通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
LIT200TC(文学 / Literature 200)日本文芸史Ⅰ(秋期スクーリング)History of Japanese Literary Arts I
小林 ふみ子Fumiko KOBAYASHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | 24002 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | |
科目種別Class Type | |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 秋期 |
期間Period | 秋期 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講手続き等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
Course Outline: Learning the history of Japanese literature from the medieval (late 12th to 16th c.) to early modern (17th to early 19th c.) times in various genres.
Learning Objectives: The goal of this course is to learn about each genre of the literature of the time, understanding them in the flow of their history.
Learning Activities Outside of the Classroom: Writing a reaction paper after every class in 10 minutes. In addition, 3 short reports are required.
Grading Criteria/Policy: Reaction paper (40%), short reports (60%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
【テーマ】中世後半~近世(鎌倉時代末~江戸時代)の文学史
時代の流れにゆるやかに即して、中世・近世に展開した、韻文・散文、さらに芸能も含むさまざまなジャンルの特徴について歴史的背景などもふくめて解説しつつ、主要な作品のさわりを読解し、その文体にも触れます。
有名作品を紹介していくだけでなく、近代文学が生まれてくるまで約500年間にわたる文学のダイナミズムを学びましょう。
到達目標Goal
(A)中世・近世文学の各ジャンルの成立・特徴・表現などを知る。
(B)中世・近世文学を、歴史の流れの中、文化の枠組の中で捉える。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義と資料(デジタル)に触れてもらう時間、皆さん自身に作品を読解してもらう時間を交互に交えながら展開します。わかったこと、考えたことHoppiiに授業内または直後に書き込んでもらい(リアクションペーパー)、フィードバックしながらできるだけ双方向を確保手切るように努めます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:『徒然草』が拓く世界
-中世1
鎌倉時代の末の成立から長らく、そして広く読み継がれた『徒然草』の影響力を探ります。
第2回[対面/face to face]:武者たちの物語の展開
-中世2
室町時代の軍記物語『太平記』に触れ、その英雄たちがその後の文芸や芸能のなかで活躍するさまを見てみましょう。
第3回[対面/face to face]:昔話の由来
-中世3
「御伽草子」として知られる一群の作品について学び、昔話とのつながりを確認します。
第4回[対面/face to face]:漢詩と和歌(1)
-中世から近世へ1
日本文学史を貫く重要ジャンルである漢詩と和歌が中世~近世前半にどのように展開したのかを学びます。かの一休も登場!
第5回[対面/face to face]:連歌と俳諧
-中世から近世へ2
和歌の席の遊戯として始まった連歌と、そこから派生した俳諧が近世文芸の重要ジャンルとして確立するまでを学びます。
第6回[対面/face to face]:近世小説のはじまり
‐近世1
太平の世を迎えて出版を通じて文学が流通し始める時代、どんな文学が生み出されたのか、その多様な展開に触れます。
第7回[対面/face to face]:「浮世」の楽しみ
‐近世2
17世紀の末、大坂に西鶴が登場します。前代とは異なる画期性はどこにあるのか、その次世代の作者たちがどんな工夫で先人を乗り越えようとしたのかを見ていきます。
第8回[対面/face to face]:劇場の愉楽
‐近世3
江戸時代らしい演劇として歌舞伎と人形浄瑠璃が発展します。双方を紹介しつつ、とりわけ人形浄瑠璃がどんな芸能なのかを理解します。
第9回[対面/face to face]:俳諧のその後、そして川柳
‐近世4
芭蕉によつ俳諧の文芸性確立からそののちの俳諧の全国展開、そこから派生した雑俳・川柳がはせいするさまを学びます。
第10回[対面/face to face]:詩心のゆくえ:漢詩と和歌(2)
‐近世5
江戸時代中期以後、漢詩や和歌も、近世らしい素材を扱う時代がやってきます。
文芸思潮の展開と共に学びましょう。
第11回[対面/face to face]:世にも奇妙な物語:近世版
‐近世6
怪異・奇談集のなかから『雨月物語』をはじめとする前期読本が生まれてくるさまをみてみましょう。
第12回[対面/face to face]:古典と戯れ、知で笑う:江戸の知識人文芸
‐近世7
18世紀なかば以降、知的なしかけに富んだ笑いの文芸が江戸で流行します。黄表紙・洒落本・狂歌など、さまざまなジャンルに触れていきましょう。
第13回[対面/face to face]:落語はどのようにしてできたのか
‐近世8
江戸時代に入って以来、上方でも江戸でも作られてきた笑話集から落語ができるまでを概観します。
第14回[対面/face to face]:事件、冒険、恋、笑い:江戸庶民の世界
‐近世9
読者層が拡大した19世紀、大衆に歓迎されるさまざまなジャンルが展開します。今日のエンタメにもつながるその諸相を学びましょう。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業後のリアクションペーパーに5~10分程度。4~5回に1度、数回分の授業内容を踏まえたミニ・レポートを課しますので、毎回しっかり復習しましょう。
本授業の準備学習30程度、復習時間3時間程度を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
各回、学習支援システムを通じて資料を配付します。
参考書References
作品・ジャンルごとに、授業内で紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回のリアクションペーパー(Hoppii)40%、4~5回に1度、計3回の小レポートで(60%)で総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
なにより、楽しかった、興味が持てたといってもらえるように、各ジャンルのエッセンスをお伝えします。
中世・近世は時間数に対して、ジャンルの展開や作品数が多様なので、煩雑になりすぎないよう内容を厳選して構成します。
単なる知識の習得に終わらないよう、現物やデジタル資料ももちいて、文学=書物のリアリティを体感できるように工夫します。
文芸コースや言語コースの人にも必修となっているのは、日本語の歴史、表現の多様な手法を知ることは創作においても言語分析においても不可欠だからです。前向きに履修しましょう!
その他の重要事項Others
(通学の学生のみなさんへ)担当教員の専門が近世であることから、中世についてはのちの時代につながる、影響の大きいジャンルや作品を中心に扱います。
能楽も含め、中世を重点的に学びたい人は、水曜2限の伊海先生の日本文芸史IBを選択することをオススメします。
とはいえ、高校までの教科書では接点が限られていた近世文学の豊穣な世界、きっと楽しめるはずですよ!