１．何が組織を機能させるのかを考える。
2.１を考察するために、
１）映画「踊る大捜査線THE MOVIE 2」を観る
２）文献②の「第一部」（１〜４章）を読み、組織の３要素の観点からの考察を展開する
３．内容についてのディスカッションを行う
3[対面/face to face]：組織の独自能力の形成
1.組織と環境の関係、変革の論理について学ぶ
2.組織の独自能力の形成という観点から、文献③を読み、また、複数の映像資料を事前に視聴し、考察する
３．上記について、
１）組織の独自能力はどのように形成されるのか
２）形成された独自能力をどのように変革することができるか
という点について考察し、ディスカッションを行う
4[対面/face to face]：組織のパラドクスとジレンマ
1.組織能力の構築の罠について考察を行う
２．文献④を元に、企業の独自能力の変革がなぜ困難なのかを考察する
3.上記についてのディスカッションを行う
5[対面/face to face]：技術的問題と適応課題
1.組織の溝を架橋する対話について学ぶ。
2.文献⑤を読み、組織を動かしていく上では、対話的な取り組みが不可欠であるが、それはいかに可能か、何が対話を阻むのか、実践者の立場として考察を行う
３．上記についてのディスカッション
6[対面/face to face]：組織が変わるとはどういうことか
1.ワイクのセンスメイキングの議論を学び、組織が変わるとはどういうことか、考える
2.文献⑥を読み、想定外の事態を積極的に見つけ、どのように意味を見出して適応力を高めるかについて考察を行う
３．上記についてのディスカッション
7[対面/face to face]：授業のまとめとレポートの提出
1.授業全体のまとめを行い、質疑応答を行う。
２．事前に提示した課題についてレポートを作成し、提出する
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業で最も重視しているのは、ディスカッションを通じて考えを深めることです。
各回の内容に書いたとおり、毎回リーディング・アサインメントや視聴課題があり、それについてまとめて発表をする必要があります。詳細については、初回授業の際に説明します。
受講者の皆さんは、必ず読み、考察し、具体的な事例を想定しながらまとめたものを発表をするようにしてください。
ディスカッションへの参加度は、授業への貢献として評価の対象とし、受動的な参加は評価の対象にならないので、くれぐれもご注意下さい。
なお、初回のリーディング・アサインメントもあるため、事前に事務室にて書籍と映像資料以外は受けとれるようにしますので、各自必ず受け取って準備して下さい。
テキスト（教科書）Textbooks
テキストと論文を使用する。各文献の後ろの番号は文献の番号で、各回の文献番号と対応している。教科書は各自購入のこと。論文は事務室にて受け取って下さい。
教科書
１．高尾義明(2019)『はじめての経営組織論』有斐閣②
２．宇田川元一(2019)『他者と働くー「わかりあえなさ」から始める組織論』NewsPicksパブリッシング⑤
3.宇田川元一(2021)『組織が変わるー行き詰まりから一歩抜け出す対話の方法2on2』ダイヤモンド社（）⑤
3.ワイク＆サトクリフ(2015)『想定外のマネジメント』文眞堂（第1章・第2章）⑥
論文
１．レヴィット(1963)「アイデアマンの大罪」『HBR』 ①
２．ハメル＆プラハラッド(1990)「コア・コンピタンス経営」『HBR』 ③
３．バウアー＆クリステンセン(1995)「イノベーションのジレンマ」『HBR』 ④
４．クリステンセン＆オーバードルフ(2000)「イノベーションのジレンマへの挑戦」『HBR』④
５．ワイク(2003)「不測の事態の心理学」『HBR』 ⑥
6.ワイク(1987)「戦略の代替物」『競争への挑戦』（白桃書房）⑥（オプション）
参考書References
１．ハイフェッツ＆リンスキー(2017)『最前線のリーダーシップ』（英治出版）
２．フェファー＆サットン(2000)『なぜわかっていても実行できないのか』（日本経済新聞出版社）
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績は次の４つの部分で評価を行う。
１．課題の提出
２回〜6回の講義に際して、課題を授業開始時に提出すること（５回）。
これらすべてが提出されていれば、30%の課題提出点とします。
２．ディスカッションへの貢献度
課題の発表を踏まえ、クラスでグループに別れてディスカッションを行います。
これについては、発言を積極的に行うように心がけて下さい。１の準備をしっかりと行っていれば、よいディスカッションができると考えられます。基本的には加点主義で行いますので、積極的な発言を意識して下さい。
３０％の貢献点とします。
3.期末レポートの提出
本講義の内容を踏まえ、最後に期末レポートの提出をしてください。
レポートのテーマについては、途中で発表します。
これが3０％の評価となります。
4.学生の参加態度、発言内容
学生が授業を通じて成長を認めたた場合に10%を加点します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
各人の提出した課題をベースにディスカッションを深めていく方式について、受講者からとても好評を得ています。
それぞれの問題意識を深めながら、必要な専門知識や論点の提示を行いながら講義を進めていきます。このスタイルは、能動的なディスカッションへの参加姿勢が問われます。受講者には、是非積極的な参加をこれからも続けてもらいたいと思っています。