通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
LIT100TC(文学 / Literature 100)日本文芸学概論(春期スクーリング)Introduction to Japanese Literary Arts
栗山 元子Motoko KURIYAMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | 14003 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | |
科目種別Class Type | |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 春期 |
期間Period | 春期 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講手続き等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
In this course,I will lecture on the Japanese classic literature "The Tale of Genji”,especially focusing on how the Genji Monogatari is based on the works of the previous generation, but sublimates them and makes new expressions bloom. I will give a concrete example and introduce the aspect of inheritance from the previous generation and the leap from there.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
『源氏物語』はそれ以前の平安期の物語・日記・漢詩文・和歌・伝承から大きな影響を受け、それらを踏まえて深みのある豊かな表現を達成しました。この授業ではそうした『源氏物語』の内に込められた多様な影響の痕跡を辿ることで、「文芸の継承」といったテーマに迫っていきます。具体的には『源氏物語』中の場面を取り上げ、どのような形で過去の作品が『源氏物語』の中で咀嚼された上で新たな表現として昇華されているか、その様相を見ていくことで物語の表現性について考えるきっかけとし、またそこから逆にさまざまな『源氏物語』以前の作品の意義や達成についても理解を深めることを目指します。
到達目標Goal
『源氏物語』における前代の作品の影響を見ていくことで、文芸における「継承」の問題についての理解を深めることを目標とします。『源氏物語』が前代の文学から何を引き継ぎ、自らの作品の中に生かしたのかを追うことで、『源氏物語』の表現の達成とその意義についての知識を修得していきます。また逆に『源氏物語』への影響という観点から前代の個々の作品の持つ価値や到達についても学ぶことができます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
テキストには講師作成のプリントを使用しますが、適宜パワーポイントなどの視聴覚教材も用います。また受講者には毎授業時ごとにリアクションペーパーで意見や感想を書いて提出してもらいます。次週にそれらの意見を紹介することで全員で共有し、あるいは質問に答える形でのフィードバックを行って、学びを深めていきます。
*オンラインに移行した場合は、Zoomでのリアルタイム配信を基本とします(通信環境などの事情により代替措置として録画配信・資料配信を行う場合は可能な限り早めに通知します)。`
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第一回講義[対面/face to face]:オリエンテーション/授業を受けるにあたっての基礎的な知識の確認
授業を受けるにあたっての注意事項・授業方法などについての説明
第二回講義[対面/face to face]:『『源氏物語』と竹取物語』①
『竹取物語』冒頭部分と『源氏物語』との共通性について
第三回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と『竹取物語』②
『竹取物語』求婚譚の影響について
第四回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と『竹取物語』③
『竹取物語』の昇天の段の影響について
第五回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と『伊勢物語』①
『伊勢物語』の初段や在原業平の人物像の影響について
第六回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と『伊勢物語』②
二条后章段の影響について
第七回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と『伊勢物語』③
斎宮章段の影響について
第八回講義[対面/face to face]:『落窪物語』『住吉物語』との関わり
継子物語の影響について
第九回講義[対面/face to face]:『うつほ物語』の影響
『うつほ物語』からの継承について
第十回講義[対面/face to face]:『蜻蛉日記』との関わり
『蜻蛉日記』からの影響と思しい表現についての考察
第十一回講義[対面/face to face]:『源氏物語』における歌物語の影響
『源氏物語』における歌物語・歌語りの影響について考える
第十二回講義[対面/face to face]:『源氏物語』における漢詩文の影響
『源氏物語』において白楽天などの漢詩文から強く影響を受けている場面を取り上げる
第十三回講義[対面/face to face]:『源氏物語』と歴史
『源氏物語』が歴史から影響を受けたと思しい場面について考察する
第十四回講義[対面/face to face]:まとめと振り返り、意見交換
授業内容を振り返ってのまとめと補足、意見交換
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。準備学習としては次回に取り上げるテーマに関連して、その対象とする作品についてのあらすじや人物関係、作者や成立背景などの概容を知り、可能なかぎり入手可能なテキストで本文にも目を通してください。単語や有職故実などについても確認しておいてください。また復習としては授業内容を振り返ってポイントを整理し、理解できなかったことについては質問ができるようにしておいてください。参考資料や関連論文、享受作品などにあたり主体的な学びをより深めてください。登場人物などの関係についても、入門書などを通して理解しておいてください。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。講師作成のプリントを配布します。
参考書References
中野幸一編 『新装版 常用 源氏物語要覧』(武蔵野書院、2012、1430円)、『源氏物語』のテキストは、秋山虔他編『新編日本古典文学全集 源氏物語』1~6(小学館、1994~、4484円~)や柳井滋他校注『岩波文庫 源氏物語』1~9(岩波書店、2017~2021、1452円~)など。また他の作品については、小学館新編日本文学全集や岩波書店の新日本古典文学大系、新潮日本古典集成などのテキスト、およびビギナーズクラシックスなどの入門書などを参照してください。
成績評価の方法と基準Grading criteria
①学期末のレポート 40%
②平常点60%
毎回のリアクションペーパーに対する評価と、授業時の発言における積極性といった取り組み姿勢の評価を合算します。割合は前者が80%、後者が20%とします。リアクションペーパーについては、授業内容についての理解の度合いや授業を受けて主体的な学びを深めているかで評価をつけます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
受講者からのリアクションペーパーに丁寧に答える授業づくり、双方向的な授業になるように心がけます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし